「タイミーを経由して1名のアルバイトの採用およびワーカーさんを迅速に見つけることの継続的な仕組み化に成功し、経営の不安が和らいだ」と語るのは、株式会社Life treeホールディングスで代表取締役を務める岸本さんです。タイミー導入前の課題と導入による効果について伺いました。
–はじめに、事業内容をお聞かせください。
代表取締役 岸本さん(以下、岸本さん):静岡県で町中華「第二美濃屋」を運営しています。創業105年という長い歴史を持つお店です。第二美濃屋は創業当初からの味を守りつつ昔ながらの町中華として多くのお客様にご利用いただいています。
–タイミーを活用される前、どのような人材課題・採用課題がありましたか?
岸本さん:当時は、私と1名のスタッフ、スポットで来てくれるアルバイトスタッフ2名でお店を運営していました。私も調理やレジ、洗い物などの全ての業務に対応する必要があり、店舗運営を続けられるかと不安でした。
新しいスタッフを採用するために社会保険労務士に相談し、最寄りのハローワークで求人を出しましたが、即戦力を見つけることはできませんでした。また、派遣会社からも連絡がありましたが、求めている人材を伝えても折り返しの連絡がない期間が続いていました。当時は、求める人材の採用は非常に難しいと感じていた記憶があります。
–どのような経緯でタイミーを知りましたか?
岸本さん:タイミーの担当者から連絡があり、サービス内容やシステムの説明を受けました。求人を掲載するための広告費も発生せず、必要なときに即戦力の人材に働きに来てもらえるとのことで、タイミーの導入を決めました。
–導入にあたって不安などはありましたか?
岸本さん:どのようなワーカーさんがお仕事に来てくれるのかという不安はありました。しかし、現在は、このような不安は杞憂だったと感じています。これまで合計で11名のワーカーさんに働いてもらいましたが、全員が即戦力の人材だったためです。全員が率先して業務に対応してくださり、店舗運営のための新しいアイデアを積極的に聞かせてくれました。
「お店を盛り上げていこう」という私の思いに共感してくれるワーカーさんが多く、ワーカーさんからも「こんなに楽しく働けるお店はない」と言ってもらうことができました。
–タイミーの実際の活用方法を教えてください
岸本さん:タイミーでは、週に2日ないし3日の頻度でホールスタッフを中心にワーカーさんを募集しています。お願いする業務内容は、お客様のご案内や配膳、バッシング・清掃、食器洗い、ドリンク作り補助、オーダー、レジ、調理補助です。
多くの場合、お仕事の1週間前から2週間前に募集を開始します。このようなタイミングで募集することで、お仕事の5日前にはワーカーさんを確保でき、当日の運営人数を不安に感じずに済みます。働きにきてくれるワーカーさんの多くは20代から40代で、飲食店での業務経験がある即戦力の方が来てくれています。
–ワーカーさんを募集する際に工夫していることはありますか?
岸本さん:タイミーの担当者と相談しながら、服装や髪の毛の色に関する要件を広げて募集を行っています。例えば、はじめの頃は「スニーカーの色は黒」「髪の毛の色は黒もしくは茶色」という要件で募集していましたが、現在は「靴の色の指定はなし」「髪の毛の色はよほど奇抜でなければ問題なし」という要件で募集しています。これにより出会えるワーカーさんも増えました。
さらに、当然のことではありますが、お店が忙しいときでもワーカーさんに対して丁寧に接するように心がけています。これらの対応をワーカーさんがタイミーの口コミに記載してくれて、当店の求人募集も人気になっています。
–OJTにも工夫を凝らしていると伺っています。
岸本さん:お客様への挨拶の方法、お客様の案内方法、お冷に使うコップの置き場などの情報を手書きの手順書にまとめています。また、食器の収納場所やオーダー用紙を置く場所をわかりやすくする目的で、店内の棚にもマーカーをつけています。これらの工夫を通じてミスが発生しにくい職場づくりを徹底しています。
–タイミーを活用して、これは便利だ!などと思ったポイントを教えてください。
岸本さん:以前、既存のスタッフが体調不良により突然休みになったことがありました。当日は、スポットで来てくれるスタッフもシフトに入ることができず、私1人で店舗を運営しなければならない状況となりました。
客数が多いと予想される日だったこともあり大変困っていましたが、お仕事の1時間前にタイミーで募集したところ、ワーカーさんが1名見つかりました。その結果、1日を無事に乗り切ることができたのです。ワーカーさんは思いやりのある方ばかりで、皆が熱心に受け答えしてくれます。お客様への受け答えも、私が思い描いている通りのものになっています。ワーカーさんが対応したお客様が笑顔で「ごちそうさま」と言ってくださる姿を見られるのは大きな喜びです。
–タイミーを導入してどのような変化がありましたか?
岸本さん:タイミーを経由して1名の長期アルバイトを採用できました。その方はアルバイト先を探しており、私から第二美濃屋でのお仕事に誘ったところ快諾してくれました。ワーカーさんとしては、実際に業務を体験したうえでアルバイト先を選べる点が良いとのことです。現在は、私とスタッフ2名、スポットで来てくれるスタッフ2名、随時募集できるワーカーさんで店舗を運営しています。
店舗で働く人材を柔軟に確保できるようになる前は、人員不足で稼働率が悪くなり困っていました。タイミーを活用するようになり、即戦力の人材を見つける継続的な仕組み化を構築できたと感じます。その結果、経営の不安も和らぎました。これらの変化は数字にも表れています。タイミー導入前の月次の売上高と比較して、導入後の月次の売上高は25%アップしました。リピーターのみならず新規のお客様も増えていると感じます。
ワーカーさんの丁寧な接客に対するお褒めの言葉を、お客様が口コミサイトなどに記載してくれたことにより新規のお客様が増えていると考えています。若いワーカーさんが働いてくれるようになり、お客様から「お店の雰囲気が変わったね」と言われるようにもなりました。
–予想していなかった副次的効果はありましたか?
岸本さん:お仕事に来てくれるワーカーさんは、ラーメン屋やファミリーレストランをはじめとする他の飲食店での業務経験を持っています。それらの経験を活かして、当店のレイアウトに関する工夫などを提案してくれるのです。ワーカーさんのアドバイスを取り入れて、レイアウトや配膳方法、声掛けを少しずつ変えたところ、お客様が増加したと感じます。
また、既存のスタッフにも変化がありました。お仕事に来てくれるワーカーさんは能動的に発言および行動してくれます。その姿を見た既存のスタッフも能動的にワーカーさんを助けたり、運営に関する提案をしてくれたりするようになりました。ワーカーさんが既存のスタッフに積極的に質問している姿も見るため、お店の雰囲気が新鮮なものに変わったと思います。
–今後の展望を教えてください。
岸本さん:今後は、タイミー経由でのアルバイト採用を積極的に行っていきたいと考えています。そして、調理補助やお酒づくりの補助などの業務をアルバイトに任せ、私がいなくても店舗を運営できる状況を作りたいです。このような状況を実現できたら、他の市町村に2店舗目を出店したいと考えています。
取材協力:株式会社Life treeホールディングス
創業105年の味を受け継ぐ町中華店「第二美濃屋」を静岡市で運営。昔懐かしい手作りワンタンや、とろけるようなモツ煮ラーメンを中心に多くの人に愛される料理を提供している。
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