兵庫のガソリンスタンドでシフト最適化による利益率の向上を実現！

「タイミーの活用により、人手不足を解消でき、業務のマニュアル化や、働きやすい環境を整えることができた」と語るのは、神戸市でガソリンスタンドを運営する株式会社藤岡石油店の代表取締役を務める藤岡さんです。タイミー導入前の課題と導入による効果について伺いました。

–はじめに、事業内容や特長をお聞かせください。

代表取締役　藤岡さん（以下、藤岡さん）：当社は、兵庫県神戸市でガソリンスタンドを2店舗運営しているほか、カーリースやレンタカー、中古車販売、農業、農機具レンタル、整備の事業を展開しています。

私は、3代目の社長として、21名の従業員とともにさまざまな取り組みにチャレンジしており、例えば、ガソリンスタンドで音楽活動（地元アイドルや地元ブラスバンドを呼んで音楽イベント）を開催したり、地元ヒーローをお呼びしてのヒーローショーを開催したり、農業体験会イベントなどを実施しています。

 

–タイミーを活用される前、どのような人材課題・採用課題がありましたか？

藤岡さん：ガソリンスタンドのスタッフが慢性的に不足していました。費用をかけてさまざまな求人媒体を活用しましたが、スタッフを集めることができない時期が続いていたのです。ガソリンスタンドの仕事には屋外で行うものが多く、気候の影響を受けます。夏場は暑く、冬場は寒いので、人を集めるのが難しいと考えていました。人が集まらないと現場MGRの士気もどんどん低下していく一方でした。

 

–どのような経緯でタイミーを知りましたか？

藤岡さん：FacebookやLINEに流れてくる広告を通じてタイミーの存在は知っており、取引先の担当者や知人の経営者から話を聞いて導入の検討を開始しました。

 

–また、導入にあたって不安などはありましたか？

藤岡さん：当社は神戸市から車で45分ほどの場所でガソリンスタンドを運営しています。このような立地もあり、人口も少ないエリアでタイミーで本当に人が集まるのか最初は半信半疑でした。また、ワーカーさんに働いてもらうことに関して、従業員から次の5つの相談がありました。

• ワーカーさんの時給について
• ガソリンスタンド未経験のワーカーさんが来ることについて
• ワーカーさんに任せる仕事内容について
• ワーカーさんに業務を教えることについて
• 定着率について

はじめに、ワーカーさんの時給については、タイミーから教えてもらったエリア平均値を参考にする形で従業員に説明し、納得してもらいました。またスタッフによってはタイミーから登録して貰って働いてもいいと伝えました。

次に、ガソリンスタンド未経験のワーカーさんが来ることについては、結局誰もが最初は初心者であり、特に懸念すべき点ではないと考えていました。

ワーカーさんに任せる仕事内容については、従業員とともにガソリンスタンドの業務を棚卸しし、ワーカーさんに任せることができる業務を明確にしました。例えば、洗車に関連するすべての業務を任せることはできないとしても、車の外装の拭き上げやタイヤレザーは任せられます。このように従業員と相談しながら、ワーカーさんとともに効率的に働ける環境のイメージを膨らませました。

そして、ワーカーさんに仕事内容を伝えるためのマニュアルを作成し、店舗のリーダーが仕事を教える役割を担う体制を整えました。私としては、マニュアル化をきっかけに、これまで細部で属人化していた業務を統一できるという期待も持っていましたね。

最後に、定着率（１回切りで終わってしまう）については、ここはワーカーさんの問題ではなく当社の問題であると従業員に伝えました。どの媒体で求人してもどの立場で求人してもこちらが悪ければ続きません。そのうえで、これから仕事に来てくれるワーカーさんの定着率を上げるために、スタッフ全員で一致団結しようと決意を新たにしたのです。例えば最初来店時は全スタッフに紹介する、しっかり名前でよぶ、マニュアルで丁寧に教える、仕事後の評価は定型文ではなくしっかり文章でなどです。

このように、当社は従業員の懸念に対応する中で、タイミーをスポットでワーカーさんを呼ぶだけのサービスとしてではなく、慢性的な人手不足に対応するために継続して活用するサービスとしてとらえ、有意義に活用するイメージを構築していきました。

 

 

–タイミーの実際の活用方法を教えてください。

藤岡さん：タイミーでは主に「ガソリンスタンドスタッフ」を募集しました。また、頻度は低いですが「灯油や軽油の配達員」を募集することもありました。今後は農業部門でも採用していこうと思っております。

ガソリンスタンドスタッフに任せる業務は、接客および洗車サポート、敷地内の清掃です。配達員には、配達先での給油や釣り銭の受け渡し、伝票へのサインを依頼しています。

いずれも１００％マッチングしており、最短でいくと仕事の前日に募集を開始し、その日のうちにワーカーさんが見つかることもありました。ワーカーさんを募集する時間帯を調整するなどの工夫により、当店の仕事と相性の良いワーカーさんと出会うことができました。

また、ワーカーさんがご自身のニーズに合わせて当社での仕事を選べるように、長期雇用を含めてさまざまな働き方を用意しました。そのうえで、リピートで来てくれるワーカーさんに、”絶対に押し付けや束縛はしないように”長期雇用や業務委託などの働き方を積極的に提案しています。

 

–OJTにはどのように対応しましたか？

藤岡さん：スタッフ全員で業務を棚卸しし、ワーカーさんに依頼できる業務を洗い出しました。そのうえで、3時間の仕事でワーカーさんを募集し、それぞれの時間帯に依頼する業務を考えました。

例えば、初めて来てくれたワーカーさんの場合、1時間目は接客に関する研修、2時間目は接客業務への対応、3時間目には接客業務とトイレ清掃を任せています。これによりタイミーワーカーさん※がくるとトイレが綺麗になると形作りました。

2度目の仕事に来てくれたワーカーさんには、1時間目に自動車の外装の洗浄に関する研修を行い、2時間目に接客業務と洗車業務、3時間目はそれらの業務と清掃を任せました。そして、3度目の仕事に来てくれたワーカーさんには、自動車の室内清掃の研修を行い、実際の業務を任せました。全３回にて完了で４度目以降は上記業務の繰り返しとなります。

このように、ワーカーさんに依頼できる業務を洗い出したうえで、リピートの回数に応じて段階的に仕事を任せたため、ワーカーさんに業務にスムーズに対応してもらうことができました。ほかには、既存スタッフの昼休憩のためにワーカーさんを募集するケースもあり、その際は昼の時間帯の接客を主に依頼していましたね。

※タイミーを通じてマッチングした働き手のこと

 

–タイミーを導入してどのような変化がありましたか？

藤岡さん：最大の成果は人手不足の解消です。タイミーで募集したすべての仕事でワーカーさんを見つけることができ、慢性的な人手不足を解消できました。また、ワーカーさんが来てくれるようになり、店舗の業務整理も進みました。

その他タイミーの活用はシフトの適正化により利益率の向上につながっています。これまでは、すべてのスタッフが昼休憩に適切に対応できるように、お昼の時間帯に複数のスタッフが店舗にいるようにシフトを組んでいました。しかし、タイミーの活用により、お昼の2時間のみワーカーさんに来てもらえるようになったため、お昼の時間帯に複数のスタッフが店舗にいるようにするという制約から解放され、シフトの最適化が進んだのです。

また、他の求人媒体を利用していた頃と比較し、人件費および採用費用の合計値が低くなっています。業務中に将来の長期雇用を想定してワーカーさんとコミュニケーションを取れるため、業務を任せつつ、採用のための面接も同時にできているためです。

 

–予想していなかった副次的効果はありましたか？

藤岡さん：ワーカーさんが仕事に来てくれることで、既存スタッフへの良い刺激になっています。タイミーを活用するようになり、手が空いたときにできることを増やそうという前向きな考えがスタッフに共通するようになったと感じており、嬉しい限りです。

 

 

–今後の展望を教えてください。

藤岡さん：タイミーを通じて仕事に来てくれるワーカーさんにも個性があります。接客が得意なワーカーさんもいれば、洗車やオイル交換の提案に長けたワーカーさんもいます。今後は、さまざまワーカーさんとのネットワークを構築し、より品質の高い店舗運営ができるように務めたいです。

実際にタイミーを活用し、すべての仕事でワーカーさんを見つけることができた点には驚きました。そのため現在は、タイミーを活用しないことが損になると考えています。これからタイミーを活用する方は、ワーカーさんに任せられる業務を丁寧に洗い出すと、既存スタッフとワーカーさんの双方を活かしたチーム作りができると思います。

取材協力：株式会社藤岡石油店

1967年設立。神戸市でガソリンスタンド2店舗を運営するほか、カーリースやレンタカー、中古車販売、農業部門などの幅広い事業を展開。アイドルを呼び、ガソリンスタンドの中でライブを行うなどお客さんを楽しませるさまざまな試みを実施。