「タイミー活用により、189名のワーカーさんと出会うことができ、軽作業の利益率が11%向上した」と語るのは、全国30の拠点で運送事業をはじめとするさまざまな事業を展開する株式会社日商 入間営業所の係長を務める吉田さんです。タイミー導入前の課題と導入による効果について伺いました。
–はじめに、事業内容をお聞かせください。
係長 吉田さん(以下、吉田さん):当社は三重県亀山市に本社を置き、グループ全体で運送事業や自動車整備事業、労働者派遣事業、業務請負事業、倉庫事業、飲食事業、水耕栽培事業、ガソリンスタンド運営受託事業、フィットネス事業を展開しています。
–タイミーを活用される前、どのような人材課題・採用課題がありましたか?
吉田さん:この度、タイミーを活用したのは、製造分野の軽作業を行う入間営業所です。入間営業所は2023年12月から本格稼働する想定で開設された拠点で、本格稼働に合わせて50名のスタッフを募集しました。
求人サイトで求人広告を出しましたが、直接雇用50名を集めることができず、派遣会社に相談して、最終的に直接雇用と派遣社員の割合が5:5の状態で営業所として稼働を開始した経緯があります。
目標としていた50名のスタッフを集めることはできましたが、中長期的に直接雇用の割合を高める必要がありました。そのための施策として、タイミー活用の検討を開始したのです。
–どのような経緯でタイミーを知りましたか?
吉田さん:実は当時、当社の群馬営業所でタイミーをすでに活用しており、人材を採用していました。そのため入間営業所でも、スタッフを集める手段の1つとしてタイミーのことは知っていました。
群馬営業所での実績があったためタイミーに対しての懸念はなかったです。入間営業所でタイミーの活用を開始したところ、当初の目的だった直接雇用の割合を高めること以外に、スポットで作業に対応してくれるワーカーさんの募集にも役立つと実感し、現在は2つの目的でタイミーを活用しています。
–タイミーの実際の活用方法を教えてください
吉田さん:入間営業所では、タイミーを活用して次の仕事でワーカーさんを募集しました。
また、夏季限定ですが、現場で使用する接着スプレーで汚れた扇風機を清掃する仕事でワーカーさんを募集したこともあります。いずれの作業も平日の昼間の4時間でワーカーさんを募集するケースが多かったです。
週の終わりに、次の週の募集をまとめて行っており、現在のところほぼ全ての仕事でワーカーさんを見つけることができています。例えば、週の終わりの土曜日に次週の月曜日のお仕事でワーカーさんを募集する場合は、募集期間が2日しかありません。このような状況でもワーカーさんとマッチングするため驚きました。
入間営業所では直接雇用を増やしたいと考えているため、長期雇用のニーズを持つワーカーさんを積極的に募集しています。リピートで働きに来てくれたワーカーさんのお話を聞き、お仕事を探されている場合に長期雇用の提案を行っています。
–どのようなワーカーさんが働きに来てくれましたか?
吉田さん:事前に予想していたよりも、軽作業の経験があるワーカーさんが働きに来てくれるケースが多かったと感じています。未経験の方でも対応できる仕事でワーカーさんを募集しているのですが、経験者が来てくれるとやはり心強いですね。
2025年4月の時点で累計189名のワーカーさんとマッチングし、そのうち123名のワーカーさんをお気に入りに登録しています。現在は、お気に入り登録したワーカーさんに仕事を積極的に案内しているため、当社の求めるワーカーさんとマッチングするケースが圧倒的に多くなっています。
ワーカーさんの中には、車で1時間かかる距離から仕事に来てくれた方もいました。お話を聞くと、本業の事務所から自宅まで帰宅する途中に入間営業所があり、仕事終わりに働いてくれていたようです。
–OJTはどのように対応しましたか?
吉田さん:入間営業所には作業標準表が存在しているのですが、タイミーの活用に際し、ワーカーさんにおさえてほしいポイントを次の3つにしぼって1枚の資料にまとめました。
これを使って仕事の説明を行い、いつでも閲覧できるように作業台に資料を置いています。
–タイミーを活用して、これは便利だ!などと思ったポイントを教えてください。
吉田さん:リピート回数が多いワーカーさんは自社社員と変わらない精度で仕事に対応してくれます。そのためリピートのワーカーさんが増えると、自社の枠を越えた人材プールが構築されます。この点が非常に便利だと感じました。
–タイミーを導入してどのような変化がありましたか?
吉田さん:タイミーの活用により、189名のワーカーさんと出会うことができ、 そのうちの9名が入社してくれました。このような成果があり、現在は直接雇用と派遣社員の割合が8:2になっています。
タイミーを活用して軽作業の利益率が向上したこともあり、入間営業所では、2024年3月期の予算を達成することができました。その結果、これまでなかった冷暖房設備を完備することができたのです。このようにタイミー活用の効果を、営業所全体に還元できています。
–予想していなかった副次的効果
吉田さん:入間営業所には、日々新しいワーカーさんが働きにきてくれます。そのためリーダー以外の従業員もワーカーさんに仕事を教える必要があり、仕事を教えるのが上手い従業員が増えたと感じています。
入間営業所でワーカーさんの募集を開始した際は、私が受け入れ時の説明を担当していました。現在は、受け入れ時の説明をマニュアル化し、別の従業員でも対応できる体制を整えています。その結果、私はコア業務に集中できるようになりました。
日商グループ全体で見ても、入間営業所はワーカーさんに仕事を依頼する件数が多いため、今後はタイミーの活用事例を他の営業所に共有する取り組みにさらに力を入れたいと考えています。
–今後の展望を教えてください。
吉田さん:今後もタイミーを活用し、直接雇用をさらに増やしたいと考えています。入間営業所に蓄積したタイミー活用のノウハウを活かし、10名の直接雇用を長期的に定着させるのが現在の目標です。
並行して、スポットで作業に対応してくれるワーカーさんとのネットワークを強化し、直接雇用とは別の人材プールを拡大したいと考えています。
このように直接雇用募集とワーカーさんの2つの面から人的リソースを拡大し、入間営業所における部品輸送の事業を強化する計画があります。入間営業所のビジネスを拡大し、営業所の存在を社内のみならず社外の多くの人に知ってもらえると嬉しいです。
取材協力:株式会社日商
1991年設立。自社と協力会社を合わせて約400台の車輌で関西圏から関東圏をカバーする運営事業のほか、全国の30拠点で倉庫事業や自動車整備事業、労働者派遣事業などを展開。
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