「タイミーから応募した看護師さんが来てくれるおかげで、本来優先すべき患者様のケアに時間を使えるようになりました」と話すのは、埼玉回生病院で看護部長を務める小山さん。
病床数311床の慢性期医療に特化した療養型病院である同院は、タイミーの導入により、限られた看護師配置の中で、安全な入浴介助と質の高い医療ケアを両立させています。その取り組みと成果についてお話を伺いました。


―まずは病院の特徴を教えてください。
埼玉回生病院 看護部長 小山加代さん(以下、小山さん):埼玉回生病院は慢性期医療に特化した療養型病院で、高齢者の長期療養を支えています。入院患者様の多くは医療依存度や介護度が高く、認知症を有する方がほとんどです。
また、地域包括ケア病棟もあり、急性期病院や介護施設と連携しながら、地域での生活を支える役割も担っています。
―タイミーを導入する前は、どのような課題があったのでしょうか。
小山さん:療養型病院の看護師配置は20対1で、急性期病院の7対1や10対1と比べると、看護師1人あたりが担当する患者数が多いという特徴があります。そのため、常勤スタッフの手が足りなくなることも珍しくありませんでした。その上、重症度の高い患者様には、医療的なケアもしながら関わっていかなければなりません。
特に難しかったのは、患者様の入浴を「安全に」実施することでした。入浴介助に1人の看護師がつきっきりになると、他の患者様と関わる時間は必然的に減ってしまいます。入浴は毎日行っているため、その都度、病棟から看護師が抜けると、現場全体が手薄になるという課題がありました。
その上、入浴介助は、患者様をベッドからストレッチャーに移して浴室まで搬送するだけでなく、創傷処理、酸素管理、吸引など、看護の技術や知識も欠かせない業務です。浴室内で患者様の体を洗うのは介護士や入浴専門の派遣スタッフが担当していますが、処置の部分は看護師でないと安全性を担保できません。
そこで、「入浴専門の看護師さんをスポットで雇用したい」と考えたんです。

―タイミーを活用してどのようなメリットがありましたか?
小山さん:一番のメリットは、常勤スタッフが優先度の高い業務に集中できるようになったことです。入浴介助は、当院の看護師が担っている業務ですが、スタッフの一員のように看護師の資格を有するワーカーさんにもサポートしていただいています。
当院では、週5回、1日2回の入浴介助があり、半日で約10人の患者様を入浴させています。1人あたり約20分かかるため、週に30時間ほどの時間、ワーカーさんにサポートいただけている計算になりますね。
加えて、医療安全の面でも大きく貢献していただいています。看護師免許を持ち、一定のスキルを備えた方が対応してくださるため、患者様に何かあった場合も迅速に対応できます。医療では安全性の確保が欠かせないからこそ、看護師資格を持つ方に担っていただける意義は大きいと感じています。
―タイミーを導入してどのような変化があったかを教えてください。
小山さん:導入前は、「ポツポツと応募が来ればいいかな」「来なくても仕方ない」くらいの期待値でした。また、応募してくださる方は、看護師資格を持つ子育て中の主婦層が、ちょっとしたスキマ時間を活用して働くイメージを持っていたんです。
ところが、実際に募集をかけてみると1週間に5件ほど応募が来て、想像以上の反響に驚きました。しかも、他の病院で常勤や非常勤として働きながら、タイミーでスポットワークをしている看護師さんがほとんどです。
看護師としてのスキルも高く、良い意味で予想を超えています。普段から現場に出ているからか、常勤スタッフが細かく指示を出さなくても自分で判断して動いてくださるんです。
吸引・経管栄養・酸素管理といった業務以外にも、おむつ交換、人工肛門の処置など、その場の状況に応じて対応してくださる方もいます。(その場合は、常勤スタッフの指示のもと、安全に配慮して行なっていただいています。)
即戦力となるスキルを持った看護師が来るので、常勤スタッフからも「また来てほしい」という声が上がっています。
―患者様やご家族からの反応はいかがですか?
小山さん:ワーカーさんは、私たちと同じ制服を着て名札もつけているため、見た目は当院の職員と変わりません。スタッフの一員として働いていただいており、患者様も自然に受け入れてくださっています。
ご家族からも特に違和感を覚えたという声はなく、現場にしっかり馴染んでいると感じています。

―導入時のタイミー側のサポートはいかがでしたか?
小山さん:担当者の方が、求人ページの作成や訴求内容の整理など、立ち上げの土台づくりを一緒にやっていただけたので本当にありがたかったです。通常業務もある中で、ゼロから求人ページを作るのは負担が大きいと感じていたので。
特に「求人ページにインパクトをもたせるにはどうしたらいいか」と色々考える中で、「交通費支給を記載しましょう」など、具体的な提案をいただいたのが印象的でした。
事前の設計をしっかり整えていただいたので、こちらでは一部調整する程度で進めることができ、意思決定も早まりました。また、困ったときもすぐに対応していただけるため、安心して運用できています。
―募集をかける際に工夫している点はありますか?
小山さん:リピートワーカーの方を優先しつつ、新規の方も入りやすい募集の出し方にしています。
まず20日から月末までは、「お気に入り登録」をしてくださっているリピートワーカーの方だけに限定公開で募集を出し、優先的に翌月分のシフトを入れていただきます。その後、翌月1日から一般公開に切り替える、という流れです。新規の方にも、将来的にはリピートワーカーになってほしいですね。
―ワーカーさんのリピート率が7割を超えているそうですが、その要因は何だとお考えですか?
小山さん:スタッフの丁寧な対応や業務内容の明確化、そして就業後のコメントなどが「また来たい」と思っていただける要因になっているかもしれません。
業務後には必ず常勤スタッフに評価レビューを記入してもらっていますが、「細かいところまで気づいてくれて助かりました」など、ワーカーさん向けに具体的なコメントが寄せられています。
一方、ワーカーさんからも「優しく丁寧に教えていただきました」「すごく働きやすいです」といった声をいただくことが多いですね。タイミーのレビュー機能を通じた双方向のコミュニケーションが、良い循環を生んでいると感じています。
―今後、タイミーをどのように活用していきたいですか?
小山さん:今後は、看護師に加えて介護士の活用も検討しています。介護士も人手が不足しているため、入浴介助や食事介助が集中する時間帯にスポットで来ていただけると助かります。
また、看護師についても、朝食・夕食の食事介助の時間帯と、夜勤への引き継ぎ時に人手が足りなくなることがあるため、稼働時間の延長や増員を視野に入れています。
実現するには、初回のワーカーさんを受け入れるための体制づくりが必要ですが、そこをクリアできれば、さらに活用の幅を広げていきたいです。
取材協力:埼玉回生病院|医療法人社団協友会
埼玉回生病院は「愛し愛される病院」を理念とし、療養型病院として医療だけではなく介護にも重点を置いたサービスを提供しています。
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