検便検査ができるタイミーは給食業界でもっと活用できる。施設の信頼を得るための工夫を経て新規オープンを成功

給食業界は、深刻な人手不足が課題となっている業界のひとつ。施設の中で働くこの仕事は、個人情報や衛生管理の条件が厳しく求められています。そんな中、淀川食品株式会社は、いち早くタイミーを導入したことで、人手不足による正社員の長時間労働の改善に成功しました。タイミー導入時に工夫したポイントや、具体的な効果について担当者に伺いました。


求人媒体での充足率は約3割。検便必須のため、人が集まりづらいと考えていた。

–はじめに、事業内容を教えてください。

採用担当 伊藤哲也様(以下、伊藤さん):当社は、施設、学校などの給食サービスを提供している企業です。全国7エリア・10拠点で、給食の調理や給食材料の卸売、社員食堂の運営を行っています。

 

–タイミーを活用される前、どのような人材課題・採用課題がありましたか?

伊藤さん:これまでは、応募課金型の求人媒体を利用していましたが、充足率はおおむね3割程度でした。特に地方は応募が集まりづらく、常に人手不足の状態が続いていました。

スポットワークや派遣、単発バイトは活用したいと考えていましたが、検便検査が必須の仕事のため、スタッフは集まらないだろうと思っていました。とはいえ、人手不足は深刻だったため、試しに検便対応可能なタイミーを一度使ってみることにしたのです。

 

 

1日5名、新規オープンの大規模募集も充足。正社員の残業時間減、若年層のワーカーさんの活躍も。

–実際のタイミーの活用方法を教えてください。

伊藤さん:ワーカーさんには主に食器の洗浄業務をお願いしています。勤務時間は1回あたり約2時間で、朝・昼・晩に分けて募集をしています。また、大規模な施設では人数が必要なため、食材の仕込みなども担当してもらっています。

 

–タイミーを活用してみて効果はいかがでしたか?

伊藤さん:正直、募集した6割ほどの人員が集まれば十分だろうと思っていましたが、実際は約9割の募集でマッチングができ驚きました。4月に新規オープンした施設では、1日最大5名の募集を行いましたが、すべて埋まってきちんとワーカーさんが働いて下さっています。

洗浄業務は特に人手を割かなければいけないポジションです。必要に応じてタイミーを活用することで、人手の足りない時間帯をうまく補えたと感じています。おそらく、1日2時間という短時間勤務が、スポットワーカーとの相性が良かったのだと思います。  

 

–タイミー導入後、どのような変化がありましたか?

伊藤さん:人手不足の解消はもちろんですが、正社員の労働時間削減にも大きく貢献してくれました。これまでは夜の人員が不足している場合、朝の仕込みを担当した社員が夜まで残って作業をしていたのですが、タイミーを活用することで、正社員の残業がなくなり、労働時間を確実に削減できています。

また、幅広い年齢層から申し込みがあったことも印象的でした。当社のパートさんは年配の方が多いのですが、タイミー経由では20代・30代の方が多く、これまで採用できていなかった層にもアプローチできていると感じています。

 

 

給食業界のタイミー導入は難しくない。施設側の理解を得るために行った「機密保持誓約書の作成」と「丁寧な説明」

–ワーカーさんを受け入れる際、どのような工夫を行いましたか?

伊藤さん:当社は、施設内に場所を借りて業務を行っています。そのため、施設側の理解がないまま、新しい人を出入りさせると、トラブルにつながる恐れがありました。施設側に安心してもらうため、機密保持誓約書を作成して、初回勤務のワーカーさんには必ず記入してもらうようにしました。

さらに、施設側に対しても、「ワーカーさんに誓約書を書いてもらっていること」を丁寧に、直接説明しました。何かあった場合でも速やかに連絡が取れることをしっかり伝えたことで、現在までどの施設でも問題なく許可を得られています。

 

 

派遣と比べて採用コストは約3分の2に。ミスマッチ防止の“お試しタイミー”で長期雇用もつなげたい

–タイミーを導入して良かった点を教えてください。

伊藤さん:派遣サービスと比べて、タイミーは採用コストを約3分の2に抑えられると考えています。

派遣の場合は、かなりの高時給に設定しないと人が集まらず、「何時間以上勤務」といった条件が課されることもありました。一方、タイミーであれば通常の時給で、短時間勤務でも十分に申し込みが集まります。

そのため、給食業界と非常に相性が良いと実感しています。今後も積極的に活用していくべきだと考えています。

 

–今後の展望を教えてください。

伊藤さん:今後は、長期雇用を前提とした仕事体験の場としてタイミーを活用したいと考えています。施設内の器具洗浄は、日常生活で見かける仕事ではありません。そのため、一度“お試し勤務”として、仕事内容を知ってもらい、納得した上で入社してほしいと思っています。

実際にこれまでの採用では入社した方のうち、約2割が「想像より大変だった」という理由で早期退職しています。こうしたギャップを減らすためにも、職場で働いてもらってから採用できるタイミーは非常に有効だと考えています。

取材協力:淀川食品株式会社

全国7エリア、10拠点で、施設、学校などの給食サービスを行い、治療の一環としての食事から、イベントや生活の楽しみとしての食事まで、幅広い食の価値を提供している。