製造業において品質は、顧客の信用に関わる重要指標の一つです。「スポットワーカーには品質に関わる難しい作業は無理だろうと思い込んでいた」と話すのはキムラユニティー株式会社 犬山工場の福士さん。
今回は、自動車部品の包装、出荷を行うキムラユニティー株式会社 犬山工場でのタイミー導入による効果を伺いました。
―まずキムラユニティー株式会社 犬山工場の特徴を教えてください。
中日本第1事業部 中部物流1部 犬山課課長 福士さん(以下:福士さん):犬山工場では、主に自動車部品の包装作業と出荷を行っています。管理している部品数は約3万5,000点ほどあり、お客様のオーダーに合わせて「品質」「数量」「納期」を遵守して、品質の良いものを正しく届けることを非常に大切にしています。この仕事は「手順が命」です。精密なものを扱っているため、少しでも順番が変わると品質に影響が出てしまうこともあり、スタッフにも細心の注意を図りながら作業をしてもらっています。
―タイミー導入前の課題を教えてください。
福士さん:当時はお客様からの受注により発生する急な物量波動にどう対応するかが課題でした。包装部品は、自動車修理が発生するタイミングに必要となるため緊急性が高く、時期が読めないことが多いのです。他にも新規案件を受注したタイミングにおいても出荷数が急激に増えるため、人員の確保に苦労していました。
―タイミーを導入したきっかけをお聞かせください。
福士さん:これまでは急に発生する包装・出荷業務への対策がなく、既存スタッフが無理をして残業をしながら対応していました。従業員のことも考慮して、解決策を探していました。
そんな時に採用課から「タイミーというサービスがあります」と紹介してもらい、掲載が無料ということもあって、まずはお試しではじめてみようと導入しました。
―タイミーではどのような職種を募集していますか?
福士さん:現在タイミーのワーカーさんには、自動車部品の梱包や管理番号のシール貼り、ボルト等の部品の移し替えといった業務をお任せしています。1日で最大45名ほど働いてもらったこともあり、急な物量波動が発生した場合にとても助かっています。
―タイミー導入による成果を教えてください。
福士さん:課題に感じていた急な発注に対しても、すぐにワーカーさんを募集できるため、安定的な人員体制を整えることができました。犬山工場の場合だと、募集人数に対して9割以上が集まるため安心して利用しています。おかげで社員の残業時間も10%ほど削減できています。
―その他、想定していなかった効果はありましたか?
福士さん:導入から1〜2ヶ月ほどすると、何度も働きに来てくださるワーカーさんが増えてきます。今ではそういったリピートワーカーさんの適性を見ながら、難易度の高い完成工程の作業を担当してもらっているのですが、実は当初「スポットワーカーの方に完成工程は無理だろう」と思っていたんです。
完成工程は、最終的な品質検査の前の段階にあたります。万が一、部品が間違って包装されてしまうと、最終の検査で見逃した場合、間違った状態でお客様のもとに届いてしまう。そういった品質管理の理由から、完成工程は無理だろうと思い込んでいました。ところが、実際にワーカーさんに働いてもらうと物流倉庫や検品の経験があるワーカーさんも多く、きちんと正確な仕事をしてくれたことに驚いたと同時に、タイミーのイメージがガラッと変わったんです。「これならいける」と思い、今では簡単な作業だけでなく幅広いお仕事をお願いするようになりました。
―タイミーを利用するにあたって意識していることはなんですか?
福士さん:手順をきちんと守っていただく、そして何か異常が発生したらすぐに報告してもらう体制づくりが重要だと思います。これはタイミーのワーカーさん向けに整備したものではなく、従来から意識していることです。
例えば、スタッフが作業する机の前には写真付きの作業手順表を貼り、いつでも手順を確認できるようにする。また普段からワーカーさんに対しては、「〇〇さん」と名前で呼ぶことで話しやすく相談しやすい関係性をつくっています。何かあったらすぐに相談できる体制をつくることで、品質を守ることができています。
福士さん:この1年で7名のワーカーさんが弊社を選んで頂き、期間契約社員として働いてもらっています。彼ら彼女らの中には、フォークリフトの免許を取得したいなど仕事に意欲的な方もいて、会社としても全力でサポートしたいと思っています。
引き続き、タイミーのワーカーさんには私たちの仕事を手伝っていただき、相性の良い方がいらっしゃったら、我々の仲間になっていただきたいと考えています。そしてご本人と相談しながら、ゆくゆくは正社員になっていただけると嬉しいですね。
取材協力:キムラユニティー株式会社
1881年(明治14年)の創業以来、「お客様のお困りごとをお客様の立場になって解決」をモットーにしてきた同社。自動車産業の発展にあわせて事業を拡大し、物流サービス、自動車サービス、情報サービス、人材サービスの4つを柱に事業展開を行っている。
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