土用の丑の日を乗り切れたのはタイミーのおかげ。福岡の人気うなぎ料理店がタイミーを導入し、従業員の残業時間とお客様の待ち時間削減に成功

「地方エリアで、こんなに人を集められるのかと驚いた」と語るのは、福岡県柳川市に本店を構える、うなぎせいろむしの名店「本吉屋」を展開する株式会社本吉屋の代表取締役の本吉さんです。タイミー導入前の課題と導入による効果について伺いました。


330年の歴史を持つ名店|店舗スタッフの人材不足に悩んでいた

代表取締役 本吉さん

–はじめに、事業内容をお聞かせください。

代表取締役 本吉さん(以下、本吉さん):うなぎ専門の料理店を福岡県に3店舗展開しています。天和元年(西暦1681年)創業で、柳川地方の名物料理である「うなぎのせいろむし」発祥の店として、江戸時代から330年以上の歴史を持っています。

店舗での料理の提供に加えて、昨今はふるさと納税の返礼品としても当店のうなぎを提供しています。こうした活動にも注力しており、全国のお客様に自慢の商品をお届けできたらと考えています。


–タイミー導入前の課題を教えてください。

本吉さん:当店では、うなぎ料理のみならず、空間やサービスも含めてお客様に上質な体験を提供したいと考えています。本店には約20名の従業員がおり、支店にはそれぞれ約5名の従業員がいます。しかし、洗い場をはじめとして人手不足に悩んでいました。これまでも従業員の募集に取り組んできましたが、地方の飲食店には人が集まりにくいのが実情です。


–どのような経緯でタイミーを知りましたか?

本吉さん:加入している料理組合で、同業を営む企業の経営者から紹介を受けてタイミーを知りました。柳川市の飲食店でもタイミーを導入しているお店は多いと聞き、驚いた記憶があります。

その経営者からの評判を聞いて、導入を検討しはじめました。しかし、タイミーのような仕組みで人材を募集することが初めてで、「本当に上手くいくのだろうか」という不安もありました。そのような中で、タイミーの担当者と話す機会があり、サービスの詳細やシステム、操作方法などを知ることができました。最終的に、募集を開始してからのマッチングスピードが決め手となりタイミーの導入を決めました。

 

–タイミーでは、どのような職種やお仕事で募集をしていますか?

本吉さん:料理の配膳・下膳を中心としたホールのお仕事や洗い場、調理補助を募集しています。

既存の従業員の残業時間の削減に成功。店の回転率も向上し、お客様の待ち時間も改善できた

 

–タイミーを活用する上で工夫していることを教えてください。

本吉さん:どのくらいの時給だと人が集まりやすいのか、タイミーの担当者と相談しながら募集を進めていきました。

勤務時間が6時間を超える場合には45分の休憩時間を設けなければなりませんが、当社の場合は、5時間の勤務時間であっても休憩をしてもらっています。このように、はじめて働きに来るワーカーさんが負担の少ない形で働けるように工夫をしています。

 

–お仕事の募集を開始してから、どのくらいの期間で申し込みがありましたか?

本吉さん:想像以上の早さでワーカーさんとマッチングしました。多くの場合、募集をかけた当日中に仕事が埋まり、驚きました。大半のワーカーさんは、当店の求める人材にマッチしていました。状況をみてテキパキと働くことができ、コミュニケーション能力が高い方が多くいらっしゃいます。

特に印象的だったのは、全国を旅しているワーカーさんが柳川市の近くを訪れていたタイミングで仕事に入ってくれたケースです。そして、その日の報酬を当店での食事に使ってくれました。こうした出会いがあるのはタイミーならではだと思います。

 

–タイミーを活用して、良かった点を教えてください。

本吉さん:当店は日によって忙しさが異なります。状況によっては、募集を想定していなかった日でも急遽募集をかける場合があります。このような場合にも、ワーカーさんをすぐに見つけられる点はお店として大変ありがたかったです。

また、リピートで仕事に来てくれるワーカーさんも増えています。その中でもスキルの高いワーカーさんを長期雇用することも考えています。

 

–タイミーを導入して、どのような成果がありましたか?

本吉さん:当初募集をかけた期間はゴールデンウィークの6日間でした。最初は1名から募集を始め、現在は1日に2名から4名の募集をする場合が多くなっています。募集を開始した当日にワーカーさんが見つかるため、店舗で働く人数を柔軟に調整できるようになりました。また、夜の時間帯の業務でワーカーさんを募集することもできるため、既存の従業員の残業時間の削減につながりました。

特に効果を感じていることは、バッシングをワーカーさんに任せられるため、お店の回転率とお客様の待ち時間を改善できたことです。ありがたいことに当店には、毎日たくさんのお客様がいらっしゃいます。時間帯によっては、お店の外まで続く行列に並んでいただくこともあります。だからこそ、お店の回転率アップと待ち時間削減は、お客様満足度にも良い影響を与えていると思います。

 

–他に印象に残っていることはありますか?

本吉さん:柳川市という地方エリアで、こんなに人を集められるのかと驚きました。

仮にタイミーを導入できていなかったら、2024年の夏は相当苦しい状況になっていたと思います。土用の丑の日から連日の暑さのなかでお客様も増えているため、人手不足によりお客様と従業員に大きな負担をかけていたはずです。こうした状況を回避できたのは、間違いなくタイミーのおかげです。

 

タイミーはビジネスにも新たな可能性をもたらす。東京や大阪への進出時にも臨機応変に人材を集めたい

–今後タイミーをどのように活用していきたいですか?

本吉さん:今後は、東京や大阪をはじめとする都市部にお店を開くことも検討しています。実際に、東京や大阪の物産展出店時には手応えを感じていて、特に、百貨店では大きな反響を得られています。

これまでは新しいエリアで人材を集める点に課題があり、新エリアへの進出に踏み切れずにいました。しかし、この度、タイミーを導入したことにより、人材の課題を解消する方法が見えてきたのです。具体的には、既存の従業員に店舗責任者を任せ、他の店舗スタッフをタイミーで見つけることができないかと考えています。これまでにない人材の集め方ですが、店舗の展開を早めるためには理想の方法です。都市部でテストマーケティングを実施する際も、タイミーを活用して臨機応変に人材を集めたいと考えています。 

また、現在人気のふるさと納税の返礼品に関しては、これまで以上にお求めやすい価格帯で商品を提供したいと考えています。当店の味を多くのお客様に届け、実店舗に足を運んでもらえると嬉しいです。このようなEC業務への対応においても、商品の梱包・発送などの多くの業務が発生してくるのでタイミーのワーカーさんに手伝ってもらう予定です。 

何か新しい業務やビジネスをしたいと思った時にすぐに人材確保ができるため、タイミーは心強い存在になっています。

取材協力:株式会社本吉屋
1681年創業。うなぎ専門の料理店を福岡県に3店舗展開。柳川地方の名物「うなぎむしせいろ」発祥のお店。