「前日の増員依頼でも即戦力を確保できる」タイミー導入により、テレビ通販の注文対応数が30%増加したコールセンター

人材の育成に時間が掛かると言われているコールセンター業界でも、タイミーは活用されています。

今回はコンタクトセンターを運営する株式会社M'sダイレクトの代表取締役社長である大塲さんとコミュニケーションセンター事業部 マネージャー 森さんにお話を伺いました。タイミーを活用したことで解決した課題についてお届けします。

株式会社M'sダイレクト様
(左)管理部 人事・総務担当 長井さん(中)コミュニケーションセンター事業部 マネージャー 森さん(右)代表取締役社長 大塲さん

繁閑の差が激しい業界だからこそ、ピンポイントで人材確保ができる方法を求めていた

ーまず初めに貴社の事業内容を教えてください。

代表取締役社長 大塲さん(以下、大塲さん):M'sダイレクトは、東京と名古屋を拠点にしてコンタクトセンターの運営を行っています。業界の中では、アウトソーサーに位置付けられ、企業様に代わってお客様からのお問い合わせやご連絡に対応するサービスを展開中です。主にテレビ通販など、通信販売における商品のご注文やお問い合わせを中心に、私たちのセンターで対応しています。


ータイミー導入前の課題を教えてください。

コミュニケーションセンター事業部 マネージャー 森さん(以下、森さん):テレビ通販の注文対応を行っているコールセンターは、繁忙期と閑散期の波が非常に激しいことが特徴です。繁忙期では、閑散期の5倍ほどの入電があるため人手の確保については以前から頭を悩ませていました。またテレビ局側から「予定がなかった枠に急遽大枠の放送が入ったので、オペレーターの人数を増やしてほしい」と要望をいただくことも多く、それが放送の前日ということもしばしば......。急な人員の増員対応に関しても、解決策を見出せていない状況でした。


ータイミーを導入する上での懸念はありましたか?

大塲さん:どんなワーカーさんがいらっしゃるのか、希望人数が集まるのか、業務は問題なくできるのか、といった点が不安でした。しかし、実際に経験者に絞って募集をしてみると即戦力として活躍できる方が多く、この先も活用できそうだと徐々に募集人数や時間を増やしていきました。

今では、繁忙期だと1日に12〜13名ほどのワーカーさんが活躍してくれているんです。プロ意識を持っている方が多く、ワーカーさんも私たちもお互い1回ごとの勤務で評価されるため、いい緊張感を持って仕事ができています。

思っている以上にスキルを持ったスポットワーカーは市場にいる。ワーカーさんが活躍できるようオペレーションのスリム化を図った

ータイミーを活用してよかったことはなんでしょう。

大塲さん:欲しい時間帯にピンポイントでワーカーさんに稼働してもらえるところです。通販のコールセンターは、番組放送から2〜3時間が入電のピークになり、反対にそれ以降は入電が収まってしまう。通常のアルバイトやパートさんの場合だと「この2〜3時間だけ来て」というのは、なかなかできないですよね。タイミーなら「この時間帯だけ瞬間的に10名必要」が叶うため、非常に重宝しています。

集まる人材についても、コールセンターでリーダーやSVのポジションを経験されていた方もいらっしゃり、私たちが思っている以上にスキルを持っているスポットワーカーが市場にはいるんだと認識することができました。だからこそ、安心して募集人数を増やして業務をお願いすることができています。


ーオペレーターの育成コストが高いと言われているコールセンターですが、タイミーを導入する上で工夫していることはなんでしょう。

森さん:まずは会社の中でお願いすべき商材を選定することから始めました。

基準としては「商品説明とデータ入力がシンプルなもの」を選んでいます。例えば、機能やスペックが多岐にわたる電化製品よりも、グルメ系の商材の方がワーカーさんにお願いする商材に向いています。お客様から質問されることは、産地や製造場所、どれくらいの期間保存できるかなどある程度決まっているからです。

トークスクリプトに関しても、通常のオペレーターであれば100回の入電のうちに1回あるかないかのイレギュラーな事象にまで対応できるようにしていました。しかし、ワーカーさんを受け入れる場合は、困る前に手を挙げてもらいSVがサポートをした方が、はるかに生産性が高いため、トークスクリプトも2/3ほどに削減しました。単発のワーカーさんに活躍してもらうための環境づくりとして、オペレーションのスリム化を図っているんです。とにかく数を取ることが必要なテレビ通販のコールセンターは、タイミーの活用に向いているなと実感しています。


ーアウトソーシングを委託しているお客様企業の理解はどのように得ているのでしょうか?

大塲さん:もちろん企業様にもワーカーさんが対応することを説明します。企業様によってはスポットのワーカーさんが対応することで対応件数や品質に影響が出るのではないかと不安視する場合もありますが、きちんと経験者を募集していることや独自のスキルシートを活用してワーカーさんのスキルを可視化していること、単発とはいえ10回20回リピートしてくださっている業務を熟知したワーカーさんが大半を占めていることを伝えると、ご安心していただけます。これまで累計1,100名を超えるワーカーさんに働いてもらっていますが、大きなトラブルは特に発生していません。


ーワーカーさんの受け入れ体制で工夫していることを教えてください。

森さん:タイミーのワーカーさんを受け入れるにあたって、稼働前と研修、稼働中と大きく分けて3つの段階で工夫をしています。

稼働前の段階では、コールセンター経験者の募集を出して、マッチングした方にメッセージで過去のコールセンター経験をヒアリングします。ご経験の期間や業務の種別(インバウンドorアウトバウンド)、商材はどのようなものだったかなどを簡単に伺い、コンタクトセンターのSVや管理者に共有します。この段階でどれくらいサポートが必要そうかをあらかじめ把握できると、当日SVや管理者の動きを想定することができます。

次に研修です。初回のワーカーさんに関しては、最初の1時間で簡単な研修を行います。内容としては、顧客・商品理解(10分)、電話の流れをトークスクリプトを見ながら確認とロープレ(20分)、システムを入力しながらロープレ(20分)、残りは質疑応答などを行います。初回の研修を行うことでワーカーさんも自信を持って電話応対ができるため、研修を組み込むことにしました。

最後に稼働中は、主にSVや管理者がワーカーさんのサポートに入ります。声や表情を見てちょっと困っていそうな様子を察知してサポートに入ることや、電話の内容を聞いてフィードバックをしています。稼働終了後には、評価の際にコメントを入れることも忘れずに行っています。

対応件数は30%増。急な増員依頼も受けられる体制を構築できたことでテレビ局からの評価も上がった

M'sダイレクトで働かれているタイミーワーカーの広瀬さん

ータイミーを活用した人材確保ができるようになり、どのような変化が起きましたか?

大塲さん:これまで解決策のなかったテレビ局からの急な増員依頼ですが、他社のコールセンターが2~3名の増員が上限と伝えている中、タイミーを導入している弊社では10名以上の増員が可能になったんです。ピンポイントの人材確保ができたおかげで、対応件数が30%増加して当社の評価も上がり、追加の案件を受注することもできました。

タイミーでは、コールセンター経験者などある程度条件を絞って募集できることやリピーターの方も多いため、教育コストを抑えて即戦力として働いてもらえるのが非常に助かっています。


ーこれからタイミーをどのように活用していきたいですか?

大塲さん:嬉しいことにリピートして働きに来てくださる方も増えているため、今後はその方々にタイミーのワーカーさんの研修担当や業務中のサポート担当をお願いできないかと考えています。

ワーカーさんも自分たちが経験してきたところですので、先回りして気付けたりサポートできたりする場面が多くあると思うんです。私たちが一方的に「こうじゃないか」と想像して研修をするよりも、彼ら彼女らが「こうしてほしかった」研修ができると、さらに環境として良いものになっていくと考えています。

取材協力:株式会社M'sダイレクト 
東京と名古屋を拠点にコンタクトセンター事業を手掛け、受注、問い合わせ等のインバウンド、セールス、アンケート等のアウトバウンド、商品・サービス対応等のカスタマーサービスを展開している

▼実際に働かれているワーカーの広瀬さんの記事はこちら
https://lab.timee.co.jp/blog/mylife/interview0052