日雇い派遣の条件がおかしい理由とは?年収500万円以上で働ける理由や例外事由の注意点を解説
こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。
日雇い派遣に仕事を任せようと考えたけれど、違法になるという話を聞いたことがある担当者も多いでしょう。実際のところ、2012年の労働者派遣法改正によって、日雇い派遣は原則禁止となりました。しかし、日雇い派遣が禁止されない例外のケースも存在します。
この記事では、日雇い派遣の一風変わった条件に関して詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.日雇い派遣とは?
- 1.1.日雇い派遣は原則禁止されている
- 2.日雇い派遣が禁止されていない例外もある
- 2.1.業務内容の例外
- 2.2.60歳以上の人
- 2.3.雇用保険の適用を受けない学生
- 2.4.生業とする収入が500万円以上を超えている場合
- 2.5.世帯年収の額が500万円以上の主な生計者以外の人
- 3.日雇い派遣の条件がおかしい理由
- 3.1.年収500万円以上の条件が確認される理由
- 3.2.60歳以上・学生が認められる理由
- 4.日雇い派遣の例外事由に関する注意点
- 4.1.学生にもかかわらず日雇い派遣が禁止されることも
- 4.2.年収500万円以上について
- 5.まとめ
日雇い派遣とは?
日雇い派遣とは、1日〜数日など短期間のみ派遣されて働くことを指します。厚生労働省の定義では、日雇い派遣は30日以内の雇用契約で1週間に20時間未満の労働とされています。
しかし労働者派遣法第35条4・1では、30日以内の契約は原則禁止となっています。労働者派遣法とは、派遣労働者を保護するための法律です。特に契約を切りやすい日雇い派遣で、派遣社員の使い捨てを防止するために禁止されました。原則禁止となっている日雇い派遣ですが、一部の例外条件に当てはまれば法律に違反せず日雇い派遣として働けます。
日雇い派遣は原則禁止されている
日雇い派遣が禁止となった理由は2つあります。
1つは派遣会社と派遣先企業の管理責任が曖昧になった点です。曖昧な状態で労働災害が発生し、責任の所在が問えなくなってしまったため日雇い派遣自体が原則禁止になりました。
2つ目の理由は、派遣社員の保護と雇用の安定化です。日雇い派遣が禁止されるまで、毎日日雇い派遣をリピートすることで収入源を確保している人もいました。しかし、日雇い派遣は契約を切りやすいため雇用が安定せずに、派遣社員が不利益を被る可能性があることから日雇い派遣が禁止されました。現在は派遣社員を日雇いにせず、雇用保険に加入して働くことで契約が切れても失業給付を受けながら次の仕事を探せるようになっています。
日雇い派遣が禁止されていない例外もある
日雇い派遣が許可されている一部の例外について、業務・条件など5点を紹介します。
業務内容の例外
日雇い派遣が例外的に許可されている業務内容は、以下の通りです。
- ソフトウエア開発
- 機械設計
- 事務用機器操作
- 通訳・翻訳・速記
- 秘書
- ファイリング
- 調査
- 財務処理
- 取引文書作成
- デモンストレーション
- 添乗
- 受付・案内
- 研究開発
- 事業の実施体制の企画・立案
- 書籍などの製作・編修
- 広告デザイン
- OAインストラクション
- セールスエンジニアの営業・金融商品の営業
法律では専門性が高く常に高い需要がある業務に関しては、日雇い派遣禁止の対象外として許可されています。日雇い派遣は従業員の雇用安定を目的に禁止されているため、需要があり収入を確保しやすい業務では日雇い派遣も問題がないという判断です。
60歳以上の人
満60歳以上の人は、例外的に日雇い派遣が許可されています。数え年ではなく実年齢のため、59歳の人は禁止です。つまり年内に満60歳になる方や、現在59歳11ヶ月でも日雇い派遣はできません。あくまで60歳の誕生日を迎えていなければ、日雇い派遣の許可対象外になります。
雇用保険の適用を受けない学生
雇用保険の対象とならない学生は、日雇い派遣禁止の対象外です。学生は勉強が本分であり、生活のために仕事をすることは少ないとされています。
後述しますが、対象は昼間学生のみです。昼間学生とは名前の通り昼間は学業に励んでおり、夜・休日など空いた時間で仕事をする学生を指します。
また、昼間学生でも、すでに卒業後の就職先が決まっており、学生のうちに就職先の企業で働く場合は雇用保険の加入が必要です。また休学中の学生や、31日以上の長期インターンシップを行う際も雇用保険に加入しなければなりません。この場合は、日雇い派遣が禁止になるため注意しましょう。
生業とする収入が500万円以上を超えている場合
複数の収入源がある場合に、最も多くの収入を得ている収入源のことが「生業とする収入」です。メインの収入1つが500万円以上を超えていると、安定していると判断されます。
そのため安定している収入が認められれば、日雇い派遣を副業として働くことも選択可能です。
世帯年収の額が500万円以上の主な生計者以外の人
主たる生計者とは、世帯年収の50%以上の収入を担う人のことを指します。世帯年収が500万円以上を超えている世帯で、主たる生計者以外の人は日雇い派遣で働くことが可能です。
例えば夫400万円・妻200万円の場合、世帯年収600万円のうち夫が50%を超えているため、妻が日雇い派遣として働けます。ただし夫は500万円を超えていないため、「生業とする収入が500万円以上を超えている場合」に当てはまらず日雇い派遣として働けません。
日雇い派遣の条件がおかしい理由
年収500万円以上の条件や、60際以上・学生が認められることについて「日雇い派遣の条件がおかしい」と考える方も少なくありません。しかしこれらの方が例外となる理由があるため、解説します。
年収500万円以上の条件が確認される理由
日雇い派遣は、安定していない雇用として禁止されています。しかし年収500万円であれば、安定した収入を確保できていると考えられるため日雇い派遣が可能です。
契約が切られやすい派遣社員の保護を目的に、日雇い派遣は禁止されています。そのため契約が切られてもすぐに生活が困窮しない状態であれば、日雇い派遣は問題ありません。そのボーダーとして、年収500万円以上が条件となっています。
60歳以上・学生が認められる理由
60歳以上・学生が、正社員として雇用される機会は少ないです。60歳以上の方は年金・退職金などである程度まとまったお金があったり、学生は基本的に生活のために働くわけではなかったりすると判断されます。
雇用の安定と保護を図るために「労働者派遣法」が策定されているため、こういった例外事由が設けられています。
日雇い派遣の例外事由に関する注意点
日雇い派遣の例外事由に関して、注意点を2つ紹介します。
学生にもかかわらず日雇い派遣が禁止されることも
学生でも「昼間学生」以外の方は、日雇い派遣が禁止されています。昼間学生以外の方は、以下の通りです。
- 大学の夜間学部過程の人
- 通信教育を受けている方
- 高等学校の夜間または定時制の課程の方
- 休学中の方
- 昼間学生でも、内定先の企業で働く方
これらに当てはまる学生は、生活のために働かなければならないケースや学業が優先されていない状況といえます。
つまり学生で学業が優先となっている場合は、日雇い派遣が可能です。学業優先ではなく、仕事の必要性が高い状態になっている方は、学生であっても雇用の安定と保護が必要です。
年収500万円以上について
年収500万円以上とは、年収が税金や保険などを引かれる前の額面が500万円以上の場合を指します。
また、年収420万円・60万円・30万円のように3つの仕事を掛け持ちしている状況で500万円を超えていても、メインの収入が500万円を超えていなければ条件は満たしていません。あくまで生業となる収入1つで、500万円を額面で超える必要があります。
まとめ
この記事では、日雇い派遣の禁止条件やその理由、おかしいと言われている日雇い派遣の条件について解説しました。使い捨てされやすい派遣社員の雇用を安定させ保護するために、日雇い派遣は禁止されています。年収500万円以上・60歳以上・学生が例外となっている理由は、すでに雇用が安定していたり学業が優先であるためです。
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