
履歴書の年号、西暦・和暦の正しい書き方と注意点
履歴書での年号の書き方に悩む方も多いでしょう。西暦と和暦のどちらを使うべきか、また省略表記が許容されるかについては、企業や業界によって異なるため、一概には言えません。本記事では、一般的なガイドラインをもとに履歴書における年号の書き方と注意点を解説し、採用担当者に良い印象を与えるための丁寧で正確な履歴書作成をサポートします。
西暦・和暦の選択:どちらでも構いません
履歴書の年号の書き方には、明確な決まりはなく、西暦(20XX年)と和暦(昭和・平成・令和)のどちらを使用しても問題ありません。ただし、応募書類全体を通して年号表記を統一することが非常に大切です。たとえば、学歴欄で西暦を用いた場合は、職歴欄や日付欄も西暦で統一しましょう。どちらの年号を選ぶかは、書きやすさや企業からの指示などを考慮して判断するのがおすすめです。
企業から指定がある場合は必ず指示に従う
企業によっては、「年号は西暦で記載すること」といった指定があるケースが見られます。指示がある場合は、必ず企業の指示を守りましょう。企業側で従業員の情報を西暦で管理している場合、和暦で提出すると変換作業が発生してしまうため、注意が必要です。応募書類を隅々まで確認し、注意書きの見落としがないようにしましょう。
履歴書における年号表記、4つの重要なルール
履歴書に年号を記入する際には、いくつか注意すべき点があります。これらのルールを守り、正確で読みやすい履歴書を作成することが大切です。
1. 年号の表記は統一を徹底
履歴書を作成する上で、西暦または和暦のどちらか一方に統一して記述することが大切です。異なる年号が混在していると、時間軸の把握が困難になり、採用担当者にとって分かりにくい履歴書となってしまいます。学歴、職歴、日付など、すべての項目において年号の種類を統一しましょう。例えば、生年月日を西暦で記入した場合は、学歴や職歴も西暦で統一する必要があります。
【適切な例】
履歴書作成日:2024年7月1日現在
生年月日:1998年5月3日(満26歳)
学歴:2017年4月 〇〇大学〇〇学部入学
2021年3月 〇〇大学〇〇学部卒業
【不適切な例】
履歴書作成日:令和6年7月1日現在
生年月日:1998年5月3日(満26歳)
学歴:平成29年4月 〇〇大学〇〇学部入学
令和3年3月 〇〇大学〇〇学部卒業
2. 年号は正式な形式で記述
履歴書は公式な文書であるため、年号は省略せずに正式な形式で記述することが重要です。西暦で記述する場合は、「1998年5月3日」と記載し、スラッシュ形式は避けることが望ましいです。和暦の場合も、一般的には「平成〇年」または「令和〇年」と記述することが推奨されますが、略称が許容される場面もあります。また、同じ内容を繰り返し記述する際には、「同上」や「〃」などの記号を使わず、毎回正式名称を記載することが望ましいですが、状況に応じた柔軟な対応も考慮しましょう。
3. 生年月日は算用数字を使用する
履歴書に生年月日を記載する際は、一般的に「1、2、3」のような算用数字を使用することが推奨されます。しかし、企業や業界によって異なる場合があるため、具体的な指示がある場合はそれに従うことが重要です。また、履歴書は通常横書き形式が多いですが、企業の方針によっては縦書きも受け入れられることがあります。生年月日を記載する際は、西暦または和暦を用いて算用数字で表記しましょう。ただし、特定の固有名詞や慣用句では漢数字を用いることが適切です。例えば、「一攫千金」や「二重構造」、「四捨五入」などの表現では漢数字が用いられます。
4. 令和の最初の年は「元年」と表記
和暦を用いて年号を記述する場合、「令和1年」ではなく「令和元年」と記述するのが正しい表記方法です。公的な書類においては、改元後の最初の年を「元年」と表記するというルールがあるため、履歴書においてもこのルールに従うようにしましょう。令和は2019年5月1日に始まったため、2019年は平成と令和が混在する年となります。2019年の1月1日から4月30日までは平成31年、2019年の5月1日から12月31日までは令和元年となるため、年号の記述ミスに注意が必要です。
年齢の書き方:履歴書には満年齢を
履歴書における年齢の記載は、原則として満年齢を用いるのが一般的です。満年齢とは、誕生日に1歳ずつ加算していく数え方で、生まれた年を0歳とします。「満〇歳」と明記されている場合はもちろん、特に指示がない場合でも満年齢で記載しましょう。履歴書の提出日時点での年齢を正確に記入する必要があるため、提出日と誕生日が近い場合は、特に注意が必要です。郵送であれば投函日、直接手渡しの場合は企業への持参日が提出日となります。
履歴書における生年月日欄の記入例
以下に、履歴書の生年月日欄の記入例を、西暦と和暦のそれぞれでご紹介します。ご自身の状況に合わせて、正確な情報を記入する際の参考にしてください。
西暦での記載例
履歴書作成日:
2024年7月1日現在
生年月日:1998年6月6日 (満26歳)
学歴:
2014年4月 □□高等学校普通科入学
2017年3月 □□高等学校普通科卒業
2017年4月 △△大学△△学部△△学科入学
2021年3月 △△大学△△学部△△学科卒業見込み
和暦での記載例
履歴書作成日:
令和6年7月1日現在
生年月日:平成10年6月6日 (満26歳)
学歴:
平成26年4月 □□高等学校普通科入学
平成29年3月 □□高等学校普通科卒業
平成29年4月 △△大学△△学部△△学科入学
令和3年3月 △△大学△△学部△△学科卒業見込み
履歴書作成におけるその他の留意点
履歴書は、採用担当者が最初に目にする、あなた自身を印象付けるための大切な書類です。年号の記載方法はもちろんのこと、全体のレイアウトや記載内容にも気を配り、心を込めて作成しましょう。誤字や脱字がないか、入念に確認することも重要です。自己PRや志望動機は、応募先の企業が求める人物像を意識し、具体的に記述することが大切です。写真についても、清潔感のあるものを選び、適切な箇所に貼り付けましょう。
まとめ
この記事では、履歴書における年号の書き方について、西暦と和暦の選択、表記の統一ルール、省略表記の可否、年齢の書き方、そして便利な早見表の活用方法などを詳細に解説しました。履歴書は、あなたの個性や能力をアピールするための重要なツールです。正しい知識を習得し、丁寧に作成することで、採用担当者に良い印象を与え、選考を有利に進めることができるでしょう。この記事が、皆様の就職活動を支援できれば幸いです。
履歴書の年号は、手書きで記入する場合も統一する必要はありますか?
手書きの履歴書では、年号を西暦または和暦のいずれかに統一することが一般的に推奨されますが、特定の業界や企業によって記入方法が異なる場合があるため、応募先の企業の文化や方針を確認することが重要です。
履歴書に元号を記入する際、「令和2年」を「令和02年」と記載しても問題ありませんか?
「令和2年」を「令和02年」と記載する必要はありません。「令和2年」と記載するのが一般的です。
早見表はどこで手に入れることができますか?
年齢と和暦の対応表は、インターネット検索で「年齢早見表」や「年齢計算 和暦」といったキーワードを入力すると、多くのウェブサイトで見つけることができます。それ以外にも、書店や事務用品店で売られている履歴書に、年齢早見表がおまけとして付いていることもあります。


