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開発職:未来を創るエンジニアリングの最前線

開発職は、技術革新のエンジンとして、私たちの未来を形作る重要な役割を担っています。アイデアを具現化し、新たな価値を生み出すエンジニアリングの最前線。製薬、食品、化粧品など、多様な分野で革新的な製品やサービスを生み出し、より豊かな社会の実現に貢献する、創造性と挑戦に満ちた仕事です。本記事では、開発職の魅力とその可能性に迫ります。

開発職とは?製品化を担う仕事

開発職は、企業の新技術や斬新な発想を、製品やサービスとして実現する職種です。製薬、食品、化粧品など多様な業界で活躍し、生活を豊かにする製品開発に貢献します。

開発職の種類:研究開発、商品開発、技術開発

開発職は、業務内容に応じて大きく3つのカテゴリーに分けられます。それぞれの役割、仕事内容、そして求められるスキルを把握することで、ご自身に最適なキャリアパスを見つけ出すことができるでしょう。

研究開発職:新たな価値を商品へ

研究開発職は、企業が創出した最先端の技術や革新的な発見を、実際に市場に投入できる製品として具現化するための研究開発活動を行います。例えば、製薬会社において、特定の疾患に対する画期的な治療法が発見された場合、それをどのように医薬品として製品化していくかを考案するのが研究開発職の仕事です。研究の初期段階から製品化に至るまでの一連のプロセスに関与するため、高度な専門知識と、粘り強い探求心が不可欠となります。研究開発職は、企業の未来を左右する極めて重要な役割を担っており、応募条件として修士号や博士号の取得が必須とされるケースも少なくありません。研究開発は、数年単位の期間を要することも珍しくありません。  
具体的な業務内容の例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 新技術・新素材に関する基礎研究  
  • 臨床試験の実施と、適切な用法・用量の決定(医薬品の場合)  
  • 研究データの解析と評価  
  • 学術論文の発表や特許申請

研究開発職は、まだ世の中に存在しない革新的な価値を生み出す可能性を秘めているため、目標を達成した時の達成感は非常に大きいでしょう。その一方で、研究には長期間にわたる時間と努力が求められるため、困難に屈せず粘り強く研究に邁進する姿勢が重要となります。

技術開発職:技術の実用化を推進

技術開発職は、研究開発職によって創出された革新的な技術や斬新なアイデアを、実際の製品やサービスに応用していく上で発生する技術的な課題を解決する役割を担います。研究開発の成果を「どのようにして実際の製品やサービスに応用するか?」を検討したり、商品開発の実用化に向けて「具体的にどのような技術が必要となるか?」を検討することが主な業務です。「研究開発と製品製造の中間に位置する仕事」と捉えると理解しやすいでしょう。例えば、新しい通信規格が策定された際に、既存の製品にどのように対応させるかを検討したり、新たな生産設備の設計を行うのが技術開発職の仕事です。  
具体的な業務内容の例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 新商品の設計や試作品の製作  
  • 生産設備の設計・開発  
  • 既存技術の改良  
  • 研究データの不具合チェック  
  • 開発部門との連携

技術開発職は、新しい技術を実用化することによって、企業の競争力強化に大きく貢献します。さらに、新しい技術の応用方法を発見し、特許を取得することができれば、企業にとってかけがえのない財産となり、社会全体にも貢献することができます。業務においては、研究データの不備の有無を検証しながら、円滑な開発を推進する必要があるため、高度な技術知識だけでなく、プロジェクトを管理する能力も求められます。

商品開発職:ニーズを形にする

商品開発の仕事は、市場の動向やお客様からの要望を読み解き、革新的な商品を企画・開発することです。研究開発や技術開発の成果を土台に、マーケティング戦略や独自の強みを盛り込んだコンセプトを構築します。優れた商品でも、社会のニーズに合致しなければ売上にはつながりません。そのため、商品開発担当者は、マーケティングや経営の視点をもって市場を分析することが重要です。例として、新しい健康食品を開発する際に、配合する成分やターゲット層を検討することが挙げられます。  
具体的な業務内容としては、以下のようなものが考えられます。

  • 市場調査とニーズの把握  
  • 新商品のコンセプト企画・立案  
  • 商品の設計・試作  
  • 安全性に関するテストの実施  
  • 販売戦略の立案  
  • 経営層や製造部門へのプレゼンテーション

商品開発の仕事は、お客様のニーズを的確に捉え、魅力的な商品を創り出すことで、企業の収益に貢献します。また、開発した商品が広く受け入れられ、生活の質を高めることができれば、大きな達成感を得られるでしょう。商品開発は多くの工程を経て完成するため、様々な部署との連携が不可欠です。そのため、幅広い知識と高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。

開発職と研究職、技術職の違い

開発職、研究職、技術職は、それぞれ役割が異なりますが、製品開発を進める上で互いに協力し合う重要な関係にあります。それぞれの違いを理解することで、ご自身の適性に合った職種を見つけやすくなるでしょう。

研究職との違い:基礎研究と応用研究

研究職は、まだ世の中にない新しい技術や知識を「0から1」で生み出す基礎研究が主な業務です。一方、開発職は、研究職が見つけた新しい技術や知識を、商品やサービスとしてどのように応用するかを考える役割を担います。研究職が行う研究は、大きく分けて基礎研究と応用研究の2種類です。基礎研究は、未知の現象や原理を発見することを目的とします。応用研究は、基礎研究で得られた知識を、具体的な製品やサービスに応用することを目標とします。  
例えば、研究職が「肌の老化を抑制する成分」を発見したとします。その場合、開発職はその成分をどのように化粧品や医療機器として製品化するかを検討します。研究職が見出した概念や価値を、どのように商品として具現化するかを考え、そのプロセスを検証するのが開発職の仕事です。

技術職との違い:手法と商品を対象とする

技術職は、製品を製造するための生産設備の管理・運用や、製造プロセスの改善が主な業務です。それに対し、開発職は、新しい製品の企画・開発や、既存製品の改良を行います。技術職は「手法」を、開発職は「商品」を対象として業務を行います。技術職は、商品の安全性や品質を保証する役割を担うため、深い専門知識が求められます。  
例えば、開発職が新しい化粧品の開発を決定したとします。その場合、技術職はその化粧品を製造するための生産ラインを設計・管理します。化粧品を製造するには様々な素材を組み合わせ、有効成分を効果的に配合する必要があります。技術職は、そのような生産ラインを監視し、作業の効率化や設備の不具合がないかなどをチェックします。

開発職の業務内容:企画からリリースまで

開発職は製品企画から市場投入まで、各部署との連携が不可欠です。新製品開発では、コンセプト策定、差別化ポイントの明確化、安全性テストなどを行い、問題発生時には検証を繰り返します。

研究開発職の業務内容:調査と検証

研究開発職は、製品開発に必要な技術や知識を生み出すための調査や検証を担当します。具体的な業務内容は以下の通りです。

  • 新しい技術や素材に関する調査  
  • 製品の試作品製作と評価  
  • 安全性を確認するための試験  
  • データの分析と解析  
  • 研究成果の発表や特許申請

研究開発職には、高度な専門知識と研究経験が不可欠です。そのため、企業が求める専門分野を大学院で研究した経験を持つ人材が適していると考えられます。

技術開発職の業務内容:設計、試作、改善

技術開発職は、主に「新製品の設計や試作」「生産設備の設計」「既存の製品や生産設備の改善」を行います。さらに、研究部門と実際の製造現場をつなぐ重要な役割も担います。例えば、「開発部門と協力して、試作品を円滑に生産できる体制を構築する」といった業務です。

商品開発職の業務内容:企画から販売戦略まで

商品開発職は、以下の業務を通じて、社会のニーズに応える新製品を企画・開発する仕事です。

  • 市場調査とニーズの分析  
  • 新製品のコンセプト企画・立案  
  • 製品の設計・試作  
  • 安全性試験の実施  
  • マーケティング戦略の立案  
  • 販売戦略の策定

企業の収益に直接影響する部署であるため、顧客のニーズや市場の動向を把握し、魅力的な製品を生み出すことが求められます。商品開発職だけでは新製品を完成させることはできないため、以下のように様々な部署との連携・調整が不可欠です。

開発職の魅力と利点

開発職には、他の職種にはない独自のやりがいとメリットが存在します。これらの魅力を理解することは、自身に適したキャリアパスを選択する上で重要な判断材料となるでしょう。

最前線の研究に没頭できる

企業の開発部門では、大学や研究機関と同様に、最先端の研究活動が活発に行われています。大学卒業後も、自身の関心のある専門分野を深く追求し、常に最新の知識や技術を習得できる点は大きな魅力です。就職活動においては、大学で培った専門知識と関連性の高い業界や企業を選ぶのが一般的です。また、「研究成果が具体的な製品やサービスとして社会に貢献する」という達成感も得られます。

社会への貢献を実感できる

開発職の業務は、直接的に社会に貢献し、社会に変化をもたらす可能性を秘めています。革新的な技術や製品を生み出すことで、人々の生活水準の向上や、社会が抱える課題の解決に貢献できます。開発職の仕事が社会貢献につながる具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 革新的な医薬品で疾病治療に貢献  
  • 環境負荷の低い製品で環境保護を推進  
  • 省エネルギー技術でエネルギー問題を解決

自身の仕事が社会に貢献していると実感できれば、大きなやりがいを感じることができます。特に、自身が中心となって開発した製品が社会に広く普及し、社会貢献に繋がった時の達成感は格別でしょう。

専門知識を深化させられる

開発職は、特定の分野に精通した専門家として、革新的な技術や製品の開発に携わります。これらの業務を通じて、新たな製品や技術を創り出すことができた際には、大きな達成感を味わうことができます。さらに、専門性を磨くことで、キャリアアップの機会も広がります。このように、開発業務は自身の専門性を最大限に活かせる環境が整っているため、特定の分野を深く探求したいと考える方には適した職種と言えるでしょう。

開発職に求められる人物像:3つのポイント

開発職は、AI、IoT、ビッグデータなど常に進化する最先端テクノロジーを習得し、既存の技術と組み合わせて新たな価値を生み出す仕事です。そのため、以下のような特性を持つ人が向いています。

探求心旺盛な人

新しい製品を開発するためには、多角的な視点から物事を考察し、多様な試行錯誤を繰り返す能力が不可欠です。指示された通りに業務をこなすだけでは成果は得られないため、日頃から深く考える習慣や、考えること自体を楽しむ姿勢が重要になります。

諦めずにやり抜ける人

開発職の主な業務は、最新技術を駆使して革新的な製品を創造することです。新製品の開発プロセスにおいては、実験と検証を何度も繰り返し、改善を重ねて製品化に至るのが一般的です。したがって、一つの課題に対して粘り強く取り組むことができる人材は、非常に重要な存在と言えるでしょう。

チームワークを重視する人

開発職というと、一人で黙々と作業するイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際には多くの関係者との連携が不可欠な仕事です。なぜなら、新製品を開発する際には、製品のアイデア、価格設定、製造方法など、様々な側面を考慮する必要があり、それぞれの分野において営業部門、マーケティング部門、生産管理部門などとの協力が不可欠となるからです。円滑なコミュニケーションを図り、周囲と協力しながら業務を進めることを苦に感じない人が、この職に適性があると言えるでしょう。

開発職に必要なスキルと経験

開発の仕事で求められる専門的なスキルや経験は、主に以下のものが挙げられます。

  • 専門知識:大学や大学院で培った、それぞれの専門分野における深い知識  
  • 実験スキル:綿密な実験計画を立て、正確に実験を行い、データを分析する能力  
  • コミュニケーション能力:部署内外の関係者と円滑に連携し、成果を分かりやすく伝える力  
  • 語学力:海外の技術者との意思疎通や、海外の文献を読み解くための語学力

開発職に就くために、必ずしも大学院に進学する必要はありません。しかし、創薬のように高度な専門性が求められる開発の仕事では、修士号や博士号といった学位が必須となるケースが多いです。  
また、開発の仕事は、社内外の様々な部署との緊密な連携が不可欠です。他社との共同開発プロジェクトに携わることもあるため、プロジェクトを管理する能力も重要となります。海外のスタッフとコミュニケーションを取る場合には、語学力も必要になるでしょう。企業や職位によって求められる語学レベルは異なるため、事前に確認しておくことが大切です。  
開発職では、特定の資格や経験を有していると、自身の専門性や実務能力を客観的に証明できるため、採用選考で有利になることがあります。資格取得や実務経験を通じて、より実践的なスキルを身につけることも可能です。

開発職の選考対策:志望動機と自己PR

実際に開発職の選考に臨むにあたって、どのような対策を講じるべきでしょうか。ここでは、就職活動に関する情報が集まるプラットフォーム「ワンキャリア」に寄せられた、実際の選考体験談を参考にしながら解説していきます。

志望動機の明確化

まず、なぜ自身が開発職を志望するのか、その理由を明確にすることが重要です。この記事で紹介した開発職に就くことのメリットなどを参考に、自身の考えを整理してみるのも良いでしょう。以下に、ワンキャリアに寄せられた体験談から、志望動機の例をご紹介しますので、参考にしてみてください。

企業研究と自己分析

研究職や技術職と混同して、開発職を捉えている就活生も少なくありません。この記事でも解説したように、それぞれの職種は仕事内容に明確な違いがあります。開発職が具体的にどのような業務を担っているのかを深く理解し、なぜ他の職種ではなく開発職を志望するのかを明確に説明できるように準備しましょう。  
業務内容についてしっかりと理解しておくことは、入社後のミスマッチを防ぐことにも繋がります。

エントリーシート攻略の鍵

熱意ある志望動機を構築し、業務内容への深い理解を培ったら、いよいよエントリーシート(ES)への記述です。成功の秘訣は、実際に開発職への内定を勝ち取った先輩たちのESを参考にすること。彼らの経験から学びましょう。ここでは、ワンキャリアに集められた内定者のES事例をいくつかご紹介します。

開発職の給与とキャリアの展望

開発職の年収は、業界、企業規模、個人のスキルによって大きく変動します。専門性の高さや新たな価値を生み出す能力が評価されるため、成果を重視する企業では、実績に応じて昇給のチャンスも期待できます。  
出典:2023/6 .経済産業省 .半導体・デジタル産業戦略  
.https://www.meti.go.jp/press/2023/06/20230606003/20230606003-1.pdf

開発職の将来性と成長の道

開発職は、常に最新の技術や知識を習得し、それを応用して新たな価値を創造する仕事です。そのため、自己学習を継続し、新しい技術や知識を積極的に学ぶ姿勢が不可欠です。また、チームでの共同作業が多いため、コミュニケーション能力や協調性も重要となります。経験を積むことで、プロジェクトリーダーやマネージャーなどの管理職への昇進も視野に入ります。さらに、専門性を深めることで、特定の分野におけるスペシャリストとして活躍することも可能です。

就職活動で役立つ資格

開発職への就職活動において、有利となる資格として、技術士、TOEIC、情報処理技術者試験、各業界固有の資格などが挙げられます。これらの資格は、あなたの知識や技能を客観的に証明するものであり、採用担当者への効果的なアピール材料となります。また、資格取得の過程で習得する知識やスキルは、実際の業務においても大いに役立つはずです。  
出典:2019/1/8 .技術士制度改革に関する論点整理(概要)  
.https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2019/01/__icsFiles/afieldfile/2019/01/28/2-2.pdf

まとめ

開発職は、革新的な技術や発想を具現化し、社会の進歩に貢献できるやりがいのある仕事です。研究開発、技術開発、製品開発など、多岐にわたる分野で活躍の機会があり、自身の関心や能力を最大限に活かすことができます。この記事が、開発職を目指す皆様にとって、最適なキャリアパスを見つけ、夢を実現するための一助となれば幸いです。

よくある質問

質問1:開発職は文系出身でも可能ですか?

回答:製品開発職など、一部の開発部門では文系出身者も活躍しています。しかし、研究開発職や技術開発職においては、理系の専門的な知識が不可欠となるケースが一般的です。

質問2:開発職の勤務時間は長いですか?

回答:プロジェクトの進捗状況や企業の方針によって異なりますが、一般的に開発職は残業時間が多い傾向が見られます。特に新製品の発表前などは、業務が集中する傾向にあります。

質問3:開発職への転職を成功させるには?

回答:開発職への転職を成功させるためには、関連分野での実務経験や専門知識が重要となります。転職支援サービスなどを活用し、ご自身のスキルや経験に合致する求人を探すことを推奨します。  

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