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育児休業(育休)完全ガイド:制度概要から取得条件、給付金まで徹底解説

育児休業(育休)は、子どもの成長を間近で見守りながら、仕事と育児の両立を支援する大切な制度です。育児・介護休業法に基づき、原則1歳未満のお子さんを育てる従業員が取得できます。本記事では、育休の制度概要から取得条件、気になる給付金について、プロのライターが徹底解説。育休取得を検討している方、制度について詳しく知りたい方は必見です。安心して育休を取得し、充実した育児生活を送るための第一歩を踏み出しましょう。

育児休業とは:制度の概要と法的根拠

育児休業は、原則として1歳に満たない子を養育する労働者が取得できる休業制度であり、1歳の誕生日前日まで取得可能です。両親がともに育休を取得する「パパ・ママ育休プラス」を利用すると、特例として1歳2か月まで取得できます。また、一定の要件を満たす場合には、最長で2歳まで延長することができます。育児休業を申請することは、労働者が一定期間、労働の義務を免除されることを意味します。会社の規則に育児休業に関する定めがない場合でも、法律によって育児休業を取得する権利は保障されており、会社は原則として休業の申請を拒否することはできません。

出典:2024-05-31.厚生労働省『育児・介護休業法について』, URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html 

育児・介護休業法における仕事と育児の両立支援

育児・介護休業法では、育児休業の他に、仕事と育児の両立を支援するための多様な制度が設けられています。例えば、勤務時間を短縮する制度、お子さんの看護休暇、残業の制限、転勤に関する配慮、所定時間外労働の制限、深夜労働の制限、不利益な扱いの禁止、そして育児休業に関するハラスメントを防止するための措置などがあります。これらの制度は、育児を行う労働者が働きやすい環境を作ることを目的としています。

育児休業を取得するための条件と期間

育児休業は、原則としてお子さんが1歳になるまで取得できます。ただし、特定の条件を満たすことで、最長で2歳まで期間を延長することが可能です。また、夫婦が共に育児休業を取得する場合、お子さんが1歳2ヶ月になるまでの1年間、休業期間を分け合うことができます(パパ・ママ育休プラス)。この制度によって、両親が協力し合って育児を行うことが推奨されています。

育児を支える時短勤務制度

お子さんが3歳になるまでの間、育児中の従業員は、希望すれば短時間勤務制度(原則として1日6時間労働)を利用できます。この制度は、仕事と育児を無理なく両立できるようサポートすることを目的としています。企業側は、従業員のそれぞれの事情に合わせた、柔軟な働き方を支援する責任があります。

なお、3歳以降〜小学校就学前についても、企業には短時間勤務やテレワーク等の柔軟な働き方を選べる制度の整備が義務付けられています。

出典:2020-02.28 厚生労働省『介護休暇・子の介護の時間単位取得について』, URL: https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/content/contents/000618703.pdf

急な病気にも対応できる子の看護等休暇

小学校3年生修了までのお子さんが1人の場合、年間で最大5日間、2人以上いる場合は最大10日間、子の看護休暇を取得できます。病気やけが、予防接種・健康診断に加え、学級閉鎖や入園(入学)式・卒園式などでも利用できます。この休暇は時間単位でも取得可能なので、お子さんの急な体調不良やケガなどの際に役立ちます。看護休暇は、育児中の従業員にとって非常に重要な制度です。

出典:2025-04.01 厚生労働省『育児・介護休業法 改正ポイントのご案内』, URL: https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001259367.pdf

残業時間の制限と深夜労働の免除

小学校に入学する前のお子さんを育てる従業員が申請した場合、1ヶ月あたり24時間、1年あたり150時間を超える残業は認められません。また、小学校就学前の子を養育する従業員が「所定外労働の制限(残業免除)」を請求したときは、原則として所定労働時間を超える残業を命じることはできません。

さらに、同じく小学校入学前のお子さんを育てる従業員からの申請があれば、深夜労働も免除されます。これらの制限は、育児中の従業員の負担を減らし、仕事と生活の調和をサポートするために設けられています。

出典:2025-04.01 厚生労働省『育児・介護休業法 改正ポイントのご案内』, URL: https://www.pref.chiba.lg.jp/iryou/hatarakikata/documents/seminar02.pdf

転勤時の配慮:育児状況への目配り

企業が従業員に転勤を命じる際、育児の状況を考慮する義務があります。これは、転勤が育児に与える影響をできる限り小さくすることを目的としています。

育児休業取得は労働者の権利:不利益取扱いの禁止

育児休業の申請や取得を行った従業員に対し、解雇などの不利益な取り扱いをすることは法律で固く禁じられています。これは、従業員が安心して育児に専念できる環境を整備するために不可欠なルールです。もし不当な扱いを受けた場合は、労働基準監督署などの関連機関に相談することが可能です。

育児休業に関連するハラスメント防止対策

企業には、上司や同僚からの育児休業制度の利用に関する発言によるハラスメントを防止するための措置を講じる義務があります。ハラスメントは、育児休業を取得する従業員の精神的な負担を大きくするため、適切な対策が求められます。

男性の育児休業取得促進:社会全体の重要課題

男性の育児休業取得を促進することは、現代社会における重要な課題の一つです。厚生労働省も、男性の育児への積極的な参加を支援するため、様々な施策を推進しています。

夫婦で育児休業を取得する利点

夫婦が共に育児休業を取得する場合、一定の要件を満たすと「パパ・ママ育休プラス」により、お子様が1歳2ヶ月になるまでの間、最長で1年間休業することが認められています。各親が取得できる育児休業等の期間は、産前産後休業も含めて原則1年間のままで、夫婦でタイミングを分け合って使うイメージです。この制度を活用することで、ご両親が協力し合って育児に専念する時間を確保し、育児の負担を分かち合うことが可能になります。

産後パパ育休で父親の育児を応援

お子さんが生まれてから8週間以内に、通常の育児休業とは別に、産後パパ育休として4週間まで休むことができます。希望すれば、最初にまとめて申し出ることで、2回に分けて取得することも可能です。この制度は、お父さんが育児の早い段階から積極的に関わることを後押しするために設けられました。

出典:2025-04.01 厚生労働省『育児・介護休業法 改正ポイントのご案内』, URL: https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001259367.pdf

パートナーが専業主婦(夫)でも育休は取得できます

パートナーが専業主婦(夫)であっても、従業員は育児休業を取得する権利があります。パートナーが専業主婦(夫)であることを理由に育児休業の申請を拒否することは認められていません。育児は夫婦が協力して行うもの、という考え方が基本にあります。

育児休業給付金:休業中の生活をサポート

育児休業中は、給与が支払われないなどの条件を満たす場合に、「育児休業給付金」が支給されます。給付金の額は、休業開始時の給料の67%(休業開始から6ヶ月経過後は50%)となります。育児休業給付金は税金がかからず、所得税は課税されません。さらに、育児休業期間中は、会社と従業員の両方の社会保険料が免除されます。これにより、育児休業中の経済的な心配を減らすことができます。

さらに、2025年4月以降は一定の要件を満たす場合に上乗せされる「出生後休業支援給付金」なども創設されました。これにより、合計給付率が賃金の80%(手取りほぼ10割)となるケースもあります。

育児休業給付金で手取りをしっかり確保:最大8割程度

育児休業給付金は非課税で、社会保険料も免除されるため、実際に受け取る金額で比べると、「出生後休業支援給付金」をあわせると休業前の給料の最大8割程度を維持できます。詳しい条件や手続きについては、お近くのハローワークまでお問い合わせください。

育児休業に関する相談窓口

育児休業制度をはじめとする育児・介護休業法に関するご質問は、お住まいの地域を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室)にお問い合わせください。各労働局の連絡先は、厚生労働省のホームページでご確認いただけます。

育児休業の取得をお考えの方へ

育児休業は、育児・介護休業法によって保障された労働者の権利です。制度の内容をしっかりと把握し、積極的に活用することで、育児と仕事の調和を図ることができます。ご不明な点があれば、ためらわずに専門機関にご相談ください。

まとめ

育児休業制度は、子育てをする労働者にとって非常に重要な支援制度です。制度を正確に理解し、有効に活用することで、育児と仕事の両立が現実のものとなります。育児休業を活かして、充実した家庭生活とキャリアを両立させましょう。

よくある質問

Q1:育児休業は、いつからいつまで取得できるのでしょうか?

原則として、お子様が1歳になるまで育児休業を取得することができます。ただし、保育所への入所が困難であるなど、定められた条件を満たす場合には、最長で2歳になるまで延長することが可能です。

Q2:育児休業給付金はいつ頃支給されますか?

育児休業給付金は、原則として2ヶ月ごとのサイクルで支給されます。最初の支給は、育児休業の開始からおよそ2ヶ月経過後の翌月以降となるケースが一般的です。正確な支給スケジュールについては、ハローワークにてご確認ください。

Q3:育児休業期間中に仕事はできますか?

基本的に、育児休業中は就労することは認められていません。ただし、産後パパ育休(出生時育児休業)を取得する場合は、労使間での協定が結ばれている場合に限り、労働者の同意を得た範囲内で就業することが可能です。

監修:社労士 柴田充輝
監修:社労士 柴田充輝
厚生労働省やハローワークに10年勤務した経験を持ち、社会保険や労働保険の実務を担当。現在は、今までの業務経験や社会保険労務士としての知識を生かし、人事労務や社会保険、労働安全衛生に関するコラムを執筆・監修している。社会保険関係や金融関係の記事を中心に、1,200記事以上を執筆・監修経験あり。

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