catch-img

育休延長の条件と手続き:1歳から2歳までの給付金受給を徹底解説

育児休業給付金は、原則としてお子様が1歳になるまで支給されますが、特定の条件を満たすことで2歳まで延長可能です。本記事では、1歳から2歳までの育休延長に必要な具体的な条件や手続きについて詳しく解説します。例えば、保育園に入れない場合や配偶者の状況など、延長が認められる具体的なケースについても紹介します。安心して育児に専念できるよう、ぜひ参考にしてください。

育児休業給付金とは

育児休業給付金は、雇用保険に加入している方が育児のために休業した場合に受け取れる給付金です。原則として、お子さんが1歳になる誕生日の前日まで支給されます。しかし、保育園への入園が難しいといった特定の状況下では、最長で2歳になる誕生日の2前日まで受給期間を延長できます。この延長には、「1歳から1歳6ヶ月まで」と「1歳6ヶ月から2歳まで」の2段階の手続きが必要です。

育児休業給付金延長の対象条件

育児休業給付金の延長が認められるのは、以下の条件を両方満たしている場合です。

  • お子さんが1歳になる誕生日の前日までに申請者が育児休業を継続しており、かつ、保育所等に入所できない等の支給対象期間延長事由に該当する場合

  • 保育園などへの入園を申し込んだものの、入園できなかった場合や、その他、厚生労働省令で定められた理由がある場合

また、1歳6ヶ月から2歳までの延長についても、同様の条件が適用されます。具体的な事情や手続きについては、厚生労働省の公式な情報をご確認ください。

出典:厚生労働省「育児休業給付金の支給対象期間延長手続き」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00040.html

育児休業給付金延長の手続きの流れ

育児休業給付金の延長手続きは、一般的に以下の流れで行われます。

  1. お住まいの市区町村に保育園の入園を申請します。

  2. 保育園から入所不承諾通知または入所保留通知を受け取ることが必要ですが、自治体によっては、入所申し込みを受け付けていない期間があるため、これらの通知を入手できない場合もあります。その場合、自治体が入所申し込みを実施していないことを証明する書類と「疎明書」を準備することで、育児休業給付金の延長が可能です。

なお、2025年4月以降は疎明書に加えて「保育所等利用申込書の写し」「利用できない旨の自治体通知」の提出も求められます。具体的な手続きや必要書類については、ハローワークに問い合わせるとよいでしょう。

疎明書とは

疎明書とは、「育児休業の申し出に係るお子さんについて、認可保育所(園)などでの保育を希望し、申し込みを行っているものの、そのお子さんが1歳または1歳6ヶ月に達した後も、当面の間保育が実施されない」状況を証明するための書類です。

育児休業給付金延長に関する留意点

申請手続きや要件は都道府県によって異なる場合がありますので、必ずお住まいの地域のハローワークの情報や自治体の公式ウェブサイトを確認し、最新の情報に基づいて手続きを進めることが重要です。

保育園への入園申し込み時期や受付期間についても事前に確認しておくことをおすすめします。手続きの遅れによって育児休業給付金の延長要件から外れないよう、余裕をもって準備を進めましょう。

育児休業給付金延長の可否:具体例

育児休業給付金の延長が認められるかどうかは、個々の状況や条件によって異なります。具体的には、育児休業を取得した理由や、家庭の事情、勤務先の制度などが影響します。ここでは、延長が認められる具体的なケースと認められないケースについて、詳しくご説明します。

延長が認められるケース

例えば、9月1日に自治体の保育園入園を申し込んだとします。その自治体では、毎月1日、11日、21日が利用開始日と定められています。お子さんの誕生日が10月29日の場合、10月21日からの入園を申し込んだにもかかわらず定員超過により入園できなかった場合、10月21日の入園申し込みはお子さんの1歳の誕生日以前であるため、延長の対象となります。ただし、各自治体によって入園申し込みの時期や締め切り、利用開始日のルールは異なるため、具体的な情報は自治体の公式サイトや資料を参照することが重要です。

延長が認められないケース

以下のようなケースでは、育児休業給付金の延長は認められません。

【事例1】保育園の申し込み自体をしなかった場合

自治体に相談した結果、「入園は難しい」と言われた場合、申込期間内であったとしても、原則として育児休業の延長の対象とはならない可能性があります。ただし、例外として、お子さまが特別な医療的ケアや障がいなどの理由で、自治体が入園申し込みを受け付けない場合には、申し込みができなかった理由を説明する書類を提出することで、育児休業の延長が認められることがあります。このため、具体的な条件についてはお住まいの自治体の公式情報や窓口で確認することをお勧めします。

【事例2】保育園の入園希望日を1歳の誕生日以降に設定した場合

例えば、10月29日生まれのお子さんが11月1日からの入園を希望される場合、入園希望日が1歳の誕生日を過ぎるため、原則として育児休業給付金の延長対象とはなりません。入園申し込みは1歳の誕生日前に行う必要がありますが、入園希望日も1歳の誕生日以前であることが求められます。ただし、もし10月29日生まれのお子さんが10月21日からの入園を希望し、9月1日に申し込もうとした際に申し込みが締め切られていた場合や、定員の都合で11月1日が最も早い入園可能日であった場合には、例外的に育児休業給付金の延長が認められることがあります。この場合には、「保育所入園不承諾通知」や「利用調整結果通知書(保留)」に加え、申し込みが締め切られていたことを証明する書類が求められることがあります。具体的な条件や手続きについては、各自治体の最新の情報を確認することをお勧めします。

【事例3】最初の申し込みで内定を得たものの辞退し、その後の申し込みで落選した場合

保育園の入園申し込みを行い、最初の申し込みで内定を得たにも関わらずそれを辞退し、その後の申し込みで落選した場合、「保育所入園不承諾通知」にその経緯が記載されることがあります。この通知書をハローワークに提出する際、内定を辞退した理由について詳しく確認されます。正当な理由がない場合、育児・介護休業法に基づく適切な申請とは認められず、育休の延長申請が認められない可能性が高くなります。しかし、最初の申し込み時点や内定を受けた時点で、引っ越しや勤務先の変更などにより、内定した保育園への入園が物理的に困難になった場合は、例外的に育休延長が認められることがあります。具体的な条件や手続きは、地域の保育行政やハローワークに確認することが重要です。

【事例4】単純に申し込みを忘れていた場合

このケースでは、育休の延長が認められるかどうかは具体的な事情に依存します。やむを得ない事情が認められる場合には、育休の延長が可能となることがあります。その他、認可外保育所(認証保育所など)のみに申し込み、認可保育所を申し込んでいない場合も原則として延長が認められないため、注意が必要です。

育児休業給付金延長における課題

育児休業給付金の期間を延長する目的で、保育施設への不適切な申し込む行為が問題視されていました。この現象は、実際に入園させる意向がないにも関わらず、入園が難しいとされる競争率の高い保育園や自宅から遠い保育園にあえて申し込むことによって、意図的に入園を拒否されることを狙う行為です。このような行為は、育児休業給付の趣旨に沿っていません。また、これにより自治体の入園申請審査の業務負担が増加し、対応が遅れる可能性があります。さらに、「入園を希望すれば不承諾通知が交付され、育休を延長できる」という誤解が広まっていることも問題となり、これに基づく不適切な申請が自治体職員の対応時間を増加させているとう課題も指摘されていました。

2025年4月からの厳格化について

このように制度の趣旨とは外れており、悪用されるケースが多い状況を改善するために、2025年4月1日以降、育児休業給付金の支給期間延長の手続きが厳格しています。現在は、各市区町村が発行する「保育施設等の入所不承諾通知書」や「保育所入所保留通知書」などが延長・再延長の可否を判断する基準となっていますが、2025年4月からは、保育施設等の利用申し込みが「速やかに職場復帰するために行われた」と認められることが、新たな判断基準となりました。この変更により、手続きの透明性や公平性が高まることが期待されています。

速やかな職場復帰とは

速やかに職場復帰するためには、以下の要件を全て満たす必要があります。

  • 申し込んだ保育施設が、従業員本人または配偶者の通勤経路上に位置していることが求められます。

  • 片道の通所時間が30分未満である場合も含まれます。

  • 子が1歳に達する日の翌日時点で保育所等の利用ができる見込みがないことが求められます。

  • 申し込んだ保育施設を育児休業終了後も継続して利用する意思があることが必要です。

2025年4月以降の申請手続き

2025年4月以降、育児休業給付金の延長・再延長を申請する際には、保育施設等の利用申し込みが速やかに行われたことを確認するために、「育児休業給付金支給申請書」に加え、以下の書類を添付する必要があります

  • 育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書(従業員が作成する必要があります)

  • 保育施設の利用申し込みに関する書類

また、対象となるのは、お子様が1歳または1歳6ヶ月になる日が2025年4月1日以降の従業員で、育児休業給付金の支給期間の延長を希望する場合です。詳しい手続きについては、厚生労働省や労働局などの公式情報を参照してください。

出典:厚生労働省「育児休業を取得中(取得予定)の方・育児休業給付金の申請手続きを行う事業主の方へ」

https://www.mhlw.go.jp/content/001269748.pdf

まとめ

2025年4月に予定されている法改正により、育児休業を延長するための要件が厳格化されました。実際に延長する際には、市区町村に保育所等の利用申し込みを行ったときの申込書の写しや市区町村が発行する保育所等の利用ができない旨の通知などが必要になる点を押さえておきましょう。

育児休業給付金の延長を申請する際に、ハローワークへ提出すべき書類は何でしょうか?

育児休業給付金の延長申請には、育児休業給付金支給申請書、保育園の入園不承諾通知または入園保留通知、育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書、さらに保育施設の利用を申し込んだことを証明する書類が必要です。ただし、必要書類は地域によって異なる場合があるため、お住まいの地域のハローワークまたは市区町村の公式情報を確認してください。

保育園への入園を申請したものの、定員超過により入園できなかった場合、育児休業給付金の延長は確実に認められるのでしょうか?

保育園への入園を申し込んでも、定員の関係で入園できない場合、育児休業給付金の延長が常に認められるわけではありません。特に2025年4月以降は、保育園の利用申し込みが「速やかな職場復帰を目指して行われたものである」と認められる必要があります。具体的には、通勤ルート上の保育園への申し込み状況や、育児休業終了後も保育園を継続的に利用する意向が判断基準となります。

育児休業給付金の延長手続きにおいて、虚偽の申請を行った場合どうなりますか?

育児休業給付金の延長手続きで虚偽の申請を行った場合は不正受給とみなされ、支給された給付金の返還を求められるだけでなく、悪質なケースでは詐欺罪に問われる可能性も否定できません。常に正確な情報に基づき、適切な手続きを心がけてください。

監修:社労士 柴田充輝
監修:社労士 柴田充輝
厚生労働省やハローワークに10年勤務した経験を持ち、社会保険や労働保険の実務を担当。現在は、今までの業務経験や社会保険労務士としての知識を生かし、人事労務や社会保険、労働安全衛生に関するコラムを執筆・監修している。社会保険関係や金融関係の記事を中心に、1,200記事以上を執筆・監修経験あり。

スキマバイト

新着記事


スキマバイトを募集するならタイミー

タイミーとは?


働きに来て欲しい時間や求めるスキルを

指定するだけで、条件にあった働き手が

自動マッチングするスキマバイト募集

サービスです。規模や時間を問わず、

あらゆる業種で利用可能です。 


人気記事
検索して記事を探す


おすすめ資料

メルマガ購読(無料)
ご送信いただく個人情報については、弊社担当者からのご連絡や弊社サービス又はセミナーに関するご案内をお送りする等の目的で、厳正な管理の下、プライバシーポリシーに従って利用させていただきます。