catch-img

育休給付金とは?受給条件・期間・計算方法をわかりやすく解説

育休給付金は、育児休業中の経済的な不安を軽減し、安心して育児に専念できるよう支給される雇用保険の給付金です。この記事では、育休給付金の受給条件から、気になる支給期間、そして複雑に感じる計算方法まで、わかりやすく徹底解説します。育休取得を検討している方、すでに育休中の方も、ぜひこの記事を参考に、育休給付金を最大限に活用してください。

育児休業給付金とは

育児休業給付金は、雇用保険に加入している方が、原則1歳未満(一定の要件で最長2歳に達する日まで)のお子さんの育児のために育児休業を取得した際に、休業中の生活を経済的に支えるために支給されるお金です。これは「育児休業給付金」という正式名称で呼ばれています。育児休業を取得しやすい環境を整え、働くお父さん・お母さんを応援することを目的としています。

出典:厚生労働省「育児休業等給付について」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135090_00001.html

育児休業給付金を受け取るための条件

育児休業給付金を受け取るためには、以下の条件を満たす必要があります。条件は雇用形態や働き方によって異なり、育児休業を開始する前の2年間の勤務状況や育児休業中の労働日数が考慮されます。具体的な要件は、以下のとおりです。

1. 1歳未満のお子さんを育てるために育児休業を取得していること。ただし、特定の条件を満たせば1歳6ヶ月、最長2歳まで延長が可能

2. 育児休業開始日より前の2年間に、11日以上働いた月が12ヶ月以上あること。

3. 育児休業期間中の各1ヶ月で、休業開始前の1ヶ月あたりの給料の80%以上が支払われていないこと。

4. 給付金の計算期間ごとに、労働日数が10日(10日を超える場合は労働時間が80時間)以下であること。

5. 期間の定めのある雇用の場合は、育休(または産後パパ育休)の対象期間中も含めて、労働契約が更新される見込みがあり、一定の時点で「契約満了が明らか」ではないこと。

これらの条件を満たしていれば、育児休業給付金はお母さんだけでなくお父さんにも支給されます。

育児休業給付金がもらえる期間

育児休業給付金は、基本的に、育てているお子さんが1歳になる日の前日まで支給されます。ただし、保育園に入園を希望しているにもかかわらず入れない場合や、配偶者の死亡や病気などの特別な事情がある場合は、支給期間が最長で1歳6ヶ月または2歳まで延長されることがあります。さらに、「パパ・ママ育休プラス」という制度を利用することで、お子さんが1歳2ヶ月になるまで育休を取得し、給付金を受け取ることが可能です。例えば、お母さんが産後休業後から1歳まで育休を取得し、お父さんが1歳から1歳2ヶ月まで育休を取得した場合、それぞれが育児休業給付金を受け取れます。育児休業給付金は、育児休業を取得した日数に応じて支給されるため、育児休業期間を短縮した場合は、それに伴い給付金の支給期間も短縮される点に注意しましょう。

育児休業給付金の支給額

育児休業給付金の支給額は、原則として育児休業開始時の給料(保険料控除前、賞与は除く等)を基に計算されます。具体的には、休業開始時賃金日額に支給日数を掛け、さらに一定の割合(育休開始から180日目までは67%、181日目以降は50%)を掛けて計算します。休業開始時賃金日額は、育休開始前の6ヶ月間の給料の合計を180日で割った金額です。例えば、育休開始前の6ヶ月間の給料が120万円(月額20万円)の場合、休業開始時賃金日額は6,667円となり、育休開始から180日間は67%の支給で月額は約134,000円となります(6ヶ月以降は約100,000円となります)。

育児休業給付金には支給上限額が設定されており、これは給料の日額に関わらず一律の上限が適用されます。

なお、育休中に会社から賃金が支払われた場合は、支給単位期間(原則1か月)ごとに支給額が判定されます。

具体的には、休業期間中に支払われた賃金が「休業開始時賃金日額×休業日数」の80%以上であれば、その期間の給付は不支給(0円)です。80%未満でも、賃金額に応じて減額されます。

育児休業中の就業に関する注意点

育児休業は、育児に専念できるように原則として労働を伴わない期間とされています。会社と従業員の双方の合意がある場合、一時的または臨時の就業が認められることがあります。育児休業給付金を受け取るためには、就業可能な日数に制限があり、通常は1ヶ月あたり10日以下、または10日を超える場合は80時間以下とされています。ただし、就業形態によって異なる場合もあるため、具体的な条件について確認が必要です。継続的または定期的な就業は育児休業とみなされず、給付金の支給対象外となるため、注意が求められます。

育児休業給付金と税金・社会保険料の関係

育児休業給付金は、所得税や住民税の課税対象外であるため、これらの税金は課せられません。また、育児休業期間中は、雇用保険料と社会保険料の支払いが免除されます(雇用保険料は給与や賃金から控除されるため、無給で賃金が発生しない場合は保険料も発生しません)。これらの免除措置は、育児休業中の経済的な負担を軽減する上で重要な役割を果たします。

出典:厚生労働省「育児休業等期間中の社会保険料」

https://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/ryouritu/pamph/dl/06_0004.pdf

育児休業給付金の申請方法

育児休業給付金を受け取るには、定められた手順に従って申請を行う必要があります。原則として、申請は会社を通じて行われますが、従業員本人が手続きを行うことも可能です。申請の流れは以下の通りです。

  1. 会社がハローワークに対し、「育児休業給付金支給申請書」と必要な書類を提出します。

  2. ハローワークが提出した申請書類の内容を審査し、給付金を受け取る資格があるかどうかを判断します。

  3. 受給資格が認められた場合、指定した金融機関の口座に育児休業給付金が振り込まれます。

育児休業給付金申請に必要な書類について

育児休業給付金の申請には、以下の書類が必要となります。

  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書(会社が準備)

  • 育児休業給付受給資格確認票

  • 初回育児休業給付金支給申請書(いずれも会社が準備)

  • 賃金の金額および支払い状況を示す書類(賃金台帳、労働者名簿、出勤簿など、会社が準備)

  • 育児を行っている事実を確認できる書類(母子健康手帳など、従業員が準備)

上記の書類をすべて揃えた上で、会社経由でハローワークに申請してください。申請手続きに関して不明点がある場合は、担当の人事部門に確認することをお勧めします。

出生時育児休業給付金(産後パパ育休)とは

出生時育児休業給付金は、通称「産後パパ育休」とも呼ばれる出生時育児休業を取得した際に受け取れる給付金です。雇用保険に加入している方が、お子さんの出生後8週間以内に、合計で4週間(28日)を上限として産後パパ育休を取得した場合、定められた条件を満たすことで支給されます。この制度は、お父さんの育児への積極的な参加を促し、ご夫婦が協力して育児を行うことを後押しする目的で設けられています。通常の育児休業と同様に、産後パパ育休(出生時育児休業)一定のルールのもとで分割取得が可能です。

出典:厚生労働省「育児休業 、産後パパ育休や介護休業をする方を経済的に支援します」

https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/pdf/ikuji_r02_01_04.pdf

令和7年4月1日からの新たな給付金制度

令和7年(2025年)4月1日から、新たに「出生後休業支援給付金」と「育児時短就業給付金」という2つの支援制度が導入されました。「出生後休業支援給付金」は、両親がそれぞれ一定期間の育児休業を取得した場合に支給されます。夫婦ともに子の出生後8週間(男性)または産後休業後8週間(女性)以内に各14日以上の育休を取得した場合、最大28日分、休業前賃金の13%が上乗せ支給されます。

一方、「育児時短就業給付金」は、2歳未満の子どもを育てるために所定の労働時間を短縮して働く際に、賃金が低下した場合に支給されるものです。時短勤務で賃金減少時、原則として時短就業中に支払われた賃金額の10%が支給されます。

出典:厚生労働省「2025年4月から「出生後休業支援給付金 」を創設します」

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001477599.pdf

育児休業給付金に関する重要なポイント

育児休業給付金は、育児休業中の生活を経済的に支える非常に重要な制度ですが、受給のためには様々な条件をクリアする必要があります。申請の手続きも複雑なため、事前にしっかりと内容を確認し、必要な書類を漏れなく準備することが大切です。また、育児休業期間中の就業状況や、給付金の金額など、注意すべき点も多岐にわたるため、不明な点がある場合は、ハローワークや専門機関に相談することをおすすめします。

まとめ

育児休業給付金は、育児休業中の経済的な負担を軽減し、安心して育児に専念できる環境づくりをサポートする上で、重要な役割を果たす制度です。支給条件や申請方法を正確に理解し、積極的に活用することで、育児と仕事の両立を実現できるでしょう。育児休業を取得する際には、ぜひこの制度を有効に活用し、充実した育児期間をお過ごしください。

育児休業給付金は、いつ頃口座に入金されますか?

育児休業給付金は、申請書類がハローワークで受理された後、審査が行われ、支給決定されます。実務上は2カ月分まとめて申請することが多く、初回給付については育休開始からおよそ3か月前後になるケースがあります(審査・申請状況により前後)。2回目以降の給付は、条件によって異なりますが、通常は2ヶ月ごとの周期で口座に入金されます。

パートやアルバイトとして働いていますが、育児休業給付金を受け取れますか?

雇用形態に関わらず、パートタイマーやアルバイトの方であっても、雇用保険に加入しており、かつ育児休業給付金の受給資格を満たしていれば、給付金を受け取ることが可能です。

育児休業給付金を受給しながら、短時間だけ働くことは可能ですか?

育児休業給付金を受給しながら、月に10日以下または80時間以下の範囲で就労することは認められています。ただし、就労が継続的または定期的とみなされる場合は、育児休業とはみなされず、給付金の支給対象外となりますので、注意が必要です。具体的な条件については、厚生労働省のガイドラインを確認し、必要に応じてハローワークへ相談することをお勧めします。

出典:厚生労働省「育児休業中の就労について」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15420.html

監修:社労士 柴田充輝
監修:社労士 柴田充輝
厚生労働省やハローワークに10年勤務した経験を持ち、社会保険や労働保険の実務を担当。現在は、今までの業務経験や社会保険労務士としての知識を生かし、人事労務や社会保険、労働安全衛生に関するコラムを執筆・監修している。社会保険関係や金融関係の記事を中心に、1,200記事以上を執筆・監修経験あり。

スキマバイト

新着記事


スキマバイトを募集するならタイミー

タイミーとは?


働きに来て欲しい時間や求めるスキルを

指定するだけで、条件にあった働き手が

自動マッチングするスキマバイト募集

サービスです。規模や時間を問わず、

あらゆる業種で利用可能です。 


人気記事
検索して記事を探す


おすすめ資料

メルマガ購読(無料)
ご送信いただく個人情報については、弊社担当者からのご連絡や弊社サービス又はセミナーに関するご案内をお送りする等の目的で、厳正な管理の下、プライバシーポリシーに従って利用させていただきます。