catch-img

パートでも育休取得可能?条件と期間、知っておきたいポイント

「パートだから育休は無理…」と思っていませんか?実は、パートやアルバイトの方でも育児休業を取得できる可能性があります。ただし、取得にはいくつかの条件があり、勤務先によって異なる場合もあります。育児休業は、子どもの成長を間近で見守りながら、仕事と育児の両立を支援する大切な制度です。この記事では、パートの方が育休を取得するための具体的な条件や期間、知っておくべきポイントを詳しく解説します。育休取得を検討している方は必見です。ぜひ最後まで読んで、育児と仕事の両立を実現しましょう。

育児休業(育休)とは?パートやアルバイトの方も取得できる?

育児休業とは、原則としてお子様が1歳の誕生日を迎える日の前日まで、労働者が取得できる制度です。この制度は、男女ともに育児に積極的に参加することを促進することを目的としており、パートやアルバイトなど雇用契約が定められている方でも、一定の条件を満たすことで育児休業を取得することができます。また、保育園(認可外保育園を除く)に入園を希望しても入れないなど、特定の条件を満たす場合には、育児休業を1歳から1歳6ヶ月、さらには1歳6ヶ月から2歳まで延長できることがあります。

産休と育休は何が違うの?

産前・産後休業(産休)と育児休業(育休)の主な違いは、取得するための要件にあります。産前休業は、出産を控えた女性(出産予定日の42日前、多胎妊娠の場合は98日前)が申請すれば、会社は原則として拒否できません。産後休業については、出産後8週間以内に女性を働かせてはならないと法律で定められています。一方、育児休業は、日雇いの労働者が対象外であり、パートタイムや有期雇用労働者は、雇用契約の期間や企業との協定により育休を取得できない場合があります。また、育児休業を取得するには、一定の雇用期間が必要です。産休と育休は労働者の権利でですが、育休は一定要件を満たさないと取れないことがあります。

産前産後休業から育児休業への流れ

産前・産後休業と育児休業は、続けて取得するのが一般的です。まず、産前休業は出産予定日の42日前(双子以上の多胎妊娠の場合は98日前)から取得できます。出産後には、産後休業として原則8週間休みます。その後、育児休業を取得し、原則としてお子様が1歳になるまで休業できます。育休期間は、条件を満たせば最長2歳まで延長することが可能です。

産後パパ育休(出生時育児休業)とは?

産後パパ育休は、お子様の出生日から8週間以内に取得できる最大4週間(28日間)の育児休業を指します。この制度は、男性の育児への積極的な参加を促進することを目的としています。なお、養子を迎えた場合、産前・産後休業を取得しない母親も出生時育児休業を利用できます。産後パパ育休期間中は、会社と労働者の間で協定が結ばれている場合、一定の範囲内での就業も可能ですが、具体的な条件は企業によって異なるため、事前に確認が必要です。

出典:厚生労働省「産後パパ育休」

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/paternity/

パパ・ママ育休プラスとは

パパ・ママ育休プラスは、夫婦で協力して育児に取り組むための制度です。この制度を利用すると、お子さんが1歳2ヶ月になるまで育児休業期間を延長することができます。ただし、育休の取得順序によって取得可能な期間が異なるため、注意が必要です。たとえば、お母様が産後休業後に育休を取得する場合、お父様はお子さんが1歳2ヶ月になるまでの期間、育休を取得することが可能ですが、お父様もお子さんが1歳になるまでに育休を開始する必要があります。パパ・ママ育休プラスを利用するためには、夫婦そろって育休を取得することが必須条件です。

出典:厚生労働省「パパ・ママ育休プラス」

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/plus/

パート・アルバイトでも育休は取れる?条件を解説

パートやアルバイトとして働く有期雇用契約の方々が育児休業を取得するためには、労働契約の期間満了に関連する一定の条件があります。具体的には、契約更新の意向が示されている場合、育児休業を取得できる可能性があります。また、会社と労働者の間で取り決められた協定により、雇用期間や週あたりの労働日数が育児休業の取得に影響を与えることもありますが、すべての場合において取得できないわけではありません。これらの条件について詳しく解説します。

育児休業取得のための必須要件

パートやアルバイトといった有期雇用労働者が育児休業を取得するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

お子さんが1歳6ヶ月(育休の再延長を利用する場合は2歳未満)になる日までに、労働契約の期間が満了することが明らかでないこと(契約が継続している可能性があること)が必要です。さらに、会社と労働者の間で労使協定が締結されている場合、以下の条件に該当すれば育休の対象外となることがあります

①継続雇用期間が1年未満

②育休の申し出があった日から1年以内に雇用関係が終了する場合

③週の所定労働日数が2日以下の場合

労使協定の内容によって、具体的な条件や取得可能性が異なるため、事前に確認することが重要です。

出典:厚生労働省「育児休業」

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/childcare/

育休を取得できないケースとは

パートやアルバイトなど、有期雇用契約で働く方が育休の取得要件を満たせない具体的なケースについて見ていきましょう。例えば、更新回数の上限があらかじめ決まっており、その上限に達した場合の契約満了日が、お子さんが1歳6ヶ月に達する日までのケースや、契約を更新しないことが明確に示されており、育休の申し出時点で契約期間の満了日が1歳6ヶ月に達する日までのケースなどが挙げられます。ご自身がこれらのケースに該当しないか、事前にしっかりと確認することが大切です。

パート・アルバイトが産休・育休期間中に受け取れる手当・給付金

出産と育児には多くの経済的負担が伴います。特に、パートやアルバイトで働く方を含む労働者が産休や育休を取得する際、給料が支給されない、もしくは減額されることが一般的です。このような経済的な負担を軽減するために、国や自治体はさまざまな支援制度を設けています。たとえば、出産手当金や育児休業給付金などがあり、これらの制度の詳細については各自治体のウェブサイトや関連機関の資料で確認することができます。ここでは、出産・産休、育休、ならびに自治体からの具体的な支援制度について詳しく説明します。

【出産・産休】出産育児一時金

出産育児一時金は、公的医療保険に加入している人が妊娠4ヶ月(85日)以上で出産した場合に、出産費用の一部として支給されるお金です。早産や流産、人工妊娠中絶、死産の場合でも支給対象となりますが、条件や手続きに違いがあるため注意が必要です。健康保険の被扶養者の場合は家族出産育児一時金と呼ばれ、内容は同じです。医療機関が一時金を直接受け取る制度もあります。2023年4月1日以降の出産では、原則として50万円が支給され、妊娠週数が22週未満の場合などは48.8万円が支給されます。

【出産・産休】出産手当金

出産手当金は、健康保険の被保険者が出産のために会社を休み、その間給与が支払われない場合に、生活をサポートするために支給される手当です。支給対象となるのは、出産日(予定日より遅れて出産した場合は、実際の出産日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から、出産日以降56日目までの期間です。また、出産が予定日より遅れた場合、その遅れた日数分だけ産前休業期間が延長され、出産手当金もその分多く支給されます。

【育休】育児休業給付金(育休手当)

育児休業給付には、出生時育児休業給付金と育児休業給付金の2種類があり、どちらも雇用保険の被保険者が対象です。出生時育児休業給付金は、いわゆる「産後パパ育休」を取得した場合に支給されます。育児休業給付金は、1歳未満の子どもの育児のために育児休業を取得し、一定の条件を満たす被保険者期間がある場合に支給されます。育休期間の延長や再延長、あるいはパパ・ママ育休プラスといった制度を利用する場合は、それに応じた期間が対象となります。ただし、パートなどの有期雇用労働者の場合、労働契約の期間が、子どもが1歳6ヶ月(再延長の場合は2歳)になる日までに満了する場合は、原則として支給対象外となります。

なお、育休とは異なり、雇用保険加入要件(育児休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(または就業時間80時間以上の)月が12ヶ月以上)もあるので注意しましょう。

【地域による支援】出産・育児応援の給付金

多くの都道府県や市区町村では、出産や育児を支援するための給付金制度が導入されています。特に市区町村レベルでは、地域の実情や財政状況に応じて、独自の取り組みが行われていることが特徴です。具体的には、ベビー用品購入のためのクーポン、地域の子育て支援サービス利用券、現金給付など、多様な支援が提供されています。ただし、制度や支援内容は地域によって異なるため、お住まいの自治体の公式ウェブサイトで具体的な情報を確認することをお勧めします。

育児休業給付金と配偶者控除:税金と社会保険料への影響

育児休業給付金や出産育児一時金、出産手当金は、税法上非課税所得として扱われます。これらの給付金を受け取っても、所得税の計算には含まれず、基本的には配偶者控除の適用に影響はありませんが、他の所得がある場合には注意が必要です。また、住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、産休中や育休中であっても納税義務が発生します。

育休期間中の社会保険料の免除

育休中は、申請により社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が、労働者と事業主の両方で免除されます。雇用保険料も、給与が発生しなければ徴収されません。これは、育休中の経済的な負担を軽くするための措置です。ただし、育休開始前に支払われた給与に対しては、社会保険料や雇用保険料が発生します。

パート・アルバイトの育児休業給付金:計算方法を分かりやすく解説(具体例つき)

パートやアルバイトの方は、育児休業給付金の計算方法が難解に思えるかもしれません。しかし、基本的な仕組みを理解すれば、ご自身で大まかな金額を把握することが可能です。育児休業給付金は、育休開始前の平均賃金日額、給付対象期間の日数、そして給付率に基づいて算出されます。ここでは、具体的な計算方法を例を交えながらご紹介します。

育児休業給付金の計算における詳細なルール

育児休業給付金の計算方法は、育児休業期間中に賃金が支払われるかどうかで異なります。賃金が支払われない場合、原則として「休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 給付率」で計算されます。一方、賃金が支払われる場合は、その金額が月給の一定割合を下回る場合には、給付金は減額されずに満額支給されます。しかし、支払額が一定割合を超えると、給付金が減額されるか、支給されなくなる可能性があります。具体的な計算式や条件については、厚生労働省の公式情報を参照してください。

出典:厚生労働省 「育児休業等給付の内容と支給申請手続」

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001461102.pdf

賃金が支払われないケースの計算式

育児休業給付金は、休業開始時の賃金日額に支給日数と給付率を掛けて計算されます。育児休業中の賃金支払額に応じて、以下の給付率が適用されます。

  • 支払額が賃金月額の13%(育休開始日から180日まで)または30%(181日以降)を下回る場合:前述の計算式(「休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 給付率」)が適用されます。

  • 支払額が賃金月額の13%(育休開始日から180日まで)または30%(181日以降)を超え、80%未満の場合は:減額された給付金が支給されます。

  • 支払額が賃金月額の80%以上の場合は:給付金は支給されません。

これにより、育児休業中の生活を支援する仕組みが形成されています。

具体的な計算例

育休開始前の6ヶ月間の給与が合計3,000,000円だった場合を想定して計算します。

①育休開始前の賃金日額(休業開始時賃金日額)を算出すると、3,000,000円÷180日=約16,667円となります(月額は約500,000円)。令和8年7月31日までの休業開始時賃金日額の上限は16,110円であり、月額の上限は483,300円となります。

②育休開始から181日目以降の場合の給付金について、支給率は50%です。給与の支払いがない場合や給与月額の30%以下が支払われる場合の支給額は、16,110円×30日×50%=241,650円となります。

ただし、最新の法令や賃金日額の上限については、定期的に確認することをお勧めします。

なお、2025年4月に「出生後休業支援給付金(育児休業給付金に休業開始時賃金日額の13%を上乗せ支給)」が新設されました。出生直後の一定期間に両親ともに(配偶者が就労していない場合などは本人が)14 日以上の育児休業を取得した場合、出生後休業支援給付金が最大28 日間支給されます。

育児休業申請の手続きと留意点

育児休業を取得するためには、勤務先への申請が不可欠です。ここでは、申請の手順、必要な書類、および注意すべき点について説明します。

申請に必要な書類と提出期日

育児休業の申請には、育児休業申出書が必要です。会社が指定するフォーマットに従って記入し、提出は原則として育児休業開始日の1ヶ月前までに行う必要がありますが、具体的な提出期限は会社の規定によって異なる場合があります。会社によっては、追加の書類が求められることもあるため、事前に確認することをお勧めします。育児休業申出書の書式は、厚生労働省のウェブサイトからダウンロード可能です。

出典:厚生労働省「育児休業給付の内容と給付申請手続き」

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001461102.pdf

勤務先との連携

育児休業を取得するにあたり、勤務先との連携は非常に重要です。育児休業の取得希望を早めに伝え、業務の引き継ぎや復帰後の働き方について、会社側と十分に協議しましょう。育児休業中の連絡方法や、緊急時の対応についても、事前に確認しておくと安心です。

育児休業後の職場復帰:円滑な再スタートのために

育児休業を終えて職場に復帰することは、新たな生活と仕事のバランスを築く上で非常に重要な段階です。復帰を円滑に進めるためには、事前に職場とのコミュニケーションを図り、必要なサポートを確認することが大切です。また、育児休業からの復帰に関する具体的な準備や制度について理解を深めることも重要です。

復帰に向けた準備と心得

職場復帰を計画する際には、お子様を預ける保育園の準備や、信頼できる預け先を確保することが不可欠です。保育園選びでは、地域の施設や口コミを参考にすることが重要です。さらに、復帰後の働き方については、家族と十分に話し合い、家事や育児の役割分担を明確にしておくことが大切です。職場復帰後は、業務の内容や勤務時間が変更されることもあるため、焦らずに無理のないペースで仕事に慣れていくことを心がけましょう。

会社との連携と勤務形態の調整

職場復帰においては、会社との緊密な連携が欠かせません。復帰前に、上司や同僚と面談を行い、復帰後の働き方について相談しましょう。時短勤務制度やフレックスタイム制度など、育児と仕事の両立を支援する柔軟な勤務形態を検討することも有効です。企業によっては、育児をサポートする制度が充実している場合もありますので、積極的に活用を検討しましょう。

まとめ

パートやアルバイトとして働く方も、一定の条件を満たすことで育児休業を取得できます。育児休業を取得することで、育児に集中できるだけでなく、育児休業給付金などの経済的なサポートを受けることが可能です。ただし、これらの支援を受けるためには、勤務期間や勤務時間に関する特定の条件を満たす必要があります。育児休業に関する情報を正確に理解し、安心して出産・育児期間を過ごせるようにしましょう。この情報が、皆様の育児休業取得をサポートできれば幸いです。

よくある質問

パートタイマーでも育休は取得可能?

もちろんです。パートやアルバイトとして働く方でも、定められた要件を満たしていれば育児休業を取得する権利があります。重要な条件としては、お子様が1歳6ヶ月を迎えるまでの間に契約が満了することが明らかでないことです。詳細な条件は個々の雇用契約や法律に基づくため、確認が重要です。

育児休業給付金はいつ支給されますか?

育児休業給付金は、通常2ヶ月ごとに支給されますが、初回の支給は申請手続きから振込までに時間がかかることがあります。その後の支給は原則として定期的に行われますが、具体的な支給日や金額は個々のケースによって異なる場合があります。詳細はハローワークからの通知や公式な資料で確認することができます。

育休期間中に仕事はできる?

育児休業中は、原則として就業することは認められていません。ただし、例外として「産後パパ育休」(出生時育児休業)を取得している場合は、労使協定が締結されていれば、定められた範囲内で就業が可能です。なお、育児休業給付金を受け取るためには、就業日数や労働時間数に制限があり、具体的には月の就業日数が10日を超えないこと、または1週間の労働時間が80時間を超えないことが求められていますので、注意が必要です。


監修:社労士 西岡秀泰
監修:社労士 西岡秀泰
西岡 秀泰(にしおか ひでやす) 西岡社会保険労務士事務所 代表 生命保険会社に25年勤務しFPとして生命保険や損害保険等の販売。 その後、社労士事務所を開設し労働保険や社会保険を中心に労務全般について企業をサポート。日本年金機構の年金相談員を兼務。 「ひと」が抱えるさまざまなリスクや悩みに有効な制度や金融商品を、社会保険労務士とFPの立場から紹介します。

スキマバイト

新着記事


スキマバイトを募集するならタイミー

タイミーとは?


働きに来て欲しい時間や求めるスキルを

指定するだけで、条件にあった働き手が

自動マッチングするスキマバイト募集

サービスです。規模や時間を問わず、

あらゆる業種で利用可能です。 


人気記事
検索して記事を探す


おすすめ資料

メルマガ購読(無料)
ご送信いただく個人情報については、弊社担当者からのご連絡や弊社サービス又はセミナーに関するご案内をお送りする等の目的で、厳正な管理の下、プライバシーポリシーに従って利用させていただきます。