派遣とアルバイトの違いとは?雇うのはどっちがいい?それぞれの特徴を紹介
こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。
会社に必要な人材を募集する際、派遣社員やアルバイトを雇うことがありますよね。
しかし必要なコストや求める労働条件が分からず、派遣かアルバイトどちらを選ぶべきか悩んでしまうケースも多いでしょう。
本記事では派遣とアルバイトの違いをもとに、それぞれの特徴を解説し、どちらを選ぶべきかという疑問にお答えします。
目次[非表示]
- 1.派遣社員とアルバイトの違い7選
- 2.派遣社員の特徴
- 2.1.派遣会社のフォローがある
- 2.2.社員のキャリアアップの可能性がある
- 2.3.時給が高い
- 2.4.雇用期間が決まっている
- 2.5.交通費やボーナスを支給しない場合がある
- 3.アルバイトの特徴
- 3.1.時給が低い傾向にある
- 3.2.雇用時間を調整しやすい
- 3.3.掛け持ちへの対応
- 4.結局、派遣社員とアルバイトどっちを雇うのがいい?
- 5.まとめ
派遣社員とアルバイトの違い7選
派遣社員とアルバイトではどのような違いがあるのでしょうか?
ここではそれぞれの違いを掘り下げ、下記の7項目の違いを解説します。
- 雇用主
- 雇用期間
- 職種・業種
- 業務内容
- 雇用保険
- 給与
- 勤務時間
派遣社員、アルバイトのどちらかを雇用した場合の違いについて、参考にご覧ください。
雇用主
まず最初に派遣社員・アルバイトは雇用主に違いがあります。
- 派遣社員の雇用主 : 登録先の派遣会社
- アルバイトの雇用主 : 勤務先の会社
派遣社員の直接的な雇用主は、登録先の派遣会社です。
実際に働く勤務先の職場は、派遣会社が指定する派遣先の企業であり、雇用主ではありません。
このため社会保険への加入・有給休暇に関する手続きなどは、直接雇用主である派遣会社が相談先です。
また、派遣会社は派遣先企業の勤務時間・仕事の契約内容を交渉する役割も担っているため、派遣社員は派遣先との労働条件等のトラブルを避けることができます。
つまり企業が派遣会社を使い派遣社員を雇う場合、直接の雇用主は依頼した企業ではなく派遣社員であることに注意しましょう。
一方のアルバイトでは、雇用先の企業が直接の雇用主となります。
雇用期間
派遣社員・アルバイトは雇用期間も大きな違いがあります。
- 派遣社員 : 期間の制限がある
- アルバイト : 自由に定められる
派遣社員には2種類の雇用形態があります。
- 一般派遣
同じ職場・部署で働く期間は最長3年間までと法律で定められています(無期雇用派遣を除く。)
- 紹介予定派遣
最長6カ月間の派遣期間と短く、雇用期間終了後に派遣先との合意があれば正社員・契約社員として直接雇用契約を結びます。社員としての契約後は雇用期間の制限はなくなります。
また、30日以内の派遣は基本的に法律で禁止されています。
職種・業種
派遣社員・アルバイトは募集している職種、業種の違いもあります。
- 派遣社員 : 接客・サービス業のほかデスクワークの求人が多い傾向
- アルバイト : 派遣社員と比べデスクワークの求人は少ない傾向
派遣社員は一般企業の正社員求人と変わらないほど、さまざまな職種・業種の仕事を募集しています。
中には広告デザインやアナウンサー、研究開発など専門知識が必要な職種も求人募集をすることもあります。
一方アルバイトにも、受付や事務などのデスクワーク募集はあります。ただし求人全体では飲食・サービス業など接客の仕事が比較的多めです。
業務内容
業務内容についてはおもに契約面での違いがあります。
- 派遣社員 : 派遣契約
- アルバイト : 労働契約
派遣社員の場合、派遣先の企業と派遣会社の間で細かく契約を交わすため、範囲を超えた業務をすることはありません。
例えば電話の応対や書類の印刷など細かい業務は、正社員やアルバイトであれば本来の業務ではなかったとしても行うことができます。しかし派遣社員は庶務・雑務なども契約書に記載する必要があるため、契約のない業務は断ることができます。
雇用保険
次は雇用保険の違いについてです。
- 派遣社員 : 福利厚生の適用を受けやすい
- アルバイト : 福利厚生の適用外になりやすい
例えば失業手当を支給する雇用保険の加入には「1週間あたりの労働時間が20時間以上かつ、雇用される見込みが31日以上」などの要件があります。
派遣社員の場合、フルタイムの勤務や1カ月以上の雇用条件での求人も多く、雇用保険に加入できるケースが多いでしょう。
一方アルバイトは勤務時間が不規則な職場も多く、31日以上の雇用保険の加入要件を満たせないケースもあります。
給与
派遣社員とアルバイトは給与水準にも違いがあります。
- 派遣社員 : 時給が高い
- アルバイト : 派遣社員と比べ低い
派遣社員の時給は高いものの、派遣会社を通じて即戦力となる専門的な人材をスムーズに雇えることや社会保険など事務手続きを依頼できるため、企業負担を軽減できます。
一方アルバイトを雇う際は、採用に関する業務や給与の支払いなど、雇用に関する直接的な業務を全て自社で行うことになります。
結果として派遣社員は雇用後の業務・金銭的なコストを抑えることができるため、アルバイトと比べ時給が高い傾向があります。
勤務時間
勤務時間では以下の違いがあります。
- 派遣社員 : 勤務時間の変動は少ない
- アルバイト : 時期により変動しやすい
働く職場や業務内容によりますが、派遣社員は事前に派遣契約を結ぶため勤務時間も契約通りに勤務します。
契約時はフルタイム契約も多く、事務系のデスクワークであれば勤務時間が変動することは少ないでしょう。
アルバイトはシフト制で曜日・日程を決めることが多く、フルタイム以外に5時間、6時間など勤務時間が変動することも多いという特徴があります。
このため安定した勤務時間での契約を希望する場合は、派遣社員を選択することをおすすめします。
派遣社員の特徴
派遣社員を雇う際の特徴は下記のとおりです。
[メリット]
- 派遣会社のフォローがある
- 社員のキャリアアップの可能性がある
[デメリット]
- 時給が高い
- 雇用期間が決まっている
- 交通費やボーナスを支給しない場合がある
以下で詳しくご説明します。
派遣会社のフォローがある
仕事のトラブルなどで困った際、一時的な社員は勤務する職場の上司、先輩、同僚に相談することになります。
しかし派遣社員の場合は、本来の雇用主である派遣会社にフォローを依頼することもできます。
派遣を依頼する側の企業にとっても、派遣会社を通じて企業同士の話し合いができるため、職場環境の改善など派遣社員が話しにくい案件を直接交渉できるメリットがあります。
また派遣社員は契約後の勤務期間中も派遣会社と定期的に面談を行うなど、アルバイトにはない仕事面でのフォローが受けられるため、安定した職場環境を作りやすい特徴があります。
社員のキャリアアップの可能性がある
派遣社員には、専門知識を活かした職種や正社員へのキャリアアップの可能性があります。
2015年に労働者派遣法が改正され、派遣会社は「キャリア形成支援制度」を導入し、派遣社員の雇用条件が向上する機会を与えるよう政府から求められています。
このキャリア形成支援制度では派遣期間など一定の条件を満たす派遣社員すべてを対象に、年間でおよそ8時間以上の専門的な訓練の機会を与えるよう義務付けられました。
このため派遣社員を雇う際は、正社員へとキャリアアップできる機会を設ける必要がありますので、覚えておきましょう。
参考:厚生労働省「「キャリア形成支援制度」について」
時給が高い
派遣社員の時給が高い点は、雇用主の企業も知っておく必要があります。
例えばエン・ジャパン株式会社の調査では、2023年8月度の派遣社員の平均時給は以下の通りです。
派遣社員(三代都市平均時給) : 1,686円
一方関東・東海・関西地区の三大都市圏でのアルバイトの平均時給(ジョブズリサーチセンター調査/2023年9月度)です。
アルバイト : 1,161円
このように派遣社員の時給はアルバイトと比べ525円と高い結果になっています。
参考:エン・ジャパン株式会社「『エン派遣』三大都市圏 募集時平均時給レポート」
ジョブズリサーチセンター「2021年12月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査【三大都市圏(首都圏・東海・関西)】」
雇用期間が決まっている
派遣社員は2015年に改正された労働者派遣法により、「同じ職場での勤務期限を3年とする」よう定められているため、雇用期間が決まっています。
この3年ルールは事務所・個人単位で条件が異なる点も注意が必要です。
- 事務所単位 : 同じ部署内での同一の派遣企業の受け入れ期間は3年
- 個人単位 : 派遣社員が同じ部署で働ける期間は3年
単位の違いは、事務所の場合契約社員が部署内で交替した場合も、受け入れ期間は継続するため合計で3年分です。一方の個人では、1人の契約社員の雇用期間を意味します。
3年経過した後、派遣社員は別の部署か新たに派遣先を変え勤務することになります。
交通費やボーナスを支給しない場合がある
派遣社員の時給はアルバイトと比べ高めに設定されているのですが、派遣会社の中には交通費・ボーナスを含めて時給を設定する場合があります。
このため派遣社員の給与明細には交通費、ボーナスなど個別の項目を記載せず支給している可能性があります。
ただし2020年(中小企業は2021年)より「同一労働同一賃金」が施行され、雇用主の企業は雇用形態を理由にした不当な待遇格差を無くすよう義務付けされました。
今後勤務先の正社員にボーナスが支給されている場合は、派遣社員にも同じくボーナスを支払う必要があります。
アルバイトの特徴
アルバイトとして雇う場合の特徴は以下のとおりです。
[メリット]
- 賃金が低い傾向にある
- 雇用時間を調整しやすい
[デメリット]
- 掛け持ちへの対応が必要
それぞれの内容を解説します。
時給が低い傾向にある
派遣社員と比べ、相対的にアルバイトの時給は低い傾向があります。
令和5年度(2023年度)に厚労省が定めた地域別の時間別最低賃金では、以下の違いがあります。
都道府県 |
最低賃金・時給(円) |
東京都 |
1,113 |
神奈川県 |
1,112 |
愛媛・高知・宮崎県 |
897 |
沖縄県 |
896 |
全国平均額 |
1,004 |
※本記事では最低賃金=アルバイトの最低時給と解釈しています。
業種別には接客・サービス業が最低賃金に近い低い金額から始めるケースが多く、時給も上がりにくい傾向があります。
これは業種によっても異なり、医療系(薬剤師・看護師など)の専門知識が必要なアルバイトは時給は高い傾向があります。
また、アルバイトを募集する企業の収益や運営状況によっても異なるため全体的な傾向を知っておく意味で平均時給を確認しておくとよいでしょう。
一方の派遣社員の時給については、2022年2月度の関東・東海・関西の三大都市圏全体の平均時給は1,680円となっています。(※ジョブズリサーチセンター調べ)
派遣社員、アルバイトいずれかを雇用する企業であれば、時給の低いアルバイトを雇う方が時給については低コストで雇用できると言えるでしょう。
参考 : 厚生労働省令和5年度「地域別最低賃金の全国一覧」
雇用時間を調整しやすい
アルバイトは、職場の状況にもよりますが雇う日数や時間を調整しやすいメリットがあります。
例えば用事があり働けない日は他のバイトと交代シフト調整を入れることや、時間がある時はフルタイムで出勤してもらうなど柔軟に対応できます。
また、アルバイトは繁忙期など一定期間のみ必要な労働力を確保する際に有効な雇用方法でもあります。
勤務時間の変更は、雇用主とバイト間で相談の上都度調整できるため、時間外労働などの業務内容によっては契約書を取り交わす場合もあります。
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掛け持ちへの対応
アルバイトを雇う際は、基本的に副業の規制をかけられないため、本人の都合・意思で仕事を掛け持ちする人を雇うこともあります。
ただし職場の状況やシフトなどの関係上、掛け持ちを禁止したい場合は雇用条件で禁止するなど事前に伝えるようにしましょう。
しかし繁忙期など人手不足の際は、シフト調整が難しくなる場合もありますので、人手不足にならないよう注意も必要です。
掛け持ちを許可することは時代の変化もあり、働く方の自由度を上げる意味でも是非協力してあげましょう。
結局、派遣社員とアルバイトどっちを雇うのがいい?
派遣社員、アルバイトの違いやそれぞれの特徴から、どちらを雇うのがよいのでしょうか?
例えばある程度コストをかけてでも一定レベルの労働力を確保したい場合や、ゆくゆくはスキルアップしてもらい、企業の戦力となる正社員を雇いたい場合は派遣社員がおすすめです。
一方、正社員の業務を補佐する役割としてスムーズに業務を進めたい場合や、短期的な労働力として一定期間まとまった人員を必要とするならアルバイトが向いています。
ただし、アルバイトであっても専門的な知識やスキルを身につけた人材を確保できることや、人的コストを派遣社員ほどかけたくないケースもあるでしょう。
今回の派遣社員、アルバイトの項目別比較では「アルバイトの方が雇用しやすく、企業としては低リスクで探せる」と言えるのではないでしょうか?
最終的には派遣社員、アルバイトそれぞれの条件や違いを確認し、会社の運営状況や費用対効果を見極めながら検討することをおすすめします。
まとめ
今回は派遣社員・アルバイトは労働条件や時給などさまざまな違いがあることをご紹介しました。また、それぞれのメリット・デメリットや雇う際に必要な知識も解説しましたので、必要な雇用形態でお悩みの際に参考にしてください。
派遣社員、アルバイトの特徴を把握し、より快適で効率的な売場作りにお役立てください。
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