バイト先での急な不安や体調不良、トラブルなどが原因で休みたくなってしまうケースや、遅刻してしまうケースなどは珍しくありません。
しかし、バイト先に休みや遅刻の伝え方で悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。
本記事では、バイト先を休む理由や、事前・当日での伝え方や注意点などをお伝えします。
バイトを休むのに多い理由とは?
バイトを休む理由は個人や状況によって異なりますが、次のような理由が多い傾向があります。
- 体調不良
- 急な予定ができてしまった
- 家庭の事情
体調不良
急な腹痛や発熱、風邪などの体調不良はバイトを休む理由として多くあります。
現に、労働契約法第5条では、体調不良で働けない方を無理やり働かせて病状が悪化した場合、バイト先は安全配慮義務を怠ったとして責任を問われる可能性があります。
そのため、バイト先は体調不良の方を無理やり働かせることはできません。
また、体調不良によっては、別のバイト従業員やお客さまなどに感染する可能性もあるため、休みを認める場合が多いです。
急な予定ができてしまった
学生の場合、学業を優先せざるを得ない事態は珍しくありません。大学生の場合は、就職活動の関係でバイトを急に休む必要に迫られる場合もあります。
バイト先にもよりますが、学生バイトを雇っている時点で急な予定によって休むことは織り込み済みの場合があり、「急な予定ができた」ことを理由に休むこともできるでしょう。
家庭の事情
家族の体調不良やトラブルなどが発生してバイト先を休む理由も多いでしょう。バイト先にもよりますが、事を汲み取って休みを認めてもらえる可能性はあります。
なお、バイト先とは雇用関係を結んではいますが、プライベートな部分まで踏み込める権利はありません。詳しい事情を話したくない場合は、話さないことも選択肢の一つです。
バイトを休む際に気をつけるべき5つのマナー
バイトを休む際には、以下のマナーに注意しましょう。
- 無断欠勤せず、必ず連絡を入れる
- LINEやメールではなく、電話で連絡する
- できるだけ嘘の理由は避ける
- 可能であれば代わりのメンバーを探す
- 次回出勤したときに謝罪と感謝を忘れずに伝える
1. 無断欠勤せず、必ず連絡を入れる
バイトを休む際は、無断欠勤せず、必ず休むという連絡を入れるべきです。
休みの連絡を入れずに無断欠勤すると、バイト先に迷惑をかけ、築いてきた信頼を失うリスクがあります。たった1回の無断欠勤だけでバイト先をクビになることは考えにくいですが、無断欠勤が続けば、シフトになかなか入りにくくなるなど、バイトが続けづらくなってしまう可能性はあるでしょう。
そのため、バイトを休む際は、必ず連絡を入れましょう。
2. LINEやメールではなく、電話で連絡する
バイトを休む際の連絡は、極力LINEやメールを避け、電話で連絡しましょう。
LINEやメールで休むことを伝えるのは簡単ですが、相手がすぐにメッセージに気づくとは限りません。
また、気づいたタイミングによっては、シフトの調節ができずに人手が足りなくなって困ってしまう可能性もあります。そのため、バイトを休む際は電話で連絡して、きちんと伝えることが重要です。
なお、電話をかける際はバイト先の状況を考えて、迷惑がかからないタイミングでかけるのが基本です。また、バイト先で休む際の連絡方法が決まっているのであれば、指示に従いましょう。
3. できるだけ嘘の理由は避ける
バイトを休む際の理由で、嘘の理由はできるだけ避けましょう。
嘘の理由でバイトを休んだことがあとで発覚した場合、バイト先からの信用を失う恐れがあります。また、嘘の理由で休んでしまうと、本当の理由で休まなければいけないときに休みが認められない可能性もあります。
バイト先に理由を説明しづらい場合があるかもしれませんが、できるだけ嘘の理由は避けましょう。
4. 可能であれば代わりのメンバーを探す
バイトを休む際は、可能であれば代わりのメンバーを探すとよいでしょう。
自分の代わりを見つけることができれば、バイト先が人手不足になってしまう可能性を回避でき、休みたいという要望が通りやすくなります。また、たとえ代わりのメンバーが見つからなくても、探したと伝えればバイト先に誠意が伝わる可能性もあります。
そのため、バイト先に休みの連絡を入れる前に、ほかのメンバーに代わってもらえないか聞いてみましょう。
5. 次回出勤したときにお詫びとお礼を忘れずに伝える
バイトを休んだら、次回出勤したときにお詫びとお礼を周りに忘れずに伝えます。
代わりのメンバーを見つけたとしても、バイト先を休んだ時点で少なからず迷惑をかけています。そのため、次回出勤した際には、休んだことで迷惑をかけてしまった店長や同僚などにお詫びとお礼を伝えましょう。
事前にバイトを休むことが決まっている場合の例文10選
ここからは、前もってバイトを休むことが決まっている場合の例文を順番に解説します。なお、バイト先に連絡する際は、バイトを統括しているリーダーや社員、店長などの責任者に伝えることが基本です。
「バイトの〇〇です。〇〇さん/〇〇店長/上司に代わっていただけますか?」
上記のように、電話をかけた際に責任者を呼んでもらえるように伝えましょう。
1. 体調不良で休む場合
体調不良で休む場合、腹痛や発熱、嘔吐などの症状、あるいはインフルエンザのような病名を告げます。また、数日間出勤できない場合は、何日まで休む可能性があると事前に伝えておくと親切です。
<例文>
「先日から体調不良(腹痛、発熱、嘔吐など)が続いており、明日の出勤が難しく、申しわけありませんがお休みを頂けないでしょうか?」
「インフルエンザにかかってしまい、熱が下がりません。医師からも出勤を止められているため、申しわけありませんが〇〇日までお休みさせてください」
2. 家庭の事情で休む場合
家庭の事情で休みを取りたい場合、可能であれば理由を説明したほうが事情を汲み取ってもらえる可能性はあります。
しかし、家庭の事情をバイト先に伝えたくない場合は「家庭の事情により」とやんわり伝えて、理由をくわしく聞かれた場合だけ答えましょう。
<例文>
「家族が急病で、看病する必要があるため出勤できません。申しわけありませんが、明日はお休みさせてください」
「祖父母のケアサービスの方が来られなくなり、明日は家に残る必要があります。申しわけありませんが、明日はお休みを頂けないでしょうか?」
3. 冠婚葬祭で休む場合
前もって決まっている結婚式や法事の日にバイトのシフトを入れてしまっているなら、誤った希望を入れてしまったことを謝罪してから、休みたいことを伝えます。
通夜や告別式のように突発的に起きる冠婚葬祭のときは、何日まで出勤できないことをきちんと告げたうえで、休みたいことを伝えましょう。
<例文>
「友人の結婚式が〇〇日にあるのを忘れてシフトを入れてしまいました。誤ったシフト表を入れてしまい申しわけありません。〇〇日にお休みは頂けないでしょうか?」
「身内に不幸があり、通夜と告別式に出る必要があります。申しわけありませんが、〇〇日までお休みさせてください」
4. シフトを見間違えていた場合
シフトを見間違えたことは自分のミスです。そのため、シフトを見間違えたことを謝罪しつつ、休みが取れないか相談してみましょう。
相談する際は、入れてしまった予定やスケジュールを説明し、そのスケジュールを優先する理由も付け加えてください。
<例文>
「明日のシフトですが、明後日と勘違いしてしまい別の予定を入れてしまいました。そちらをキャンセルできないため、申しわけありませんが明日のシフトを休ませてください」
「〇〇日のシフトを忘れて別のスケジュールを入れてしまい出勤できません。私のミスで申しわけありませんが、お休みを頂けないでしょうか?」
5. 授業などで休む場合
補講や試験などの理由で休みを取ることは基本的には問題ありません。バイト先の都合もあるため、補講の日付や試験日程が発表されたら、早めに連絡しましょう。
<例文>
「〇〇日のシフトですが、同じ日に出席しないといけない補講が入ってしまいました。急で申しわけありませんが、〇〇日にお休みを頂けないでしょうか?」
「試験日程が発表されて、〇〇日から〇〇日まで勉強する必要があります。そのため、申しわけありませんが、〇〇日から〇〇日までお休みさせてください」
6. 飼っているペットの都合で休む場合
バイト先にもよりますが、飼っているペットの都合や病気などを理由に休めるケースもあります。
しかし、ペットの都合で休むことは認められない可能性もあるため、ペットを飼っている方は断られた場合に備えて、別の手段や対策を事前に考えておくのがよいでしょう。
<例文>
「飼っているペットの定期検診があり、病院の都合もあって〇〇日に行きたいですが、シフトが入っております。誠に申しわけありませんが、〇〇日にお休み頂けないでしょうか?」
「ペットの具合が悪く病院に連れていきたいすが、連れていけるのが私しかいません。申しわけありませんが、明日のバイトをお休みさせてください」
7. 悪天候や交通機関の乱れで休む場合
基本的には、雨が降ったり、電車が遅れたりした程度で休みを取ることは難しいといえます。
しかし、大雨によって自宅が浸水する可能性がある、台風によって交通機関が麻痺するなどの重大事では、理由を説明すれば休みを認めてもらえる可能性があります。
<例文>
「大雨特別警報が発令されて、実家が避難地域に指定されました。明日には雨は止みますが、実家が心配で様子を見に行きたいため、お休みを頂けないでしょうか?」
「〇〇日のシフトですが、台風が接近して電車が計画運休になるため、出勤できません。申しわけありませんが、お休みさせてください」
8. 病院の事情(通院など)で休む場合
病院の定期健診や通院はあらかじめスケジュールが決まっているため、本来ならスケジュールが被らない日にシフトを入れるべきです。
しかし、病院の都合や家族のつき添いなど、突発的に休む必要がある場合は、理由を説明して休みを貰えないか相談してみましょう。
<例文>
「定期健診のスケジュールが病院の都合で変わってしまい、〇〇日のシフトと被ってしまいました。次の検診まで間が空いてしまうため、申しわけありませんが、〇〇日のシフトをお休みさせてください」
「明日のシフトですが、家族の通院につき添う必要が出てしまったため、誠に申しわけありませんが、お休みを頂けないでしょうか?」
9. 住宅の事情で休む場合
住宅やアパートでトラブルが起きていると、工事やチェックのために室内で作業する必要があります。
スケジュールを前もって聞いていればシフトがかぶることを避けられますが、気づかない間に予定が組まれていて、対応を求められることも珍しくありません。
住宅の事情で休みたい場合は、まずはバイト先に相談してみて、変更不可の場合は先方のスケジュールを変更できないか問い合わせてみましょう。
<例文>
「住宅修繕のための工事が入りますが、立ち合いを求められており、私しか対応できません。申しわけありませんが、明日はお休みを頂けないでしょうか?」
「〇〇日にアパートの水質チェックのために、作業員が室内で作業します。立ち会う必要があるため、申しわけありませんが〇〇日のシフトをお休みさせてください」
10. 就活など、外せない予定が入って休む場合
面接や懇親会などは事前にスケジュールが決まっていることが多く、基本的に外せない予定を避けてバイトのシフトを入れるべきです。
しかし、就職活動をしていると急に面接や内定懇親会に呼ばれたりする可能性もあります。
そのため、外せない予定が入って休みたい場合は、下記のように休みたい理由を明確に伝えて交渉してみましょう。
<例文>
「面接を受ける企業が遠方で、なおかつ朝早くから始まるため前日に泊まる予定です。そのため、申しわけありませんが、次の夜勤をお休みしてもよろしいでしょうか?」
「〇〇日のシフトですが、同じ日に就職先の内定懇親会に呼ばれてしまいました。誠に申しわけありませんが、〇〇日のシフトをお休みさせてください」
当日にバイトを休む場合の例文10選
ここからは、当日にバイトを休む場合の例文を順番に解説します。
なお、先述したとおり、バイト先に連絡する際は、バイトを統括しているリーダーや社員、店長などの責任者に伝えることが基本です。
1. 体調不良を起こしてしまった場合
体調不良で休みたい場合は、症状や病名を伝えて自分の状況を相手に知ってもらうことが重要です。
とくに、インフルエンザのように感染力があり、医師から自宅療養を命じられた場合は、何日まで働けないかをバイト先に伝えましょう。
<例文>
「昨日から急な発熱(腹痛、吐き気など)で、体調がすぐれません。これから病院に向かいます。大変申しわけありませんが、本日はお休みを頂けませんでしょうか?」
「病院へ行ったらインフルエンザと診断され、〇〇日まで自宅で休んでいるように言われました。誠に申しわけありませんが、本日から〇〇日までのシフトをお休みさせてください」
2. 寝坊をしてしまった場合
寝坊をしてしまった場合は、嘘や取り繕ったりせず、素直に伝えるよう意識しましょう。
また、バイト先が了承したら、「今後はこのようなことがないように気を付けます。ご迷惑をおかけして、誠に申しわけありませんでした」と伝えましょう。
なお、バイト先によっては休みが認められず、来るように言われる可能性があるため留意してください。
<例文>
「本日のシフトに入っていましたが、寝坊してしまい、いま起きたところです。いまからだと間に合わないため、大変申しわけありませんがお休みさせてください」
3. 授業や部活が長引いた場合
授業や部活が長引いた場合は、すぐに連絡をして休みをもらえるか確認しましょう。
<例文>
「大学の講義が長引いてしまい、本日のシフトに間に合いません。申しわけありませんが、お休みさせてください」
「部活のミーティングが長引いてしまい、いまから学校を出るためシフトに間に合いません。申しわけありませんが、本日はお休みを頂いても宜しいでしょうか?」
4. 家庭内で緊急事態が起こった場合
家庭内で緊急事態が起こった場合は、できるだけ緊急事態の内容を詳細に説明すると分かってもらえる可能性が高くなります。
しかし、緊急事態の内容によってはバイト先に知られたくない場合は、「家庭の事情」とだけ伝えてみましょう。
<例文>
「弟が怪我をしてしまい、これから病院につき添うことになります。本日のシフトに入れないため、申しわけありませんがお休みさせてください」
「自宅で介護している祖父母のケアサービスが急に来られなくなったと連絡がありました。私しか面倒できるのがいないため、本日お休みにして頂けないでしょうか?」
5. 人身事故など交通機関が乱れた場合
余裕をもって出発しても、交通機関でトラブルが起きると身動きが取れなくなったり、出勤時間に間に合わなかったりします。
交通機関が乱れた場合は、ご自身の現在位置や状況などを正確に伝えて、出勤できないことを伝えましょう。
<例文>
「台風の影響で電車がしばらく動きません。ほかの交通手段もないため、本日はお休みを頂けませんか?」
「人身事故の影響で電車が止まっており、再開状況がわかりません。電車から降りることもできず、再開の目途がない場合はお休みさせてください」
6. 事故に巻き込まれた場合
事故に巻き込まれた場合は、自分の現状や予定などを正確に伝えて、出勤できないことを伝えます。
また、トラブルの内容によっては今後の出勤にもかかわる可能性があるため、再度連絡する必要があると覚えておきましょう。
<例文>
「通勤中に階段から落ちてしまい、脚を捻ってしまいました。これから病院に行きますが、痛みで出勤できません。申しわけありませんが、本日はお休みさせてください」
「車で出勤していましたが、後ろから追突されてしまいました。これから警察と念のため病院に行くため、お休みを頂けないでしょうか?」
7. 近隣とのトラブルが発生した場合
近隣住民とのトラブルは増加傾向にあり、バイトを休む理由として認められる可能性はあります。
ただし、すべてのケースで認められるとは限らないため、駄目だった場合の対策も考えておきましょう。
<例文>
「近隣とのトラブル(騒音苦情・物損事故など)が起きており、本日大家さんを交えて話し合うことになりました。誠に申しわけございませんが、本日はお休みを頂けないでしょうか?」
「近所の子供が原因で窓が割れてしまい、外から誰かに侵入される可能性があります。不安があるため、本日のシフトをお休みさせてください」
8. シフトを見間違えていて間に合わない場合
シフトを見間違えて間に合わない場合は、気づいた時点ですぐに報告します。
休みを了承してもらったら、「今後はこのようなことがないように気を付けます。ご迷惑をおかけして、誠に申しわけありませんでした」と伝えましょう。
<例文>
「本日のシフトを来週と間違えてしまい、別の用事を入れてしまいました。いまからでは出勤に間に合わないため、申しわけございませんが、本日のシフトをお休みさせてください」
9. 単純にバイトに行きたくない場合
単純にバイトに行きたくない場合は、明確な理由を口にせずに休みをもらえるか尋ねてみましょう。
理由を聞かれたら「理由は言いにくいため、言えません」と答えるのが無難です。バイト先にもよりますが、下記の理由でも休める場合はあります。
<例文>
「申しわけありません。急な用事が入ってしまったため、本日のシフトをお休みさせてください」
ただし、「単純にバイトに行きたくない」という理由だけで、バイト先に迷惑をかけるのはよくありません。なぜバイトに行きたくないのかを明確にし、相談すればどうにかなりそうなことであれば、責任者に打ち明けることも検討してください
10. 悪天候バイト先に向かうのが難しくなった場合
台風や大雨が発生すると事前にわかっている場合は、早めに休みを貰えるか相談しておくことが望ましいです。
しかし、天候は途中で変わるため、上記のようなトラブルが突発的に発生する可能性はあります。急な悪天候でバイト先に行くのが難しくなったら、すぐに電話して休みが貰えるか尋ねてみましょう。
<例文>
「大雨のせいで電車が止まってしまい、バイト先までの交通手段がありません。申しわけありませんが、本日はお休みを頂けないでしょうか?」
「住んでいるアパートの近くの川が氾濫してしまい、水が流れ込んできています。氾濫対策をしないといけないため、お休みさせてください」
「いまのバイトに行くのが辛い……」なら、単発で働ける「タイミー」がおすすめ!
何らかの正当な理由があってバイト先を休むのは仕方がありません。
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まとめ
バイトを休みたい場合は、バイト先に迷惑をかける可能性があるため早めに休むことと理由を電話で伝えます。
バイト先に休みの連絡をするのが面倒に感じる、あるいはご自身の都合や体調に合わせて好きな時間に働きたい方は、単発で働ける「タイミー」を活用してみましょう(※1)。
(※1) 法定労働時間の超過(残業)を避けるため、満1週間のうち、合計39時間未満までの制限がございます。