自己分析のやり方がわからない？6つの方法や目的、メリットなど解説

自己分析とは、自分を客観的に分析し、自分のさまざまな側面を知ることです。自分の特徴や価値観、長所、短所を正確に把握することで、どのような仕事に向いているのか理解しやすくなります。

就活のマニュアルには、「自己分析が必要」と記載されていることが少なくありません。この記事では、自己分析でわかることや具体的な方法を解説しています。満足度の高い働き方を実現するためにも、ぜひ参考にしてください。

自己分析とは？

自己分析とは、自分を客観的に分析し、自分の長所や短所、価値観を理解することです。

自分について自分が一番よく知っていると思っていても、実際のところは「思い込み」や「こうありたいと思う理想の自分」と取り違えているかもしれません。自己分析により本当の自分の姿を理解するならば、自分にどのような仕事が向いているのか、どのような働き方をしたいと考えているのかが明確になるでしょう。

自己分析を行う3つの目的

自己分析は就職や進学など、進路を決める必要があるときに実施することが多いようです。自己分析の主な目的としては、次の3つが挙げられます。

目的を定めておくことで、自己分析がより有意義なものになります。それぞれの目的について見ていきましょう。

自分の強みを知る

自己分析により、自分にどのような長所があるのか、何が得意なのかを理解できるようになります。

例えば、いままでの行動や経験を振り返ってみたとき、自分では自覚していない強みに気づくことがあります。「実はこつこつと努力するのが苦手ではなかった」「人と関わることに喜びを感じる性格だ」など、自分の魅力を発見できるかもしれません。

自分の強みがわかると、履歴書の自己アピール欄に記載できるだけでなく、採用面接でも上手に自己アピールできるようになります。また、自分に自信を持てるようになるため、面接担当者と話すときも過度に緊張しないようになるでしょう。

自分がやりたいことを見つける

いままで自分がどのような事柄に興味を持ってきたのかを分析することで、本当にやりたいことを見つけられます。例えば、中学や高校で社会研究会や化学部などの研究型の部活動に所属していたなら、研究や分析などに関わる仕事に興味を持てるかもしれません。

自分のやりたいことを知っておくと、就職先や職種を選びやすくなります。入社後に「これは本当にしたかった仕事ではない」と気づくのでも遅くはありませんが、退職や転職に悩み、時間や手間がかかることを考えるなら、できれば入社前に自己分析を実施して本当に自分がやりたいことを見つけておくほうがよいでしょう。

自分に向いていることを知る

自己分析をすることで、自分の適性がわかります。得意なことや苦にならないことがわかると、長続きしやすい仕事が見つけられるでしょう。

実際のところ、やりたいことが自分に向いているとは限りません。例えば、営業職に対して憧れを持っていても、他人とコミュニケーションをとることが苦手なら、楽しく仕事を続けられない可能性があります。どうしても慣れなくて、短期間で転職を考えるようになるかもしれません。

仕事を探すときは、自分がやりたいことに注目するのも大切ですが、自分に向いているかどうかも大切なポイントになります。とくに長続きする仕事を探している方は、自己分析で自分に向いている仕事を割り出しておくことが必要です。

自己分析を行うメリット

自己分析には、次のメリットがあります。

それぞれのメリットについて紹介します。

志望動機の説得力を高められる

履歴書には、志望動機の欄があります。やりたいことや向いていることを自己分析しておくと、志望動機に厚みが出て、納得感のある書き方になるでしょう。

また、志望動機について、面接時に問われることも多いです。自己分析をしておくなら、単に志望動機を答えるだけでなく具体的なエピソード込みで説明できるため、説得力が高まります。

就職したい理由が明確になる

「なんとなく就活する」「みんなが正社員を目指すから正社員を目指す」のように、就職に対する理由が「なんとなく」である人は意外と多くいます。

「なんとなく」という気持ちで就活をすると、面接担当者に「やる気がない」と判断されるかもしれません。やる気がない印象は決してポジティブなものではないため、就職に不利になる可能性があります。

やる気がないと判断されないためにも、就職したい理由を明確にしておくことは大切です。自己分析を行うことで就職したい理由が明確になり、やる気があることをアピールできるようになるでしょう。また、目的意識を持って働けるようになるため、仕事を楽しく感じられるのもメリットです。

自分に合う仕事を見つけやすくなる

自己分析することで、自分に合う仕事を見つけやすくなります。ミスマッチを防止するためにも、就職活動を始める前に自己分析をしておきましょう。

自分に合う仕事なら、続けやすくなります。また、意欲を持って仕事に取り組めるようになり、成果が出やすくなるでしょう。

簡単にできる自己分析のやり方6選

代表的な自己分析のやり方として、次の6つが挙げられます。

いずれも数時間あればできます。空いている時間に実施してみてください。

自分史を作る

自分史とは、自分の歴史を年表のように記すことです。いままでの印象的な出来事や取り組みを書き出してみてください。中学校、高校、大学のように時系列に記載すると、思い出しやすくなります。

また、Web上ではダウンロード可能なテンプレートが多数紹介されています。書きやすそうなものをダウンロードして、活用してみてはいかがでしょうか。

モチベーショングラフを書く

モチベーショングラフとは、満足度を基準にモチベーションの増減をグラフにしたものです。ライフラインチャートとも呼ばれます。

横軸に年齢、縦軸に満足度を取り、満足度の高さを曲線で描いていきましょう。満足度が高くなったイベントや低下させたイベントを思い起こすことで、自分がどのような事柄に影響を受けてきたのか整理できます。

マインドマップを作る

マインドマップとは、紙の真ん中に自分を置き、自分を中心に趣味や苦手なこと、頑張っていることなどを書き出す方法です。

自分の好きなことや嫌いなこと、関心のあることをリストアップできるだけでなく、思考の流れが整理できます。自分がどのような考え方をする人間なのか、客観的に理解したいときに用いられることがあります。

自己分析に関する書籍を参考にする

考えを整理するために、自己分析に関する本を読むこともおすすめです。

書店の就活コーナーや心理系コーナーには、多くの自己分析関連の本が置かれています。読みやすそうなものを直感的に選んでみましょう。ただし、特定の考えに左右されないためにも2冊以上は参考にするとよいでしょう。

自己分析ツールを活用する

自己分析の手法は、基本的には紙に文字を書き出して進めて行くものばかりです。そのため、数時間は机の前に座り、思考を整理することが求められます。

書き出すのが苦手な方は、自己分析ツールも利用してみてはいかがでしょうか。無料で利用できるものも多く、いずれも質問に答える（該当する答えにチェックを入れる）だけで分析できて簡単です。また、電車での移動中や就寝前のちょっとした時間を活用できるため、忙しい方にもおすすめの方法です。

ただし、ツールの利用前にはまず、信用できる企業が設けているツールなのか、また、利用規約やプライバシーポリシーなどが適切に掲載されているかを確認しましょう。なかには、必要のない個人情報の入力を求められる悪質サイトも存在するため、注意して利用してください。

他己分析をしてもらう

自己分析は自分を客観的に分析することです。しかし、「客観的に分析しよう」と意識しても、やはり自分の思い込みや固定観念が邪魔をして、本当の意味で客観的に分析するのは難しいでしょう。

より客観的に自分を理解するためにも、他己分析をしてもらうのも一つの方法です。「どのような人物か」「よい点、改善すべき点」「どのような仕事に向いているか、なぜその仕事に向いているのか」など、複数人に尋ねてみましょう。面識が深い人だけでなく、さまざまな人からも意見をもらうと、より客観的に分析できるようになります。

自己分析を行う際の注意点

次のポイントに注意して、自己分析を進めていきましょう。

それぞれのポイントを説明します。

長所だけでなく、短所にも目を向ける

就活のために自己分析をするときは、どうしても「自分にどのような仕事が向いているのだろう」という点が気になり、自分の長所にばかり目が向いてしまいます。

しかし、自分を知るためには、短所から目をそらさないほうがよいでしょう。どのようなことを失敗しやすいのか、何を苦手と感じているのか、性格上どのような課題があるのかなど、短所にも目を向けてみてください。

関連記事：「短所を長所に置き換える例文を紹介！アルバイト面接で短所を聞かれる意図や答え方のポイントとは？」

過去の経験に向き合った分析を意識する

自分の考え方や好き・嫌いだけでなく、過去の経験に対してもじっくりと向き合うことが大切です。

生まれた環境や元々の特質からだけではなく、過去に起こった出来事や経験も、自分という存在を形作っています。過去の経験を時系列に書き並べ、その経験から何を学んだか、何を感じたかを分析することで、より深く自分を理解できます。

強みを思い込みで見出さない

「自分の強みはこうなのではないか」という思い込みをできるだけ排除することも大切です。

ありたい自分と実際の自分は違います。思い込みを超えて妄想で自分を見てしまうケースもあるため、必ず実際の経験から強みを分析するようにしてください。

さまざまな職種を経験することも自己分析につながる！

自己分析により「向いている」「適性がある」と判断した仕事が、必ずしも自分に合っているとは限りません。仕事面における自分をより深く理解するためにも、さまざまな職種や業種を実際に経験してみることをおすすめします。

「タイミー」なら面接や登録会なしに働けるため、多くの仕事を経験できます。自己分析を深めるための1つの選択肢として、「タイミー」で多くの仕事を経験してみてはいかがでしょうか。
関連記事：「単発バイトの探し方！申し込みの流れや選ぶ基準、確認するべきポイントを解説！」

まとめ

自己分析を丁寧に実施することで、自分に合う仕事や企業を見つけやすくなります。天職を見つけるためにも、ぜひ就活の前に自己分析を済ませておきましょう。

また、仕事を実際に経験してみることでも、自分に対する理解を深めることができます。仕事面での自己分析を充実させるためにも、さまざまな職種や業界の仕事をアルバイトで体験してみてください。