高卒採用で守るべきルールとは?流れや注意点・採用活動を成功させるポイントも解説
こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。
近年、高卒採用を積極的に行う企業が増えている傾向にありますが、高卒採用は新卒採用と比べていくつかの違いがあります。
この記事では、高卒採用のルールや流れ、注意点、成功させるポイントなどを紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.高卒新卒者の求人・求職・就職内定状況
- 2.高卒採用のメリット
- 3.高卒採用において知っておくべき三者間ルールとは
- 3.1.1人1社制
- 3.2.生徒へのダイレクトコンタクト禁止
- 3.3.求人票にハローワーク確認印が必要
- 4.高卒採用のスケジュールと流れ
- 5.高卒採用の注意点
- 5.1.独自の応募書類は使用できない
- 5.2.高卒採用は書類のみの選考禁止
- 6.高卒採用を成功させるポイント
- 6.1.職場見学を行う
- 6.2.インターンシップの受け入れを行う
- 7.高卒向けのおすすめ求人サイト
- 8.まとめ
高卒新卒者の求人・求職・就職内定状況
2022年5月に厚生労働省が公表した資料によると、高校新卒者の「令和4年3月末現在のハローワーク求人における求人・求職・就職内定状況」は下記の通りとなっています。
- 対象:学校やハローワークからの職業紹介を希望し、2022年3月に高校を卒業した生徒
- 就職内定率:99.2%(前年同期比0.1ポイントの上昇)
- 就職内定者数:約13万4,000人(同7.9%の減)
- 求人数:約39万人(同0.9%の増)
- 求職者数:約13万5,000人(同8.0%の減)
- 求人倍率:2.89倍(同0.25ポイントの上昇)
- 高卒新卒者は基本的に売り手市場で、求人倍率は伸びてきている
この資料が示す通り、求人数は増えつつも求職者数は減少傾向にあります。どのように求職者の興味を惹きつけるかが今後の採用の鍵となっていくでしょう。
※参考:令和3年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」を公表します|厚生労働省
高卒採用のメリット
高卒採用をするメリットの1つとして、採用コストを抑えられる点が挙げられます。高卒の採用はハローワークを通して行われるため、その分採用コストがかかりません。
また、大卒採用よりも若い18歳前後の人材を確保できることから、長期的な視点で戦力を育成できる点もメリットです。物事の吸収が早い年代で、潜在的な成長力にも期待できます。
高卒採用において知っておくべき三者間ルールとは
高卒採用を進める際には「三者間ルール」を遵守する必要があります。三者間ルールとは、文部科学省及び厚生労働省、全国高等学校長協会、主要経済団体によって設けられているルールであり、下記2点を採用側が押さえなければなりません。
- 高卒採用にあたり、採用活動が学業の妨げになってはいけない
- 学生が適正な職業選択を行える採用活動でなくてはならない
この三者間ルールは高校生を守るためのものであるため、採用側もこのルールに則った上で採用活動を進める意識が求められます。
1人1社制
「1人1社制」も、高卒採用を進める場合に必ず把握しておくべき制度といえるでしょう。1人1社制とは、企業が自社への応募の際に単願を求めることです。さらに、学校側も推薦制限をすることで、一定期間1人の生徒が応募できる求人を1社とする制度を指しています。この制度は、生徒が学業を優先し、適正な就職の機会を与える目的で制定されています。
生徒は内定がとれない場合と応募解禁日を過ぎた際に複数企業への応募が可能となりますが、内定を得た場合にはその企業に必ず就職しなければなりません。また、1人1社制は、地域によってルールやスケジュールが異なるケースもある点に注意が必要です。
生徒へのダイレクトコンタクト禁止
高卒採用では、企業が生徒に直接コンタクトをとることは禁止されています。そのため、採用活動にあたっては原則として学校を経由しなければなりません。このルールは、学生の意思決定の妨げとなることを防ぎ、内定後の学業に専念できるようにする目的で制定されています。
企業側は学校を介して生徒にアピールしなければならず、学校側、特に教師に対して企業の魅力を知ってもらう必要があります。そのため、どのように教師に魅力や仕事内容をわかりやすく伝えるかが重要となるでしょう。
求人票にハローワーク確認印が必要
高卒採用においては、原則として企業はハローワークの求人票を作成する必要があります。作成した求人票にハローワークの確認印がなければ高卒採用を進められないため、管轄のハローワークで適正な手順に従って手続きを行いましょう。
新型コロナウイルス感染症に伴い、現在では直接受付ではなく郵送・FAXでも受け付けているハローワークもあります。行き違いを防ぐためにも、事前にどの受付方法を取っているかを確認しておきましょう。
ハローワークの求人者用マニュアルについては、下記のリンクを参考としてください。
※参考:求人者マイページ利用者マニュアル|ハローワークインターネットサービス
高卒採用のスケジュールと流れ
高卒採用を進める際には、あらかじめスケジュールと流れをしっかり把握しておきましょう。求人申込書の受付開始日や応募書類提出開始日、選考開始日は明確に期日が設定されています。厚生労働省が公表した2023年の高卒採用選考期日は下記の通りです。
・ハローワークによる求人申込書の受付開始:6月1日
※高校生を対象とした求人については、ハローワークにおいて求人の内容を確認した後、学校に求人が提出される
・企業による学校への求人申込及び学校訪問開始:7月1日
・学校から企業への生徒の応募書類提出開始:9月5日(沖縄県は8月30日)
・企業による選考開始及び採用内定開始 :9月16日
2023年の詳しい採用スケジュールについては下記のリンクを参考としてください。
※参考:令和5年3月新規高等学校卒業者の就職に係る採用選考期日等を取りまとめました|厚生労働省
高卒採用の注意点
ここからは、高卒採用の注意点を2点解説します。選考を進める際の参考としてください。
独自の応募書類は使用できない
履歴書や調査書といった企業へ提出される応募書類は「全国高等学校統一用紙」を用いると決められています。そのため、高卒採用にあたっては、独自の応募書類は使用できません。
「全国高等学校統一用紙」は、厚生労働省や文部科学省、都道府県のWebサイトを確認した上で最新の書式をダウンロードしましょう。
高卒採用は書類のみの選考禁止
高卒採用は、選考を書類のみで進めることは禁止されています。高卒採用で書類のみの選考で採否通知をすると、違反行為としてハローワークから指導を受けることがあるため注意しましょう。
したがって、面接や適正検査など複数の選考項目を実施したうえで採否を決めるよう選考フローを決めていく必要があります。面接の他にも、一般常識テストや小論文・作文なども設ける企業もあります。
高卒採用を成功させるポイント
ここからは、高卒採用を成功させるポイントを2点解説します。1つひとつの点を押さえ、高卒採用をスムーズに進めていきましょう。
職場見学を行う
高卒採用を成功させるために、職場見学の実施を検討しましょう。応募前に職場見学を受け入れ、高校生に自社の見学をしてもらうことで、具体的な働くイメージを応募者に抱いてもらえるようになります。また、入社前後のイメージのギャップを解消する効果も期待できるでしょう。
職場見学は一般的に9月の応募書類提出前に行われるため、夏休みなどのタイミングで行うのが効果的です。
インターンシップの受け入れを行う
インターンシップの受け入れを行うことも高卒採用を成功させるポイントです。インターンシップは「職業体験」と呼ばれることもあり、高校教育の一環として受け入れを希望する企業が増えてきています。
インターンシップを行うことで、高校生が自社へ興味を持ってもらうきっかけが生まれるでしょう。さらに、高校生の目線から見た自社のイメージなどをアンケートなどで知ることも可能です。
しかし、インターンシップは教育の一環とされている点には注意しましょう。実施時に採用や選考につながるアプローチは禁止されています。
高卒向けのおすすめ求人サイト
ここからは、高卒向けのおすすめ求人サイトを紹介します。求人サイトを選定する参考としてください。
ジョブドラフト
ジョブドラフトは、高校生のための専用求人サイトです。特定の地域だけではなく全国の求人を紹介しており、広い範囲で人材を求めている企業におすすめのサイトといえるでしょう。
登録はLINEのIDから簡単に行えます。動画や写真で職場の雰囲気を紹介できるため、新入社員が入社後に感じるギャップも小さくなるでしょう。
ハリケンナビ
ハリケンナビは、職場見学情報を幅広く提供している求人サイトです。全国の勤務地や職種、採用実績校からも求人検索ができるため、求職者が気軽に利用できる点が特徴となっています。
職場見学の旅費を負担してくれる企業も紹介しており、直接職場の様子を伝えたうえで選考を進めたい企業に向いているでしょう。オンライン面接や職場見学にも対応しています。
まとめ
この記事では、高卒採用を行うメリットや知っておくべきルール、おすすめの求人サイトなどについて解説してきました。ぜひ内容を参考として、スムーズに高卒採用を進めてください。
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