新聞折込のメリット・デメリットは？その他の求人広告についても解説

こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。

自社で人手が足りなくなったとき、あらゆる手段で人材確保に励むでしょう。効率を高めるために、人材募集を特定地域に限定できる方法として新聞折込の求人広告が挙げられます。

この記事では、新聞折込のメリットやデメリット、費用相場について解説します。さらに他の求人広告にも触れるため、募集方法に悩んでいる担当者は参考にしてください。

新聞折込の求人広告とは？

新聞折込の求人広告とは、新聞に折り込まれる形で配布される求人広告のことです。普段新聞を購入している家庭や事業者に対して、アプローチを試みます。人物を特定するのではなく、偶然読んだ人に直接訴求できるのが特徴です。

また、求職者にとって求人広告は、自ら行動して職を探す手間も省ける媒体です。求職者の行動を促進しやすい点から、即効性に長けている手法です。

新聞折込の求人広告で狙えるターゲット特徴

新聞折込の求人広告で狙えるターゲット層は、30代以上と中高年に集中するのが特徴です。新聞は、比較的高い年齢層の人に購入される傾向があります。したがって新卒者より、中高年の求職者や転職者を中心に狙っている場合に有効です。

また新聞が配られる地域は、ある程度限りがあります。全国の求職者を対象とするのではなく、ローカルエリアに限定したターゲットを定めるとよいでしょう。その地域に店舗のある企業であれば、効果を高めやすくなります。

新聞折込の求人広告はどんな効果がある？反響率はどれくらい？

新聞折込の広告は、およそ1万部に1〜30件の反応があるとされています。
参考：東京中日企業株式会社
参考：株式会社DEAL
参考：マネケル

地域や内容によって反響率も大きく異なるものの、目安として押さえてください。ちなみに、反響率は広告に対して反応した人の割合を示す指標であり、次のように計算されます。

反響率＝反応した人数（反響数）÷配布数×100

反響率を見ると、新聞折込の求人広告は効果が小さいように感じる人もいるかもしれません。

ただし、企業の思いをダイレクトに伝えられるため、インパクトに残りやすい特徴もあります。反響率ばかりにとらわれず、新聞折込の求人広告ならではの強みを生かせるように活用しましょう。

新聞折込に求人広告を出すメリット・デメリット

新聞折込に求人広告を出すのは、さまざまなメリットがあります。一方で、デメリットもないわけではありません。

それぞれの要素を正しく押さえ、どのような効果が得られるかを知ることが大切です。ここでは、求人広告のメリットとデメリットを詳しく紹介します。

メリット①ターゲットを地域で絞り込める

すでに説明したとおり、求人広告はターゲットを地域で絞り込める点がメリットです。新聞が配達されるエリアは限られているので、店舗の近所に住む人へ集中して訴求できます。

いくら幅広い地域で求職者を募集しても、勤務地があまりにも遠い場合は求職者に避けられる可能性が高まります。長時間の通勤は、ストレスに感じる人も一定数いるためです。とはいえ、勤務地の近くに引っ越すのも、労力やコスト面で負担がかかるでしょう。

近所の住民へ訴求すれば、求職者側も通勤の観点から興味を持ってくれる可能性が高まります。

メリット②急な募集でも目に留まりやすい

求人広告のメリットとして、急に募集しても求職者の目に留まりやすい点も挙げられます。

購読者のなかには、新聞を読むことが日課となっている人も少なくありません。毎日読んでいる人であれば、求人広告の存在にも簡単に気付けるはずです。

また、新聞は日常的に配布されます。突然人手が必要となった場合でも、求人広告を折り込んでくれるタイミングはいくらでもあります。短期間の募集でも、ある程度の効果が得られやすい手法です。

メリット③新聞は信頼度が高いため求人情報にも好影響がある

新聞は信頼度が高いため、募集にも良い影響を与えます。総務省による「メディアの信頼度」についての調査でも、新聞は61.8％の人が「信頼できる」と回答しました。

テレビや雑誌、インターネットと比べても最も高い水準です。

参照：令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書（総務省）資料15ページ

信頼されるメディアに広告を掲載すれば、企業のブランドやイメージの向上にもつながります。求職者の視点に立っても、信頼度の高い企業に応募したいと考えるでしょう。

ブランドを特に重視している企業には、特におすすめしたい方法です。

メリット④直接手に取って見ることで記憶に残りやすい

新聞折込で求人情報を掲載すると、購読者は直接手に取って内容を確認します。実際に紙を手に取ることで、視覚のみならず触覚にも訴えられるのが強みです。

人間は複数の感覚で情報を得ると記憶に残りやすくなる性質を持ち、この効果は多感覚学習効果と呼ばれています。

また、新聞折込の求人広告は他の情報に紛れにくい点もメリットの一つです。仮にインターネットで掲載すると、さまざまな記事や広告に埋もれる恐れがあります。

内容をしっかりと読んでもらうには、複数の情報と掲載されない新聞折込のタイプを用いるとよいでしょう。

デメリット①新聞購読数が減っている

新聞折込の求人広告のデメリットは、新聞購読数が年々減少している点です。多くの人がパソコンやスマホを持つようになった現代では、インターネット経由でニュースを見ている人が増えています。新聞社の中には、デジタル記事に力を入れているところが少なくありません。

実際の新聞の発行部数も、2000年と2022年を比較すると2,000万部以上も減少しました。このことから、今後も求人広告を読んでくれる世帯数が減少するケースは考えられます。

参照：新聞の発行部数と世帯数（日本新聞協会）

デメリット②若い世代にはほとんどアプローチできない

新聞折込の求人広告には、若い世代にほとんどアプローチできないデメリットもあります。新聞の購読者は中高年に多く、10〜20代にはあまり利用されていません。

日本新聞協会によると、購読者の平均年齢は50歳とのことです。総務省では、10〜20代で新聞を購読した人の割合が3％を下回ったとするデータも発表しています。

参照：◇若者や社会の中核を担う層にも届く新聞の情報（日本新聞協会）
参照：17. 主なメディアの平均利用時間と行為者率 | 白書掲載番号（4-11-1-9）（総務省）

新聞折込の求人掲載にかかる費用相場

ここで、新聞折込の求人広告の掲載にかかる費用相場を紹介します。エリアや紙面枠の大きさによって細かく変動しますが、2023年8月の具体的な金額は次のとおりです（全て税込価格）。

アイデムの費用相場

• 東日本基本価格…1万9,800円〜
• 古河周辺、栃木県内エリア…2万3,100円〜
• 水戸周辺、静岡県内エリア…2万900円〜
• 西日本基本価格…1万8,700円〜
• 岡山地区…1万9,800円〜
• 福岡地区…1万8,700円〜

参照：アイデム

クリエイトの費用相場

• 0.5枠…4万1,800円
• 1枠…8万2,500円
• 2枠…16万1,700円
• 3枠…24万900円
• 4枠…32万100円
• 6枠…47万8,500円

参照：クリエイト

少なくとも、1万円以上の費用はかかると押さえておきましょう。

新聞折込以外の求人広告も比較検討してみよう

求職者を募集するには、新聞折込以外にもさまざまな方法があります。1つの方法だけにこだわるのではなく、複数のものを利用した方が賢明です。各広告のメリットとデメリットについて紹介します。自社で取り入れる際の参考にしてください。

また、以下の記事では求人方法の事例について詳しく解説しています。どのように求人を出すか迷っている方は、あわせてご確認ください。

求人サイト

求人サイトは、インターネットから気軽に仕事を探せるようにつくられたWebサイトです。正社員のみならず、派遣社員やアルバイトと幅広い業務形態で募集できます。ジャンル問わず、幅広い業種の企業が参入できる点が特徴です。

求職者の立場からすると、スキマ時間を使って簡単に求人サイトへアクセスできます。仕事の休憩時間に、次の転職先を探している人も一定数います。若者に加え、中高年にも積極的に使われ始めているメディアです。

求人サイトのメリット・デメリット

求人サイトのメリットは、全国の人々とコンタクトを取れる機会がある点です。配信している地域が絞られると、実際に応募してくれる人数にも限界があります。応募者の人数が増えれば、お互いにニーズの合った人材を見つけやすくなるでしょう。

一方で、他の情報に埋もれてしまう恐れがある点でデメリットも存在します。全国の企業が利用しているため、競合も数多く現れる媒体です。自社への応募を増やしたいのであれば、他社よりも魅力的な募集内容を考えなければなりません。

求人サイトのターゲット層

求人サイトのターゲット層は、特に定まってはいません。基本的には、インターネットに触れる機会の多い若年層向けと考えられています。

しかし、パソコンやスマホが普及した現代においては、中高年も当然のようにインターネットを利用するはずです。

特に大手の求人サイトの場合は、操作方法もさほど難しくありません。スマホを問題なく操作できれば、中高年でも簡単に利用できますので、幅広い層が確認している点を押さえ、自社の求めている人材に合わせて広告を作成してください。

ハローワーク

ハローワークは、職業紹介事業を営んでいる公的機関です。厚生労働省により運営されており、古くから職探しの定番サービスとして認識されています。

ハローワークは単純に企業を紹介するだけではなく、求職者のスキルを高めるためのトレーニングも提案している点が特徴です。

充実したサポートを受けられる一方で、求人サイトと比べると利用することにプレッシャーを感じる人もいるでしょう。そのプレッシャーの中で求職者が自ら赴いていることを踏まえると、モチベーションの高い人と出会える傾向があります。

ハローワークのメリット・デメリット

ハローワークで紹介してもらうメリットは、コストをかけずに求職者を募集できる点です。新聞折込や求人サイトでは、一定額のコストが発生します。加えてハローワークで募集すると、助成金がもらえるケースもあります。　

ただし、求職者とやり取りするのはあくまでハローワークで働く職員です。職場の魅力を伝えにくく、具体的なアピールができないデメリットもあるので注意してください。

コストを最小限に抑えたい企業は、ハローワークで情報を掲載しましょう。

ハローワークのターゲット層

ハローワークは、全国の自治体に設置されています。2008年の調査ではありますが「独立行政法人労働政策研究所・研究機構」によると、ハローワークの利用者は30〜39歳が最も高い状況です（26.1％）。他の年齢層では40〜49歳が21.0％、50〜59歳が25.7％となっています。

一方で、29歳以下は15.0％と2割にも達していません。このデータから考えれば、中高年の求職者を主なターゲットにするのが望ましいと考えられます。

参照：独立行政法人労働政策研究所・研究機構（資料5ページ）

人材紹介（エージェント）

人材紹介（エージェント）も、求職者を募集する上でよく使われている手法です。人材紹介会社と契約を結び、自社の募集情報を代わりに提示してもらえます。人材紹介には、以下の2種類があります。

• 一般紹介・登録型…あらかじめ人材紹介会社のサービスに登録した求職者とコンタクトを取る
• サーチ型…企業が求める人材を引き抜く

人材紹介事業はどの会社でも自由に提供できるわけではなく、事前に厚生労働省から許可を得なければなりません。情報の掲載を依頼する企業としても、信頼を置きやすいでしょう。

人材紹介のメリット・デメリット

人材紹介のメリットは、求職者が自ら働き先を探さなくてもよい点です。この特長が、企業にもよい影響をもたらします。

人材紹介は、コンサルタントが条件に合致すると判断した人材に情報を届けます。求職者側が行動しやすくなれば、依頼した企業側の採用活動もスムーズに進みやすくなるでしょう。

しかし、条件に合致するか否かを判断するのはあくまで人材紹介会社です。依頼する企業と人材紹介会社の見解に差異が生じた場合、ミスマッチを引き起こすケースもあります。

人材紹介のターゲット層

人材紹介のターゲット層は、種類に応じて変わります。新卒をターゲットにするのであれば、一般紹介・登録型に情報を掲載するのが基本です。こちらの種類では、新卒のみならず中高年向けの転職にも活用できます。

一方で、サーチ型はターゲット層が限定されます。ヘッドハンティングされる人材は、企業の役員のように高いキャリアが求められるためです。経験豊富かつ優秀な人材を望む場合は、サーチ型の人材紹介を検討しましょう。

まとめ

この記事では、新聞折込の求人広告について詳しく紹介しました。ターゲットは新聞を配達する地域に限定されるものの、急な募集でも目に留まりやすい傾向があります。また直接手に取って内容を確認するため、記憶に残りやすい特徴もあります。

ただし、地域が限定されるだけではなく新聞の購読数自体も数が減少しています。若い世代は新聞を読まない人も多く、多種多様な人材を集めたい企業には向いていません。

他の広告も併用し、それぞれのメリットを生かす形で募集しましょう。

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