バイトが無断欠勤をした場合の対処法|給料やその後はどうする?
こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。
従業員による無断欠勤は、雇用主にとって悩ましい課題のひとつです。適切な対処を怠れば、無断欠勤が繰り返されたり、他の従業員のモチベーションを下げたりすることにもつながりかねません。
この記事では、バイトが無断で仕事を欠勤した際の対処法について解説します。無断欠勤に至る背景や理由、注意すべきポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次[非表示]
- 1.バイトが無断欠勤する背景・心理
- 1.1.体調不良だった
- 1.2.プライベートを優先してしまった
- 1.3.起きられなかった
- 1.4.シフトを間違えてしまった
- 1.5.バイトが嫌になってしまった
- 1.6.モチベーションが低下してしまった
- 1.7.過度なプレッシャーを感じている
- 2.バイトの無断欠勤が起きたらやるべきこと
- 2.1.本人にメールや電話で連絡を取る
- 2.2.緊急連絡先に連絡をする
- 2.3.連絡がどうしても取れない場合は自宅を訪問する
- 3.無断欠勤当日以降も連絡が取れない場合の対処法
- 3.1.メールや電話で再度連絡を行う
- 3.2.内容証明郵便を送付する
- 3.3.自宅を訪問して直接会う
- 4.バイトが無断欠勤し続けている場合の対処法
- 4.1.退職手続きを行う
- 4.2.損害賠償の請求をする
- 5.バイトが無断欠勤した場合に解雇できるケース
- 6.バイトが無断欠勤した場合に解雇できないケース
- 7.無断欠勤したバイトに対する給料の支払い方法
- 7.1.出勤初日から無断欠席の場合
- 7.2.勤務していたバイトの給料支払い方法
- 7.2.1.従業員本人に手渡し
- 7.2.2.口座に振り込んでおく
- 7.2.3.現金書留で送る
- 7.2.4.法務局に供託する
- 8.バイトが無断欠勤を行った場合に注意すること3点
- 8.1.理由をきちんと聞く
- 8.2.改善案を提案する
- 8.3.すぐに解雇ではなくまず指導を行う
- 9.「まとめ」
バイトが無断欠勤する背景・心理
「無断欠勤」とは、事前に何の連絡もなく、従業員が自分の判断で勝手に仕事を休むことを指します。職場によっては業務に支障が出る可能性もあり、雇用主としてはできる限り避けたい事象のひとつです。
まずはバイトが無断欠勤する背景・心理を7つご紹介します。
体調不良だった
1つ目は、従業員の体調不良による欠勤です。具体的には、以下のような状態が挙げられます。
- 風邪を引いて動けなかった
- 熱が高く、寝込んでいる間に日付が変わっていた
- 怪我をして入院することになった
- 統合失調症やうつ病など、精神的な病気を患った など
体調が悪いことで気が滅入ってしまい、連絡をする気になれなかったとも考えられる一方で、「連絡をしたくてもできない状態だった」可能性もあります。
たとえば急な病気や怪我で入院した場合、検査や治療でバタついていて連絡ができず、やむを得ず無断欠勤という形になったかもしれません。
統合失調症やうつ病、不眠症など、精神的な疾患によって身体が動かず、連絡ができなかったとも考えられます。
プライベートを優先してしまった
2つ目は、プライベートを優先したケースです。
友人と遊ぶ約束があった、急に家族のイベントに出席しなければならなくなったなど、さまざまな理由があります。
職場にプライベートを優先したいと伝えることが難しいと感じたり、適切な言い訳を考えてもうまくいかなかったりしたことで、その結果、無断欠勤につながったと考えられます。
給料をもらって働いている以上、どんな理由であろうと仕事を欠勤する際は最低限、職場へ連絡を入れることが一般的です。
しかし、プライベートを優先することが仕事の欠勤理由として適切かどうかは人によって評価が異なります。周りからの評価を気にしたことで誠実に理由を話すことができず、無断欠勤に至った可能性があります。
起きられなかった
3つ目は、自己管理不足によってバイトに間に合う時間帯に起きられなかった場合です。
早朝や夜間勤務など、勤務時間帯が一定でない場合、体が生活リズムをつかみきれず寝坊してしまうこともあるでしょう。
たとえば、以下のようなケースが考えられます。
- 7:00からの勤務を予定していたけれど、起床した時点ですでに7:00を過ぎていた
- 眠るつもりはなかったけれど、気が付いたら眠っていた など
目が覚めた時点で、すぐに職場へ連絡を入れることができればまだ良いですが「怒られることが怖くて連絡を入れられない」「寝坊したと伝えることが恥ずかしい」など、さまざまな理由により連絡を怠ってしまうことがあります。
シフトを間違えてしまった
4つ目は、シフトを間違えてしまったケースです。具体的には、以下のような状態が考えられます。
- 休みだと思っていたら、シフトが入っていた
- 夕方からの勤務だと思っていたら、午前中からの勤務だった
- A店での勤務だと思っていたら、B店での勤務だった など
思い込みが原因で、勤務曜日や時間などのシフトを勘違いしてしまったことが考えられるでしょう。
いつも同じ曜日・時間帯に勤務している従業員が、別の曜日に勤務するなど、いつもとは異なるシフトの際に起こりやすいです。
また複数の店舗を経営している場合、その日に限って別店舗の応援で職場が通常とは異なるなど、イレギュラーが発生する際に確認を怠り、意図せず無断欠勤につながることもあります。
バイトが嫌になってしまった
5つ目は、バイトへ行くことが嫌になってしまった場合です。具体的には、以下のような状態が考えられます。
- その日一緒に働くメンバーの中に苦手な人がいる
- 前回のバイトでミスをしてしまい、行きづらい
- 仕事内容が合わず、苦痛に感じる
- 面倒くさい など
何らかの原因によってバイトへ行くことを億劫(おっくう)に感じ、無断欠勤するケースがあります。
バイトへ行くために自宅を出たものの、足が重くそのまま時間だけが過ぎていった、気が付いたら自宅に戻っていたなども考えられるでしょう。
バイトへ行くことが嫌になったことで、連絡をしなければならないとの判断がつかないこともあります。
モチベーションが低下してしまった
6つ目は、バイトへのモチベーションが低下してしまった場合です。具体的には、以下のような状態が考えられます。
- 仕事に慣れてやりがいを感じない
- 同じことの繰り返しに飽きてしまった
- 給与が上がらないため、やる気が出ない など
バイトを始めた頃は、新しい職場でのスタートに期待で胸をふくらませていた方も多いはず。ところがバイトを続けているうちに、いつしかバイトに対する興味がなくなり、モチベーションが下がることで、出勤する気力が湧かなくなることがあります。
長く続けていても給与が上がらない、新人が入ってこないためいつまで経っても自分が一番下っ端など、やりがいや目標が見つからない場合にバイトへの意欲が湧かず、無断欠勤するケースがあるでしょう。
過度なプレッシャーを感じている
7つ目は、過度なプレッシャーやストレスを感じている場合です。具体的には、以下のような状態が考えられます。
- 能力以上の働きを求められている
- 仕事に対して苦手意識を持っている
- 職場でハラスメント被害を受けている など
仕事に対する苦手意識とは、接客業を選んだものの接客があまり得意ではない・レジ締めの作業においてお金の計算が苦手など、さまざまです。
適度なプレッシャーは、捉え方次第でプラスに働くこともありますが、過度なプレッシャーは、精神面・身体面の健康を脅かす可能性があります。プレッシャーを感じることで心身ともに出勤できない状態に陥り、無断欠勤に至ることも十分あり得ます。
バイトの無断欠勤が起きたらやるべきこと
無断欠勤が起きてしまった場合、まずは本人の安否を確認する必要があります。
仕事が忙しいからといって、そのまま何もせずに放置することは避けましょう。通勤途中で事故や事件に巻き込まれた可能性もゼロではありません。
ここでは、バイトが無断欠勤をした当日にすべき対応として、本人と連絡を取る手段について3つご紹介します。
万が一の場合に備え、ぜひチェックしてみてください。
本人にメールや電話で連絡を取る
まずは、従業員本人の連絡先を確認し、メールや電話で本人へ連絡します。
SNSアカウントなどで繋がっている場合は、SNSを利用することも良いでしょう。
無断欠勤にはさまざまな理由が考えられます。
本人の意思でバイトに来ないケースももちろんありますが、通勤途中で事故に遭ったなど、やむを得ずバイトへ行けないといった可能性もあります。
従業員の状況を確認するため、本人との連絡を試みましょう。
緊急連絡先に連絡をする
本人と連絡が取れない場合は、緊急連絡先に連絡を入れましょう。
緊急連絡先は主に家族や親族であることが多いですが、実家が遠方であれば、近場の信頼できる友人やパートナーの場合もあります。
事情を説明して、従業員の安否を確認してください。
必要に応じて、緊急連絡先として登録している方から従業員へ連絡を入れてもらうこともおすすめです。親交の深い方から職場へ連絡するよう促してもらうことで、本人と連絡が取れる可能性が高まります。
連絡がどうしても取れない場合は自宅を訪問する
本人・緊急連絡先とともに連絡がつかない場合は、従業員の自宅を訪問することも方法のひとつです。
ただし、無断欠勤をしたのは今回が初めてという場合などは、自宅へ訪問するとやや踏み込み過ぎているとの印象もあります。あくまでも従業員の安否確認が目的ですが、本当に必要かどうか見極めましょう。
なお、自宅を訪れても本人が出てこない・インターホンへの反応がない場合、管理会社に扉を開けてもらうこともできますが、プライバシーにも配慮しながら慎重にアプローチする必要があると頭に入れておきましょう。
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無断欠勤当日以降も連絡が取れない場合の対処法
無断欠勤をしてから、その後も継続して従業員と連絡が取れない場合、さらなる対処が必要になります。
連絡がなく職場へも顔を出さない従業員を、いつまでも雇用しておくのは難しいと考えることは必然です。企業として、適切な対応を行いましょう。
ここでは、無断欠勤が続いていて連絡が取れない従業員への対処法を3つご紹介します。
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メールや電話で再度連絡を行う
1つ目は、再度電話やメールなどで連絡を行うことです。
連絡は1度ではなく複数回行い、何らかの形で「連絡をした記録」を残しておくことをおすすめします。
たとえば以下のような内容を残しておくと良いでしょう。
- 連絡をしている理由
- 無断欠勤の扱いになっていること
- 職場へ連絡(返信)が欲しいこと
- 無断欠勤が今後も続く場合の対応
- 必要な措置を取ること(例:内容証明郵便の送付、自宅訪問など)
- 就業規則に従い自然退職・解雇になる可能性があること
メールや留守番電話でメッセージを残す場合は、文面や言葉に気を付け、相手が返信・連絡しやすいような雰囲気をつくることを心掛けてください。
内容証明郵便を送付する
2つ目は、内容証明郵便を送付することです。
内容証明郵便とは「誰が・誰宛に・どのような内容の郵便を送ったか」を差出人が作成する謄本によって、日本郵便が証明してくれる機能を持つ一般書留郵便です。
たとえば「○月○日までに連絡がない場合、出勤する気がないものとみなして自己都合退職扱いにします」といった旨を記載します。
内容証明郵便は、ポスト投函ではなく配達員による手渡しのため、電話やメールなどにリアクションがない場合でも、従業員に要点を伝えやすい点が魅力です。
「記録」を残しておくことで、トラブルに発展するリスクを軽減できるとも考えられます。
自宅を訪問して直接会う
3つ目は、従業員の自宅を訪問して直接会うことです。
無断欠勤当日の対応とほぼ同じですが、連絡が取れず欠勤が長引くようであれば致し方ありません。従業員と連絡が取れるよう最善を尽くしましょう。
自宅を訪問しても従業員と会えなかった場合は、電話やメールと同様に、ポストに書き置きや事前に用意した手紙を残すなどして、自宅を訪れた記録を残しておきましょう。
書き置きや手紙を見た後に、連絡が来る可能性もあります。
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バイトが無断欠勤し続けている場合の対処法
職場によっては「バイトの雇用は何名まで」と細かく決まっていることがあります。そのため、人手が足りていないにもかかわらず無断欠勤者が在籍していることで、新しいバイトを雇えないケースがあります。
人手不足の解消・現状を打破するためにも、バイトが無断欠勤を続けている場合、下記2つの対処法があることを把握しておきましょう。
- 退職手続きを行う
- 損害賠償の請求をする
退職手続きを行う
バイトが無断欠勤し続けている場合、従業員の退職手続きを行うことが推奨されます。トラブルを避けるため、就業規則に沿って手続きを進めると良いでしょう。
そのためには、あらかじめ就業規則にその旨を記載しておく必要があります。
たとえば「連絡もなく○日以上欠勤を続けた場合、初めて無断欠勤をした日から○日後に退職扱いとする」など、日数や退職となる旨を明確に記しておきます。
期間の定めがある有期雇用契約を結んでいる場合は契約満了日を退職日とするなど、状況に応じて設定することも可能です。
損害賠償の請求をする
バイトの無断欠勤によって職場が不利益を被った場合は、民法709条の不法行為に該当するため、損害賠償を請求することが可能です。しかし一方で、無断欠勤と企業の被害に対する因果関係を証明することは難しく、損害が認められないケースが多いことも理解しておきましょう。
ただし制服や社員証など、退職の際に返却が必要な貸与物に対して、返却を催促したにもかかわらず従業員が応じない場合は、その分の損害を請求することは認められるでしょう。
参考:民法(明治二十九年法律第八十九号)「第七百九条(不法行為による損害賠償)」
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バイトが無断欠勤した場合に解雇できるケース
欠勤に関するルールは、社内の就業規則(社則)によって定められていることがほとんどです。規則違反・契約違反に該当する場合、無断欠勤を解雇理由とすることが可能です。
しかし「解雇権濫用の法理」として、合理的な理由が欠ける場合は解雇できないと労働基準法によって定められています。無断欠勤をしたからといって必ずしも解雇できるわけではありません。
解雇できる合理的な理由としては、次の4つが挙げられます。
- 労働者が業務を遂行できない、能力がない、または適格性に問題がある
- 労働者がルールに従わない
- 経営上、必要性がある(配置転換や仕事内容を変更するなど)
- その他(雇用主と労働組合が合意し、労働組合のメンバーが除名や脱退した場合)
合理的理由を踏まえた上で、解雇する対象となるか慎重に判断しましょう。
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バイトが無断欠勤した場合に解雇できないケース
無断欠勤したバイトを解雇できないケースは、無断欠勤の理由が下記いずれかにあてはまる場合です。
- 事故や天災など、避けることが困難な予期せぬトラブルに遭遇した
※事象の規模によっては「解雇できない理由」に該当しない場合もあります。
- うつ病や双極性障害など、メンタルの病気を患っている
※休職制度がない・休職制度を利用しても出勤できる見込みがない場合などは、解雇することを頭に置いて検討する場合もあります。
- 職場でパワハラやセクハラなどのハラスメント被害を受けている
※解雇よりも事実確認のための調査が必要になるケースがほとんどです。
無断欠勤の原因がメンタルの病や職場のハラスメントの場合、非常にセンシティブな問題のため、取り扱いには一層注意が必要です。
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無断欠勤したバイトに対する給料の支払い方法
無断欠勤したバイトに対して、給料を支払う方法はいくつかあります。
どの手段を用いるかは企業によって異なりますが、一般的な手渡しや口座振込以外にも方法があると理解することで、不測の事態にも備えられるでしょう。
給与の支払いについては「初日から無断欠勤が続いている場合」と「途中から無断欠勤をするようになった場合」とでは、取るべき行動が異なります。
無断欠勤したバイトがどちらにあてはまるのか確認した上で対応してください。
出勤初日から無断欠席の場合
企業と労働者は、労働者が労働を提供し企業が給与を支払うことで雇用関係が成り立っています。
しかし初日から無断欠勤している場合、労働者から労働を提供されていないため、当然企業側が給与を支払う必要はありません。
また、初日から労働の提供がされていない=働く意思がないとも判断できるため、雇用契約そのものが成り立っていないとすることも可能でしょう。
そのため、各種保険などを含む入社・退社手続きも不要と考えられます。
勤務していたバイトの給料支払い方法
過去に1日でも労働が発生していた場合、企業は従業員へ給与を支払う必要があります。
「無断欠勤による迷惑料として、給与は支払わない」といったことは認められないため、企業としての責任を果たしましょう。
ここでは、無断欠勤しているバイトへの給与の支払い方法を4つご紹介します。
状況に応じてベストな支払い方法を選択してください。
従業員本人に手渡し
従業員本人への手渡しは煩雑な手続き・手数料が不要なため、有効な手段のひとつです。必要があれば、支払い時に受領証にサインをもらうことで「もらった・もらっていない」といったトラブルを回避できます。
給与の支払いについては従業員本人へ連絡することが望ましいですが、本人と連絡が取れない場合は、緊急連絡先に連絡します。状況を説明した上で、給与を受け取りに来るよう家族や親族から従業員へ伝えてもらいましょう。
口座に振り込んでおく
従業員本人の銀行口座がわかっている場合は、給与を口座に振り込むこともひとつの手です。口座振込の場合、振込記録が確実に残るため給与の支払いに関する透明性が向上します。
また、普段から給与の支払いを口座振込にしている場合であれば、余計な負担も少なくて済みます。従業員にとっても職場へ足を運ぶ必要がないため、メリットといえるでしょう。
現金書留で送る
従業員本人が職場へ給与を受け取りに来ない、従業員本人の口座がわからないという場合は、現金書留で給与を送ることも有効です。
ただし現金書留は、専用の封筒を購入して郵便局の窓口から発送しなければならず、さらに金額によって送料が異なるなど、口座振込よりも手間とコストがかかることを頭に入れておきましょう。
その分、郵便追跡機能や損害賠償制度が充実しているなど安心できるメリットがあります。
法務局に供託する
上記いずれかの手段においても給与の支払いが困難な場合は、法務局に供託する方法があります。
民法494条により、従業員へ支払うことができない給与を法務局に預けることで、企業としての支払い義務を果たすことが可能です。
従業員に給与が渡せないことを理由にいつまで経っても支払いをしない場合、給与の支払いを怠ったとして企業の責任を問われる可能性があります。企業のイメージ・評判に悪影響を及ぼすリスクも伴うため、放置せず必ず対処してください。
参考:民法(明治二十九年法律第八十九号)「第四百九十四条(供託)」
バイトが無断欠勤を行った場合に注意すること3点
バイトが無断欠勤した場合、ただ頭ごなしに怒ったり、何もなかったことにしたりするだけでは何の解決にもなりません。
無断欠勤は、当日の業務に支障をきたすだけでなく、職場内の士気を下げることにもつながりかねないため、再発防止に向けた対策が必要です。
雇用主は、再発防止に向けて次の3つの対応を適切に行いましょう。
- 理由をきちんと聞く
- 改善案を提案する
- すぐに解雇ではなくまず指導を行う
理由をきちんと聞く
まずは無断欠勤に至った理由をきちんと本人へ尋ねましょう。
無断欠勤する理由は、もちろん本人の責任感のなさも要因のひとつですが、もしかすると職場やプライベートに不満・不安を抱いている可能性もあります。
理由も聞かずにただ注意するだけでは、従業員を追い詰めてしまい却って逆効果になることもあるでしょう。
従業員が無断欠勤を改めるかどうかは、雇用主の初動対応にかかっています。
「無断欠勤してもこれくらいで済むなら、大したことはない」と思われていては、次回以降も繰り返す恐れがあるため、気を引き締めて対応にあたりましょう。
改善案を提案する
無断欠勤の理由を把握した後は、適切な改善案を提案します。
たとえば、業務の負担が重いことで出勤へのハードルが高くなっている場合は、職場内の業務量を可視化し、必要に応じて別のスタッフへ業務を振り分けるなど調整します。
職場内でのパワハラやセクハラが原因となっている場合は、もはや無断欠勤をした本人だけの問題では済まないため、企業全体で対応していく必要があるでしょう。
無断欠勤の理由を確認した際に、本人だけに改善方法を見つけさせるのではなく、上司や責任者、雇用主がその状況を真摯に受け止めて、改善案を提案することが大切です。
すぐに解雇ではなくまず指導を行う
正当な理由もなく無断欠勤をした場合「無責任なバイトを解雇したい」と考えることもあるでしょう。しかし、無断欠勤をしたからといってすぐに解雇してしまうと、バイト側から不当に解雇されたと損害賠償を請求される恐れがあります。
すぐに解雇するのではなく、まずは従業員への「指導」を行った上で、プロセスを段階的に移していくと良いでしょう。
(プロセス例)
指導→出勤要請→軽度の規律違反処分→重度の規律違反処分(解雇)
指導とは、問題点や改善点をただ一方的に伝えるだけではありません。従業員本人に無断欠勤の何が問題だったかを気付かせ、自ら改善するよう促すことでもあります。
「まとめ」
バイトが無断欠勤する理由は、単なる自己管理不足だけでなく、突発的なトラブルによってやむを得ず連絡ができないケースなど、さまざまです。
雇用主はバイトの安否を確認するため、まずは電話やメールで本人と連絡を取りましょう。無断欠勤を理由として安易に解雇することは避け、指導や改善案の提案など、必要なプロセスを踏みながら適切に対処することが求められます。
バイトの急な欠員に対応する方法については「バイトの急な欠員にどう対応する?人手不足をカバーする方法や失敗しないポイントを解説」でまとめています。本記事と合わせてぜひ参考にしてみてください。
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