ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは?違いや事例を紹介
こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。
ビジョン・ミッション・バリュー(MVV)は、企業の存在意義と目指す未来、行動指針を示す重要な概念です。
本記事では、ビジョン・ミッション・バリューの定義や違い、企業における重要性をはじめ、策定方法やポイント、浸透方法、最新トレンドについて詳しく解説します。記事を読めば、ビジョン・ミッション・バリューの見直し方法が分かるようになるでしょう。
目次[非表示]
- 1.ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは
- 2.ミッション・ビジョン・バリューと他の言葉との違い
- 3.企業におけるミッション・ビジョン・バリューの重要性
- 4.ミッション・ビジョン・バリューの策定方法
- 5.ミッション・ビジョン・バリューを策定する上でのポイント
- 5.1.それぞれが独立しないようにする
- 5.2.覚えやすい内容・量にする
- 5.3.親しみやすく共感できる言葉にする
- 5.4.時代に合った言葉を使う
- 6.ビジョン・ミッション・バリューの浸透方法
- 7.ビジョン・ミッション・バリューの最新トレンド
- 7.1.ビジョンのトレンド
- 7.2.ミッションのトレンド
- 7.3.バリューのトレンド
- 8.最新トレンドを踏まえてビジョン・ミッション・バリューを見直す観点・方法
- 8.1.ビジョン・ミッション・バリューを見直す観点
- 8.1.1.1. 社会的価値の強調
- 8.1.2.2. 多様性と包括性の重視
- 8.1.3.3. 持続可能性の追求
- 8.1.4.4. 顧客中心のアプローチ
- 8.1.5.5. 簡潔で明確な表現
- 8.2.ビジョン・ミッション・バリューを見直す方法
- 8.2.1.1. 定期的な見直し
- 8.2.2.2. ステークホルダーの関与
- 8.2.3.3. 明確な目標設定
- 8.2.4.4. 社会的および環境的な影響の強調
- 9.【事例】ビジョン・ミッション・バリューが有名な企業
- 9.1.博報堂
- 9.2.ソフトバンクグループ
- 9.3.デジタル庁
- 10.まとめ
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは、「Mission(ミッション)」「Vision(ビジョン)」「Value(バリュー)」の頭文字をとった言葉です。
3つの言葉について、詳しく見ていきましょう。
ミッションとは
ミッションは、企業が果たすべき使命や存在意義を示すものです。社会に対する貢献や存在意義を簡潔に表現し、長期的な目標を示します。ミッションは、原則として途中で変わることはありません。
ミッション・ビジョン・バリューの中で最も重要な要素であり、企業活動の指針となります。従業員の行動指針や意思決定の基準としても機能し、組織の一体感を醸成する役割を果たします。
ビジョンとは
ビジョンは、企業が目指す理想の姿や中長期的な目標を表現するものです。ミッションの実現に向けて、組織がどのような状態を目指すのかを明確にします。
具体的かつ魅力的なビジョンは、従業員のモチベーションを高め、組織の方向性を示す羅針盤となります。ミッション・ビジョン・バリューの中で、未来への展望を示す重要な要素です。
バリューとは
バリューは、企業や組織が大切にする価値観や行動指針を表すものです。ミッションとビジョンを実現するために、従業員が日々の業務で実践すべき具体的な行動や姿勢を示します。
バリューは、ビジョン・ミッション・バリューの中で最も実践的な要素といえるでしょう。企業文化の基盤となり、意思決定の際の判断基準としても機能します。例えば、「顧客第一」「革新性」「チームワーク」などが挙げられます。
効果的なバリューは、簡潔で覚えやすく、かつ具体的な行動に結びつきやすいといえます。
ミッション・ビジョン・バリューと他の言葉との違い
企業理念・経営理念・行動指針は、ミッション・ビジョン・バリューに比較的近い使われ方をしていますが、企業によって異なり、明確な定義はありません。
また、パーパスも混同されがちな言葉です。パーパスを直訳すると目的となりますが、パーパス経営の文脈では、パーパスには「社会における企業の存在意義」の意味が付加されます。
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企業におけるミッション・ビジョン・バリューの重要性
企業においてミッション・ビジョン・バリューが重要とされているのは、会社・従業員・社会をつなぎ、社内外でのコミュニケーションを担うからです。
存在意義や価値観を明確化すると、経営陣や役員から従業員に至るまで共通認識を持てるため、経営判断や目標達成、方針の策定が一貫しています。
ミッション・ビジョン・バリューは企業の内部と外部をつなぐ重要な役割を果たしているのです。
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ミッション・ビジョン・バリューの策定方法
ミッションの策定
ミッションは、ミッション・ビジョン・バリューの中核を成す要素です。企業の存在価値や使命を言語化し、社会に対する価値提供の方向性を示します。
策定プロセスでは、経営陣が中心となり、企業の本質的な目的を深く掘り下げましょう。多くの場合、社長の思いを起点に議論を重ね、最終的にシンプルで分かりやすい文言にまとめます。
従業員の意見を取り入れる企業もあり、アンケートやブレインストーミングを通じて幅広い視点を集約することもあります。
ビジョンの策定
ビジョンは、ミッション・ビジョン・バリューの中で、組織の将来像を描く重要な要素です。ミッションの実現に向けて、近い将来で達成すべき具体的な目標や理想の姿を示します。
例えば、ミッションが「美味しい食事で世界を平和にする」であれば、ビジョンは「農業DXで日本の食文化を変更する」といった表現が考えられます。
ビジョンの策定には、自社の強みや市場環境を考慮し、従業員の行動指針となるような明確で分かりやすい言葉を選ぶことが大切です。
バリューの策定
バリューは、ミッション・ビジョン・バリューの中で、組織の行動指針や価値観を示す重要な要素です。
ミッションやビジョンの実現に向けて、具体的な行動指針や従業員のあるべき姿勢を定義します。バリューの策定には、従業員を交えてのディスカッションを通じて意見を集約し、組織の核心的な価値観を抽出することが効果的です。
最終的には、ディスカッションで得られたキーワードをバリューとして整理しましょう。従業員が覚えやすい程度の数にまとめるのがポイントです。
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ミッション・ビジョン・バリューを策定する上でのポイント
それぞれが独立しないようにする
ミッション・ビジョン・バリューの策定において、3つの要素の連携は不可欠です。それぞれが独立しないようにする必要があります。各要素が互いに補完し合い、一貫性のある全体像を描くことが重要です。
ミッション・ビジョン・バリューに一貫性を持たせると、従業員の行動イメージの解像度が上がって、日頃から意識しやすくなります。
覚えやすい内容・量にする
ビジョン・ミッション・バリューの策定において、簡潔さと記憶しやすさは重要です。
長文や多過ぎる項目は避け、核心を突いた表現を心がけましょう。従業員が日常的に参照し、実践できるよう、キーワードや短いフレーズを用いるのが効果的です。
また、視覚的な要素を取り入れたり、リズミカルな言葉遣いを工夫したりすることで、印象に残りやすくなります。
親しみやすく共感できる言葉にする
ビジョン・ミッション・バリューの策定では、誰もが親しみやすく共感できる言葉選びが重要です。従業員全員が共感できる表現にし、難解な専門用語や抽象的な言い回しは避けましょう。
日常的に使用する言葉を基本とし、組織の文化や価値観を反映させることで、ビジョン・ミッション・バリューへの親近感が生まれます。
時代に合った言葉を使う
ミッション・ビジョン・バリューを策定する際には、時代に即した言葉遣いを用いるべきです。企業の意図を伝えるだけでなく、社会性や時代性を反映した表現を使いましょう。
インターネットやSNSの普及により、企業情報の露出が増加しているため、適切な言葉選びが企業イメージに大きく影響します。時代に合わない表現は避け、現代的で共感を得やすい言葉を選択することが賢明です。
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ビジョン・ミッション・バリューの浸透方法
社内への浸透
ビジョン・ミッション・バリューの社内浸透には、策定直後の積極的な周知が効果的です。社内報や定例ミーティングなど、さまざまな機会を活用してください。
企業の代表者や策定担当者から、ビジョン・ミッション・バリューの内容や策定に至った思いを伝える機会を設ければ、従業員の理解と共感を深められます。
社外への浸透
ビジョン・ミッション・バリューの社外浸透には、多角的なアプローチが効果的です。企業ウェブサイトやSNSを活用し、明確に発信しましょう。
広告やプレスリリースにもビジョン・ミッション・バリューを織り込み、ブランドイメージとつなげます。
オンライン上でも、口コミや評判を重視した「バイラルマーケティング」の戦略を用いることもできます。
ビジョン・ミッション・バリューの最新トレンド
ビジョンのトレンド
ビジョン・ミッション・バリューにおけるビジョンのトレンドは、未来志向性と野心的な目標設定にあります。企業の長期的な展望を示し、単なる事業継続を超えた大きな目標を掲げることが重要です。
例えば、Oxfamの「貧困と不平等のない持続可能な世界の創造」やMicrosoftの「世界中の人々と企業の潜在能力最大化」などが挙げられます。
また、ビジョンを現在形で表現することで、目標の実現可能性を強調する傾向も見られます。Patagoniaの「地球を救う」というビジョンは、この手法を用いた好例です。
ミッションのトレンド
ビジョン・ミッション・バリューにおけるミッションのトレンドは、簡潔さと明確さを重視する傾向にあります。
例えば、TEDの「アイデアを広める」というミッションは、短くても強力なメッセージです。また、具体的な目標設定も重要視されており、Teslaの「世界の持続可能なエネルギーへの移行を加速する」というミッションは、企業の明確な方向性を示しています。
さらに、インスピレーションを与える要素も重要で、Nikeの「すべてのアスリートにインスピレーションと革新をもたらす」というミッションは、多くの人々の共感を得ています。
バリューのトレンド
ビジョン・ミッション・バリューにおけるバリューのトレンドは、従業員のウェルネス、多様性と包括性、そして持続可能性に焦点を当てています。
企業は従業員の心身の健康を重視し、柔軟な勤務形態やメンタルヘルスサポートを提供しています。また、多様性・公平性・包括性(DEI)への取り組みが重要視され、給与の公平性なども大切です。
さらに、環境への配慮と持続可能なビジネスプラクティスが企業価値として重要視されており、消費者の持続可能な購買行動の増加がこれを裏付けています。
最新トレンドを踏まえてビジョン・ミッション・バリューを見直す観点・方法
ビジョン・ミッション・バリューを見直す観点
1. 社会的価値の強調
ビジョン・ミッション・バリューを見直す観点から、現代の企業では社会的価値の重視が顕著になってきました。企業は単なる利益追求から脱却し、社会的責任や持続可能性を重視する傾向が強まっています。
「フォーチュン500」企業のミッションステートメント分析によると、「哲学」が最重要視され、「収益性」の強調は減少しています。
2. 多様性と包括性の重視
ビジョン・ミッション・バリューを見直す観点から、多様性、公平性、包括性(DEI)への取り組みが、企業価値の一部として重視されています。
企業は単なる利益追求を超え、社会的責任を果たす存在へと進化しつつあります。従業員の多様性を尊重し、目指しているのは包括的な職場環境の構築です。
3. 持続可能性の追求
ビジョン・ミッション・バリューを見直す観点では、環境への配慮と持続可能なビジネスプラクティスが企業価値として重要視されている課題です。
企業は、環境保護や持続可能なエネルギー利用を積極的に取り入れ、多くの企業がこれらの要素をミッションステートメントに組み込んでいます。
企業としては、長期的な企業価値の向上を目指しています。
4. 顧客中心のアプローチ
現代のビジョン・ミッション・バリューの見直しにおいては、顧客中心のアプローチが重要です。企業は顧客のニーズや期待に応えることを、ミッションステートメントに積極的に反映しています。
例えばLinkedInは、「世界中のプロフェッショナルをつなぎ、生産性と成功を高めること」をミッションに掲げ、ユーザーの価値創造に焦点を当てています。
5. 簡潔で明確な表現
ビジョン・ミッション・バリューの見直しにおいて、簡潔で明確な表現が重要です。ミッションステートメントは短く、力強い言葉で構成されるべきです。
例えばTEDの「アイデアを広める」という表現は、簡潔でありながら強いメッセージ性を持っています。このようなシンプルな表現は、社内外の人々に理解されやすく、記憶に残りやすいため、ビジョン・ミッション・バリューの浸透と実践に効果的です。
ビジョン・ミッション・バリューを見直す方法
1. 定期的な見直し
ビジョン・ミッション・バリューの定期的な見直しは、企業の持続的成長に不可欠でしょう。市場環境や顧客ニーズの変化に応じて、ミッションステートメントを適宜更新することが重要です。
この過程で、現在のビジネス戦略との整合性を確認し、必要に応じて調整を行います。定期的な見直しにより、ビジョン・ミッション・バリューは常に企業の方向性を正確に反映し、社内外のステークホルダーに明確なメッセージを発信し続けられるのです。
2. ステークホルダーの関与
ビジョン・ミッション・バリューの更新プロセスにおいて、ステークホルダーの意見を反映させることは重要です。従業員や顧客、取引先など、多様な視点を取り入れることで、ビジョン・ミッション・バリューの内容がより包括的になります。
このアプローチにより、企業の目標や価値観が広く共有され、支持を得やすくなるでしょう。
3. 明確な目標設定
ビジョン・ミッション・バリューの見直しにおいて、明確な目標設定は必須です。企業の達成目標とその方法を具体的に示すことで、従業員や顧客が組織の方向性を容易に理解できます。これにより、全社一丸となって目標に向かって進むことが可能です。
また、明確な目標は進捗(しんちょく)の測定や評価を容易にし、必要に応じて戦略の修正ができます。結果として、ビジョン・ミッション・バリューの実効性が高まり、企業の成長につながるでしょう。
4. 社会的および環境的な影響の強調
ビジョン・ミッション・バリューの見直しで企業は、社会的・環境的影響の強調が重要です。企業は持続可能なビジネスプラクティスを通じて、社会的責任を果たせます。
ビジョン・ミッション・バリューに環境保護や社会貢献の要素を組み込むことで、企業の長期的な価値創造と社会との共生を示せるでしょう。
これにより、ステークホルダーからの信頼を獲得し、企業の持続的成長につながる可能性が高まります。
【事例】ビジョン・ミッション・バリューが有名な企業
博報堂
博報堂は、日本を代表する広告代理店として知られ、独自のビジョン・ミッション・バリューを掲げています。「未来を発明する会社へ。」というミッションを中心に据え、「生活者発想」と「パートナー主義」は、それぞれ発想・ビジネスの原点です。
特に「生活者発想」は、同社のさまざまな活動や発信において重要な役割を果たしており、オウンドメディアやレポート、セミナー、書籍など多岐にわたる領域で活用されています。
参考:博報堂
ソフトバンクグループ
ソフトバンクグループは、ビジョン・ミッション・バリューの明確な事例として知られています。同社のミッションは「情報革命で人々を幸せに」と簡潔に表現され、企業の目的が明確です。
ビジョンである「『世界に最も必要とされる会社』を目指して」は、グローバルな影響力を追求する姿勢を表しています。
バリューは「No.1」「挑戦」「逆算」「スピード」「執念」の5つで構成され、企業文化を端的に表現しています。
参考:ソフトバンクグループ
デジタル庁
デジタル庁は、日本のIT化・DX推進を目的に2021年に設立された行政機関です。そのビジョン・ミッション・バリューは、リーダーシップと国民への分かりやすさを兼ね備えています。
ミッションは「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。」を掲げており、「優しいサービスのつくり手へ。」と「大胆に革新していく行政へ。」がビジョンです。
バリューでは「一人ひとりのために、常に目的を問い、あらゆる立場を超えて、成果への挑戦を続けます」と明示しています。
参考:デジタル庁
まとめ
ビジョン・ミッション・バリューは、企業の存在意義と方向性を明確にする重要な指針です。適切に策定し、定期的に見直すことで、組織の一体感を高め持続的な成長を促進します。
社会的価値や顧客中心のアプローチを重視し、簡潔で明確な表現を心がけることが大切です。
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