人手不足を解消するにはどうすればよい?企業が取り組むべき対策や成功事例も紹介
こんにちは。スキマバイト募集サービス「タイミー」ライターチームです。
採用活動をしていても思ったように採用できず、人手不足が続き悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、人手不足に陥る原因や人手不足を解消するための対策を解説します。人手不足の解消に成功した企業の事例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.企業が人手不足に陥る3つの原因
- 1.1.少子高齢化に伴う労働力人口の不足
- 1.2.優秀な人材の不足
- 1.3.有効求人倍率と非正規雇用者の増加
- 2.人手不足になりやすい業種
- 3.人手不足を解消するための10の対策
- 3.1.人材確保支援ツールを使用する
- 3.2.労働条件を改善する
- 3.3.職場環境を改善する
- 3.4.福利厚生を見直す
- 3.5.人材育成を積極的に進める
- 3.6.IT技術を取り入れて生産性を上げる
- 3.7.外部委託を活用する
- 3.8.女性やシニア世代を採用する
- 3.9.障がい者を採用する
- 3.10.外国人労働者を採用する
- 4.人材不足の企業が行った成功事例【5選】
- 4.1.アップコン株式会社|健康増進や資格取得の推進で従業員のモチベーションアップ
- 4.2.株式会社荒木組|社内外との連携強化で生産性を向上
- 4.3.株式会社 minitts|残業・廃棄ロスなしで離職を防止
- 4.4.三幸製菓株式会社|独自の採用活動で優秀な人材を採用
- 4.5.株式会社下部ホテル|マルチタスク化で社員満足度の向上とコスト削減に成功
- 5.まとめ
企業が人手不足に陥る3つの原因
企業が人手不足に陥ってしまう原因は何なのでしょうか。ここでは、人手不足の原因について解説します。
少子高齢化に伴う労働力人口の不足
労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせた人口のことです。日本では少子高齢化が加速しており、労働力人口の不足が深刻化しています。厚生労働省が公開している「労働経済の基礎的資料」によると、日本の15~64歳の労働力人口はピーク時の2000年が約6,766万人で、2030年には約6,180万人と、約586万人の減少が予測されています。
※参考:労働経済の基礎的資料|厚生労働省
優秀な人材の不足
優秀な人材を採用するには雇用コストがかかるため、コストを捻出できない企業も少なくありません。また、労働環境が整備されておらず、人材が集まりにくいことも原因に挙げられます。自社が求める優秀な人材の定義がされておらず、採用時にミスマッチが生まれることなども原因の1つです。
有効求人倍率と非正規雇用者の増加
有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるのかを表す数値です。有効求人倍率が高ければ高いほど就職しやすく、低いほど就職しにくいという状況になります。
厚生労働省が公開している「一般職業紹介状況」によると、近年では2008年に起こったリーマンショックや2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により、有効求人倍率は低下しました。
しかし、徐々に回復傾向を見せており、有効求人倍率は上昇傾向にあるため就職しやすい状況になりつつあります。雇用者数自体は増加していますが、非正規雇用が増えているため、根本的な人材不足の解消には至っていません。
※参考:一般職業紹介状況(令和4年6月分)について|厚生労働省
その他の人手不足の原因についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
日本企業の人手不足の原因|人手不足が高まっている業種や具体的な対処法を解説
人手不足になりやすい業種
厚生労働省が公開している「一般職業紹介状況」を見ると、以下のような業種の新規求人が多く、人手不足であると考えられます。
- 医療、福祉
- サービス業(他に分類されないもの)
- 卸売業、小売業
- 宿泊業、飲食サービス業
- 製造業
- 建設業
また、数値自体は高くありませんが、運送などの業種は慢性的な人手不足状態にあります。少子高齢化やサービス産業化などで今後需要が伸びるとされており、人手不足がさらに加速する可能性も高いです。
※参考:一般職業紹介状況(令和4年6月分)について|厚生労働省
人手不足を解消するための10の対策
人手不足を解消するためには、求人に力を入れるだけでは不十分です。将来を見据えた解決策を見つけて、実行することが大切です。ここでは、人手不足を解消するための対策を解説します。
人材確保支援ツールを使用する
人材確保支援ツールとは、中小企業庁が提供しているツールで、中小企業の人手不足解消を目的としています。各設問に回答して経営課題を抽出することで、人材活用の方針決定に役立ちます。自社に必要な人物像の明確化や自社の魅力の発見などにつながり、採用活動の効率化が図れる点がメリットです。また、経済産業省のミラサポplusでもさまざまな情報を提供しています。
※参考:人材確保支援ツール|中小企業庁、ミラサポplus|経済産業省
労働条件を改善する
優秀な人材を確保する上で、労働条件は重要です。そのため、勤務形態と職務内容が合っているのかを定期的に見直しましょう。賃金や待遇などを改善することで、従業員が働きやすいく魅力ある職場になります。また、昇給制度を明確化して、成果に応じて昇給できるようにするなど、従業員の能力を適切に評価できる制度にすることも重要です。
職場環境を改善する
風通しの悪い職場では、人間関係の問題が起こりやすく従業員が定着しにくくなります。そのため、あいさつや整理整頓など人間関係や職場環境がよくなるような対策を取りましょう。また、新しい生活様式に合わせた対策や新型コロナウイルス感染症の対策も必要です。
多様な働き方を受け入れる対策として、リモートワーク環境の構築なども効果的です。適切な勤怠管理、情報管理やセキュリティ対策がされているかも見直しましょう。
福利厚生を見直す
一般的な福利厚生として知られている、住宅手当や扶養手当、家族手当や時間外手当、超過勤務手当を用意します。これらの手当てがない場合には、なぜないのか理由を説明できるようにしましょう。また、資格取得支援やペット同伴制度、年間MVP制度など、自社に合った補助や制度を設けるのも1つの方法です。
人材育成を積極的に進める
人手不足を補う方法は採用だけではありません。既存の従業員の生産性を上げることも重要です。例えば、業務マニュアルの作成・整備などを行い、人材育成しやすい環境を整えましょう。また、業務の見える化によって不要・重複業務の見直しや業務の簡略化を行ったり、従業員のスキルをリスト化したりして現状を把握し人材育成を進めましょう。
IT技術を取り入れて生産性を上げる
業務用パソコンやスマートフォンのスペックを上げる、チャットツールや会計ソフトなどを導入するのもよいでしょう。業務の自動化によって少ない人材でも無理なく業務が回るようになり、生産性や業務効率がアップします。導入の際には経営者がリーダーシップを取って、導入目的などを従業員に周知し、専任部署や担当者を配置しましょう。
外部委託を活用する
アウトソーシングは、繁忙期のみ、特定の業務だけというように、業務量や難易度などに応じて柔軟に対応できるというメリットがあります。人件費も抑えられるため、特定業務や特定時期のみ人手が不足するという場合にもよいでしょう。外部委託先としては、フリーランスや副業人材、クラウドソーシングや外部企業などがあげられます。
女性やシニア世代を採用する
人手不足の解消に、女性やシニア世代の活用も検討しましょう。少子高齢化による人手不足対策として、政府主導で多くの企業が女性やシニア世代の採用を進めています。高齢者の人口は多く、重要な働き手であると同時に現場の人材育成や教育などに適した人材がいる可能性もあります。複数の従業員で作業を行うなど、勤務時間を柔軟に変更できるようにしましょう。
障がい者を採用する
障がい者の採用も積極的に進めましょう。厚生労働省のWebサイトには、下記の通りに掲載されています。
“民間企業の法定雇用率は2.3%です。従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。”
専門的なスキルを持っている人材も多くいるため、人材不足対策につながります。また、社会貢献や企業のブランディング向上や、企業としての信頼アップも期待できます。
※引用:事業主の方へ|厚生労働省
外国人労働者を採用する
厚生労働省が公開している「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」によると、日本の在留外国人数は年々増加傾向にあります。今後も増加していくと考えられているため、外国人労働者を積極的に採用するとよいでしょう。ただし、出身国によって文化や宗教、習慣などが異なることから、快適に働けるように採用後の環境づくりが重要です。
※参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】(令和2年 10 月末現在)|厚生労働省
人材不足の企業が行った成功事例【5選】
人材不足の企業ではどのような対策を行っているのでしょうか。ここでは、人材不足対策の成功事例を紹介します。
アップコン株式会社|健康増進や資格取得の推進で従業員のモチベーションアップ
神奈川県川崎市にある建設業「アップコン株式会社」は、厚生労働省の「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」で2018年度中小企業部門最優秀賞に選ばれています。健康ポイント制度の導入や日本語検定の受験を必須とする、年齢による処遇変更なしなど、従業員のモチベーションアップにつながる対策を取り、生産性向上を実現しています。
参照:第3回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」の表彰対象企業を決定しました
株式会社荒木組|社内外との連携強化で生産性を向上
岡山県岡山市にある総合建設業「株式会社荒木組」は、同じく厚生労働省の「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」で2018年度中小企業部門最優秀賞に選ばれています。「ありがとうカード」の導入による従業員同士が尊重できる風土づくり、協力会社の社員とともに同一工場で学ぶ勉強会の実施などで連携を強化し、ITなども活用しながら生産性向上を実現しています。
参照:第3回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」の表彰対象企業を決定しました
株式会社 minitts|残業・廃棄ロスなしで離職を防止
株式会社minittsは京都市で飲食店「佰食屋(ひゃくしょくや)」の屋号で展開しており、メニューを絞って「1日100食限定」で営業しています。100食が完売した時点で営業を終了することで、残業や食品ロスをなくし、環境にも配慮したを実現しています。また、100食というゴールを設定することで従業員のモチベーションを向上させ、離職防止も実現しました。
三幸製菓株式会社|独自の採用活動で優秀な人材を採用
新潟県で製菓業を展開している「三幸製菓株式会社」では、独自の採用活動を行っています。面接主体の選考の廃止や大手求人サイトへの掲載や説明会への参画廃止、オンライン採用活動の実施や外国人採用、通年採用への切り替えなど、独自の採用活動を行いました。これらの取り組みによって採用活動の質や知名度が向上し、優秀な人材の採用へつながっています。
株式会社下部ホテル|マルチタスク化で社員満足度の向上とコスト削減に成功
山梨県で宿泊施設を経営している「株式会社下部ホテル」では、朝食勤務と夕食勤務の間に長時間の休憩をはさむ中抜け勤務が多く、勤務時間が不規則になりがちで人手が集まらないという問題がありました。そこで、各人が複数の業務を行うマルチタスク化を行い、負担の多い中抜け勤務を廃止することで、社員満足度とコスト削減を実現しています。
参照:事例を探す(事例ナビ)|経済産業省 中小企業庁 ミラサポPlus
まとめ
労働人口の減少や優秀な人材の不足などにより、人手不足が深刻化している企業は多くあります。人手不足を解消するためには、労働条件や職場環境の改善、外部委託の活用、多様な人材の採用などを積極的に行う必要があります。また、スキマバイト募集サービスなどを利用するのも1つの方法です。
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